ソニーミュージックが取り組む多次元アイドルプロジェクト、『UniteUp!』ができるまで【前編】
2023.03.31
ソニー・ミュージックエンタテインメント 他
毎年、日本武道館で行なわれる一大ライブイベント『リスアニ!LIVE』、ライブハウスで展開される接近戦イベント『リスアニ!CIRCUIT』、DJ、アーティスト、クリエイターなどバラエティ豊かな才能がクラブに集うアニクラ(アニソン×クラブ)イベント『リスアニ!ナイト』と、数々のイベントを手掛けてきた『リスアニ!』が、昨年のVol.01に続き開催する、新しい形のアニメ音楽イベント。それが、新木場STUDIO COASTでいよいよ6月17日(日)に開催される『リスアニ!PARK Vol.02』である。
会場にはコンセプトの異なる複数のステージが設けられ、観客はお気に入りのアーティストのステージや気になるブース、そして今まで触れたことのない新しいサウンド体験を求めて場内を自由に回遊する。まさに、アニメ音楽のフェスである。
「リスアニ!」主催イベントの新潮流として加わった『リスアニ!PARK Vol.02』。フェス形式のイベントを提案する狙い、そして今回の見どころについて、イベントの仕掛け人でありアニメ音楽誌『リスアニ!』編集長でもある馬嶋 亮さんに話を聞いた。
『リスアニ!PARK Vol.02』の歩き方の予習として、チェックしておこう!
目次
馬嶋 亮
Ryo Majima
エムオン・エンタテインメント
『リスアニ!』編集長
──『リスアニ!PARK』は、昨年に続き2回目の開催ということになりますが、まずは、そもそもなぜフェス形式のイベントを提案されたのか、その理由を教えてください。
馬嶋:「リスアニ!」が創刊してから8年間の間に『リスアニ!LIVE』、『リスアニ!CIRCUIT』、『リスアニ!ナイト』と様々なイベントを企画してきましたが、アニソンシーンでは『リスアニ!LIVE』のように、ひとつの会場で聴くというスタイルが一般的でした。それはそれでひとつの形なのですが、アニメ音楽とJ-POPをはじめとするそれぞれのジャンルの境界線がなくなりつつある中で、アニメ音楽ももっといろんな楽しみ方があっていいと思ったんです。
何よりもまずアニメ音楽を長く、そして深く愛している方々に存分に楽しんでいただく、というのが大前提。その上で、少しでも興味のある方にも出来るだけ間口を広げて現場に足を運んでいただきたい、という想いがあってこのプロジェクトが始まりました。
そこでテーマに掲げたのが「自由」でした。自分でタイムテーブルを見て、好きなアーティストをチェックする。もちろん、途中でごはんを食べに行ってもいいし、成人ならお酒も楽しんでもいい。そんな、まさしく「フェス」のスタイルをアニメ音楽のイベントでもできるのではと思い、この『リスアニ!PARK』を提案しました。
──前回のVol.01で感じた手応え、ファンの方々の反応を教えてください。
馬嶋:Vol.01に来ていただいた方たちには「フェス」のスタイルも楽しかった、という声をもらいました。とてもうれしかったのですが、その一方で、このスタイルだからこそもっとやれることがあったんじゃないか、と感じたのも事実です。
このシーンのファンの中には、やはり席のある会場でじっくり曲を聴きたいという方もいて、ライブハウスやクラブのような雰囲気に馴れないという方も結構多くて。でも、オールスタンディングですが、こういうスタイルもあるんだよ、というのは伝えたかったんです。アニソンのライブだけじゃなく、DJやVJもある、複数のステージがあって自由に動き回れるといった、今回のように多様なスタイルが一堂に会するイベントは、このシーンには多くなかったので、面白いイベントが提案出来たのかな、という手応えはあります。
──改めて『リスアニ!PARK』は、「リスアニ!」が提案するイベントの中で、どういった位置づけになるのでしょうか?
馬嶋:毎年、日本武道館で開催している『リスアニ!LIVE』と対になる、将来的にはもっともっと規模を拡大したイベントになってほしいと考えています。別の言い方をすれば、『リスアニ!LIVE』へのカウンター的なイベントとも言えます。席からひとつのステージをとことん楽しんでもらうのが『リスアニ!LIVE』。広い会場を自由に回って、自分なりの楽しみ方を見つけてもらうのが『リスアニ!PARK』ということです。
新木場STUDIO COASTのメインステージとなる「CIRCUIT STAGE1」
──アニソンファンに新しい楽しみ方を提案していこうということですね?
