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連載Cocotame Series

ANI-ROCK FES. 2018

「NICO Touches the Walls」ライブレポ&インタビュー『ANI-ROCK FES. 2018/ハイキュー!! 頂のLIVE 2018』

2018.05.29

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アニメ作品と音楽という、異なるカルチャーを愛するファンたちが、共に楽しめる場を創りたい。そんな想いから誕生した音楽フェス、それが『ANI-ROCK FES.』だ。

Cocotameでは、『ANI-ROCK FES. 2018』に出演した全11組のアーティストのライブレポートと突撃インタビューを敢行! アニメと音楽がクロスオーバーした先に、どんなステージが生まれたのかを時系列で明らかにしていく。

1日目『ハイキュー!! 頂のLIVE 2018』のトリを飾ったNICO Touches the Wallsのライブレポートとライブ直前インタビューをお届けする。

NICO Touches the Wallsライブ直前インタビュー

――『ハイキュー!!』はご覧になられていますか?

光村龍哉 (Vo.&Gt.):もちろん! 最初は「天地ガエシ」が、『ハイキュー!!』第1期のエンディングテーマに起用されたので、その流れで見始めたんですけど、エンディングテーマがtacicaさんの「LEO」に切り替わっても、物語が面白すぎて止まらなくて、最終回まで録画してでも見てましたね(笑)。

第2期も第3期ももちろん見ていて、第3期では鳥野高校の月島蛍に注目ですね。あの覚醒していく感じがどこまでいくのかなって。

写真左から、対馬祥太郎、古村大介、光村龍哉、坂倉心悟

写真左から、対馬祥太郎、古村大介、光村龍哉、坂倉心悟

――『ハイキュー!!』のどういった部分が魅力ですか?

光村:単純に、試合の結果が気になるんです。勝ち続けるのではなく、負ける時もある。そうなると応援したくなるじゃないですか。だから、純粋に実在するチームを応援してる感じですよね。

古村大介 (Gt.):『ハイキュー!!』って、子供の頃に読んでいた「古き良きジャンプ」の感触があるんですよね。ヒーローがいて、単純明快で、分かりやすいのに引き込まれる。そういう「王道」さがスゴく良いですね。

坂倉心悟 (B.):一時髪形を、孤爪研磨みたいな金髪プリンにしていたことがあって、そこにシンパシーを覚えましたね。あと、烏養繋心コーチの「下を向くんじゃねえ! バレーは 常に上を向くスポーツだ!」とか、名言が多いですよね。俺も楽器を弾いてる時、「下向かないで上向け」ってよく言われるので、その時はその言葉を思い出します(笑)。

古村:それで上向くようになったの? 学んでるね(笑)。

対馬祥太郎 (Dr.):スポーツのマンガはやっぱり泣けますよね。『ハイキュー!!』も泣ける作品だし、その部分がスゴく好きなんですよね。

写真左から、対馬祥太郎、古村大介

――NICO Touches the Walls(以下、NICO)の楽曲は、「天地ガエシ」、そして第3期では「マシ・マシ」がエンディングテーマに起用されていますね。

光村:第1期で「天地ガエシ」がエンディングで流れた瞬間は、ちょっと泣けましたね。「天地ガエシ」はリベンジをテーマにした曲なのですが、「最後は笑ってやろう」というメッセージが、『ハイキュー!!』の内容と、エンディングのアニメ映像にリンクしていて。

NICO Touches the Walls「天地ガエシ」(2014年6月11日発売)

NICO Touches the Walls「天地ガエシ」(2014年6月11日発売)

曲自体は自分たちの経験を基にして作った曲なのに、自分たちの経験と、『ハイキュー!!』のストーリーが自然と引き寄せあったことに、スゴくドラマを感じたんですよね。

だから、自分が書いた曲だってことを忘れて、「めっちゃ良い曲だな! この曲を書いたヤツは天才だな!」って思ったし(笑)、『ハイキュー!!』だったからこそ、ここまで曲が輝いたと思いますね。