馬嶋:僕らが個人的にも経験してきたフェスの楽しさ、音楽を自由に楽しむ気持ち良さを改めて伝えたいなと。フルコースの料理も素晴らしいけど、アラカルトでそれぞれを楽しめるイベントも良いよね、ということです。
──実際に昨年の第1回目の模様を見てみると、ライブハウス的に盛り上がっている人、クラブ的なノリで身体を揺らしている人がいる一方で、空いたスペースでは、いわゆるオタ芸を楽しんでいる人たちもいて、すごく自由な雰囲気だと感じました。その反面、ステージを好きなように回遊することに、戸惑いを感じている人もいるように見受けられました。
馬嶋:そうかもしれないですね。そういった戸惑いなどをなくしていくというのは、主催者の我々にとって今後の大きな課題です。「自由」という切り口が、お客様にとっては色んな意味で「リスク」でもあるとも思っていますので。
僕らは音楽メディアとして、色々な切り口で皆さんに出会いの入り口を提案したいという思いを持っています。なので、ほかのイベントと出演アーティストや演奏する曲が同じになったとしても、ひとつの方法だけでなく様々な形でアニメ音楽との接点を作りたいと考えています。今の10代~20代のファンの中には、アニクラも行けばロックフェスにも行くし、アイドルの曲も聴くという方も増えてきていると最近強く感じています。そういう世代のオーディエンスにとっては、これまでのアニソンイベントのほうがちょっと入りにくいと感じている印象を受けることがあるので、いろいろな提案をして間口を拡げていきたいんです。
アニメ音楽を中心として活動するアーティストがロックのイベントなどにも乗り込んで知名度を増していますけど、「リスアニ!PARK」ではその逆の機能を担えればと思っています。アニソン以外のJ-POP、J-ROCKのアーティストにこちらのステージに出演していただいたり、出たいと思っていただいているアーティストやバンドがいるなら「アウェイかもしれないけど来てよ!」ということですね。
──アニソンとJ-POPなどとの境界線がなくなってきた、というのは『リスアニ!PARK』を企画する上で、大きな動機になっているのでしょうか?
馬嶋:そうですね。アニメ音楽も他の音楽も全てが並列に存在する。すべてがフラット。そんな中で、「こんな楽しみ方もあるよ」、「こんな音楽もあるよ」というのを僕らは伝えたい。だから『リスアニ!PARK』では、フェスに馴れてない人たちの方が新しい発見ができるかもしれませんね。
メインステージのサイドに展開される「CIRCUIT STAGE2(DJ・VJ)」
それと、これは『リスアニ!LIVE』でも同じなのですが、『リスアニ!PARK』ではアニメの映像を一切使用していません。これは、アーティストの魅力、楽曲の魅力を存分に楽しんでもらうことを第一に考えたゆえの結論で、これがほかのメディアやイベントとの差別化だし、「リスアニ!」のアイデンティティでもあるのかなあと。
──馬嶋さんから、今回の『リスアニ!PARK Vol.02』の見どころをお教えいただけますか。
馬嶋:16時に開演するメインステージの「CIRCUIT STAGE1」では、やはりヘッドライナーとなるKOTOKO(with KOTOKO BAND)が目玉ですね。フルバンド構成で、しかも、6月27日には4年ぶりのオリジナル・アルバムを発売する彼女がどんなステージを見せてくれるのか、ぜひ注目してもらいたいです。そのほかにも岸田教団&THE明星ロケッツにも要注目ですし、Vol.01にも出演していただいた新田恵海さん、フルアルバムが素晴らしかったZAQさんに加え、石原夏織さん、山崎はるかさん、YURiKAさんといった元気な若手もたくさん出るので、終始目が離せないかと思います!
【CIRCUIT STAGE1 出演者】※タイムテーブル順
岸田教団&THE明星ロケッツ/石原夏織/YURiKA/ZAQ/新田恵海/山崎はるか/KOTOKO(with KOTOKO BAND)
馬嶋:「CIRCUIT STAGE2」では、DJ、VJ陣が曲を回しまくります。Taku Inoueさん、DJ WILIPARTY、そしてkz(livetune)といった、名うてのプロDJたちのプレイもさることながら、クリエイター集団、Q-MHzが今回何を回すのかにも注目です。ここではクラブのサウンドを体験したことがない人にも、このラインナップによる珠玉のプレイを通じて、その良さを知ってほしいと思っています。
「CIRCUIT STAGE1」と「CIRCUIT STAGE2」のタイムスケジュールは、シームレスにつながっているので、このエリアにいれば途切れなくサウンドが流れている空間を楽しめます。
【CIRCUIT STAGE2 出演者】※タイムテーブル順
Taku Inoue/DJ WILDPARTY/Q-MHz(出演:畑 亜貴・田代智一・田淵智也)/kz(livetune)
馬嶋:「ナイト STAGE」は、新宿LOFTを軸に開催している『リスアニ!ナイト』のスタイルで、純然たるアニクラを体験できるステージです。ここではMOGRA店長のD-YAMAさんから、「リスアニ!」本誌で連載をしていただいている水島精二監督、『アイドルマスター』の中村繪里子さんなど、バラエティに富んだ面々のアクトを堪能できます。「ナイトSTAGE」ヘッドライナーのDJ和さんにも注目です。
【ナイト STAGE 出演者】※タイムテーブル順
jumeaux(OPENING DJ)/D-YAMA/minamo/DJけいたん from RAB/DJ濱/水島精二/吉田尚記/EsuPa/出口博之/Hifumi,inc. CreatorS/中村繪里子/chefoba/DJ和
馬嶋:今回、新たに「GAME STAGE」というものが登場します。RAB(リアルアキバボーイズ)のダンスパフォーマンス、スマホアプリ『レイヤードストーリーズ ゼロ』の主題歌を歌う海弓シュリと音楽制作チームのトーク、それからアイドルグループ対抗のeゲームマッチ・EQリーグのエキシビジョンマッチの開催といった企画を用意しています。こちらは、ライトな雰囲気のエリアなので、ひと息つく場としても使えるようになっています。
【出演者】※タイムテーブル順
RAB(リアルアキバボーイズ)/EQリーグ in リスアニ!PARK Vol.02 エキシビジョンマッチ①/「レイヤードストーリーズ ゼロ」スペシャルトークステージ『レイゼロミュージックトーク』/EQリーグ in リスアニ!PARK Vol.02 エキシビジョンマッチ②/DJけいたん from RAB
アクティブに、思い通りにアニソンと触れ合うことができる新感覚のイベント『リスアニ!PARK Vol.02』。音楽フェスやライブハウス、クラブに慣れ親しんだ人も、これまで、そうしたシチュエーションと縁遠かった人も、きっと会場に来れば新鮮な発見があるだろう。
インタビューの最後に、馬嶋編集長に『リスアニ!PARK Vol.02』をどう楽しんでもらいたいのかを、改めて聞いてみた。
馬嶋:もう、それこそ「自由」に! タイムテーブルを見て行きたいブース、見たいステージを巡ってください。いつもどこかで音楽が流れているという空間なので、予備知識がなくてもいろいろな楽しみ方ができるはずです。あとは皆さんの「想いやり」。自由な分、ご来場される皆さんそれぞれの想いやりが、場面場面でとても大事になるかと思います。
お陰さまで多くの方が注目してくださっています。その上で、あえて当日券も用意しているので、フラッと来ていただくことも可能です。それぐらい気軽に楽しんでもらえる雰囲気が、『リスアニ!PARK』の魅力だと考えています。
アーティストたちの全力のステージと、会場に溢れる自由な雰囲気を、『リスアニ!PARK』でとことん楽しんでください! あと、梅雨時期ですが、雨が降らない事を願っています(笑)!
『リスアニ!PARK Vol.02』フロアマップ
『リスアニ!PARK Vol.02』タイムテーブル
TVアニメ『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』の表紙が目印!
開催日時 2018/6/17(日)
開場 12:00 / 開演 13:00
会場 新木場STUDIO COAST
住所
東京都江東区新木場2-2-10
TEL:03-5534-2525
チケット
スタンディング 6,000円(税抜)/ 6,480円(税込)
※ドリンク代別途必要
当日券
スタンディング 6,900円(税込)
販売日時:6月17日(日)11:30~
購入場所:会場当日券売り場にて
『リスアニ!PARK Vol.02』公式サイトはこちら
© M-ON! Entertainment Inc.
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