坂倉:「マシ・マシ」が使われた『ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校』のエンディングアニメは、それぞれのキャラクターのエピソードを感じる内容になっていて面白いですよね。

NICO Touches the Walls「マシ・マシ」(2016年11月30日発売)

NICO Touches the Walls「マシ・マシ」(2016年11月30日発売)

対馬:アニメに自分たちの曲がハマると、感触が全然変わるよね。そういう新しい化学反応が起きた時には、やっぱり感動するし、ワクワクするし、自分たちの演奏も変わる部分があるんです。この二曲は、そういう素敵な変化が起こりましたね。

古村:だから、今日のライブも楽しみですね。僕らの曲が『ハイキュー!!』に使われたことを知ってるお客さんの前で、「天地ガエシ」と「マシ・マシ」をやることで、今日ならではの新しい景色が見せられそうだなって。

――今回は、最初と最後に『ハイキュー!!』曲を入れ、その間にNICOのヒット・ナンバーを組み込む構成なんですね。

光村:とにかく「天地ガエシ」と「マシ・マシ」が、アニメの時以上にグッと来て貰えるような構成を考えましたね。「天地ガエシ」は僕らのライブのラスト曲でもあり、今日の『ハイキュー!! 頂のLIVE 2018』ラストの曲でもあるので、一番美味しいところを持っていきたいですね。

『ハイキュー!!』をきっかけにNICOを知ってくれた人も多いと思うので、僕らの武器であるライブの良さも、ここで伝わると嬉しいですね。

写真左から、光村龍哉、坂倉心悟

古村:めちゃくちゃ楽しみたいですね。真っ白になって楽しんで、そこで伝わるものがあると嬉しいですね。

対馬:「マシ・マシ」も「天地ガエシ」も当時からアレンジが変わっているので、いま出来る最高の部分が出せれば。そしてテレビで見ていた以上の迫力と感動を皆さんに感じ得もらえるように、全力でやります。

坂倉:はじめましての人にも楽しんでほしいし、僕も上を向いて頑張ろうと思います(笑)。

NICO Touches the Wallsライブレポート

スクリーンでは、無事にBURNOUT SYNDROMESのメンバーと出会い、歌詞のことも考えてもらえることになった(詳細はこちら(新しいタブで開く))と報告する烏野高校バレーボール部、日向翔陽(以下、日向)を尻目に、月島蛍(以下、月島)はNICOのことを「神でしょ」と大絶賛する。いつになく興奮気味な月島に影山飛雄が「落ち着け」と諭すも「はあ?! これからニコなんですけど!『マシ・マシ』なんですけど!『天地ガエシ』なんですけど!」と暴走。あの月島が冷静さを失うほどのバンドが、NICO Touches the Wallsというわけだ。

大歓声に迎えられて『ハイキュー!! 頂のLIVE 2018』のトリを務めるNICOがゆっくりと登場し、「マシ・マシ」でライブをスタートさせる。重心低めのどっしりとしたリズムにオルガンの音色が絡む、土臭くも男気にあふれたサウンドが耳に馴染んでいく。“チャンスはそこにある”、“あとはきみしだい”という言葉が、スクリーンに映された『ハイキュー!!』の登場人物たちの活躍と重なり合う。

『ANI-ROCK FES. 2018/ハイキュー!! 頂のLIVE 2018』NICO Touches the Wallsのステージ

先ほどの月島の紹介を受け、光村は「神でーす!」と挨拶。そのままゴキゲンなロックンロール「Funny Side Up!」で会場を揺らした後は、バイオリンを加えて「THE BUNGY」で熱いセッションを繰り広げる。

光村の「灼熱のさいたま~!」という歌詞を改変したシャウトも炸裂し、緩急の効いた演奏で盛り上げていくNICO。光村は「急に神呼ばわりされるとは思わなかった」と笑いつつ、明るく染めた自身の髪色について「ツッキー(月島)と同じ髪の色になったし」とコメント。

その後も熱気を誘うナンバーを続々と投下。シンセサイザーの壮大なサウンドから始まった「Diver」では、アグレッシヴなギターサウンドと青い照明が重なってドラマチックな光景が広がる。続く「TOKYO Dreamer」は、光村が10代の頃に作ったという逸話で知られる楽曲。つまりは『ハイキュー!!』の登場人物たちと同じ青春時代の気持ちが刻まれた曲ということであり、ラストの“必ずこの夢を叶えるんだ”という言葉が会場に大きな意味を持って響く。

『ANI-ROCK FES. 2018/ハイキュー!! 頂のLIVE 2018』NICO Touches the Wallsのステージ

ここで光村は「たぶん『ハイキュー!!』というアニメがなかったら出会わなかった僕らだと思うんです」と『ハイキュー!!』に対する謝辞を述べる。そこから「ニワカ雨ニモ負ケズ」で快活に駆け抜けると、最後のナンバーは会場にいる誰もが待っていた「天地ガエシ」へ。

ウォーキングテンポの心地良いリズムとオレンジのライトが暖かい気持ちを呼び起こしてくれる。途中からバイオリンが加わり、「最後は思いっきり踊らせたいから!」(光村)とアイリッシュ風の軽快なアレンジへと変貌。

『ANI-ROCK FES. 2018/ハイキュー!! 頂のLIVE 2018』NICO Touches the Wallsのステージ

挫折を経験したとしても、諦めずに努力することの素晴らしさを歌ったこの曲は、青葉城西戦での敗北と悔しさを糧に強豪校となった烏野高校の境遇とも重なるし、彼らと切磋琢磨し合うライバル校、そして『ハイキュー!!』を愛するすべての人に向けられたものでもあるはず。最後は頂きまで駆け上がるような勢いで、この日最高の熱気を生み出してライブを締め括った。

スクリーンでは、山口忠の「最後に『天地ガエシ』とか泣かせるよね、ツッキー!」との言葉に、「こういうこと言う柄じゃないけど、なんか燃えてきた」と返す月島。そして影山と日向はなぜか準備体操を始める。

ライブを見てやる気に火が付いたふたりは、何と会場から宮城までの約349kmの道のりをランニングしながら帰るのだという。方向がわからないからと山口も無理やり連れていかれるというオチで、烏野高校バレーボール部のメンバーも大興奮のイベントは『ハイキュー!!』愛たっぷりで終幕となった。

<セットリスト>
1.マシ・マシ
2.Funny Side Up!
3.THE BUNGY
4.Diver
5.TOKYO Dreamer
6.ニワカ雨ニモ負ケズ
7.天地ガエシ

次回は、『ANI-ROCK FES. 2018』2日目、『銀魂 LIVE CARNIVAL 2018』トップバッターのあゆみくりかまきのライブレポートとインタビューをお届けする。

NICO Touches the Wallsオフィシャルサイト(新しいタブで開く)

テレビアニメ『ハイキュー!!』をおさらい

週刊少年ジャンプで好評連載中の『ハイキュー!!(作者:古舘春一)』を原作としたテレビアニメ。

バレーボール(排球)に魅せられた少年・日向翔陽(以下、日向)と、中学時代から「コート上の王様」との異名を取る天才プレイヤー・影山飛雄(以下、影山)。中学時代の対戦でライバルとなり、高校ではコンビを組むことになったふたりが、烏野高校の面々と全国大会優勝を目指す、熱血青春バレーボールストーリー。

『ハイキュー!!頂のLIVE 2018』では、ふたりに加え、同じく烏野高校バレーボール部の1年生、月島蛍(以下、月島)、山口忠(以下、山口)も登場。4人の個性あふれる掛け合いで、『ANI-ROCK FES.』を盛り上げる。

左から、山口、影山、日向、月島。

左から、山口、影山、日向、月島。

連載ANI-ROCK FES. 2018

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