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C3AFA Hong Kongレポート

『C3AFA 香港』ファンとの距離感を縮める企画を展開!乃木坂46&SACRA MUSICブースレポート

2018.02.27

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『C3AFA HONG KONG 2018』(以下、C3AFA HK)の特集第2回は、アニメが中心の本イベントでひときわ華やかな魅力と雰囲気が感じられ、多くの人でにぎわった乃木坂46とSACRA MUSICブースの様子をお届けするとともに、昨年から本格的に始まったアジア展開について出展関係者に聞いた。

 ファンからの大きな声援を受けアジア各地への展開を見据える乃木坂46

乃木坂46は昨年、「インフルエンサー」で二度目のミリオンセラーを達成し、東京ドームのステージにも立つなど、目標に掲げていたいくつかの到達点に達した。そんな彼女たちの次のステップがアジアへの本格進出である。

香港は中国本土への玄関口のひとつであり、東西の文化を柔軟に受け入れてきた地域性を持つ場所。特に日本のドラマやアニメは、香港のテレビ局で数多く放送されていることもあって熱心なファンが多く、音楽も例外ではない。乃木坂46がそうしたアドバンテージのある香港を海外進出の足がかりのひとつに選んだのはすんなりと理解できる。

「2018年における彼女たちのアーティスト活動のテーマのひとつが、アジア進出なんです」と、ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下、SME) コーポレートビジネス マーケティンググループ BCルームのプロデューサー 菅雅子さんは語る。

SME コーポレートビジネス マーケティンググループ BCルーム プロデューサー 菅雅子さん

SME コーポレートビジネス マーケティンググループ BCルーム プロデューサー 菅雅子さん

「その進出の先に見据えているのが中国本土。今回の香港、そして今後は上海などアジア各地で行なわれるイベントの中でライブを行ない、一歩ずつ進んでいければと考えています。それと、今回の『C3AFA HK』では恋愛シミュレーションゲーム『乃木恋~坂道の下で、あの日僕は恋をした~』を出展しました。おかげさまでたくさんの方々に来ていただきましたが、このゲームなどを通じてアジア各国のファンの皆さんにもアピールしていきたいと考えいます」。

その「乃木恋」は今年中国語版がリリースされる予定で、音楽だけでなくゲームとともに広めていくことで、より多くのファンを獲得することができるはずだ。さらに乃木坂46は『C3AFA HK』による音楽イベント「I LOVE ANISONG HONG KONG 2018」にも出演。香港で初めてのステージにも立った。

「旧正月前の開催で中国本土から来場される方も多いと予想していて、ライブのチケットを購入した方の約3割が中国本土からのお客さんのようです。昨年の東京ドーム公演でもファンの方々から、たくさんのお花をいただいたんですが、その中にはアジアのファンの皆さまからいただいたものも多くて、それには驚かされました。それだけ熱心なファンが待ってくださっているということなので、今回のライブはその期待に少しでも応えられたんじゃないかと思います」と菅さん。

乃木坂46は昨年11月に開催された『C3AFA Singapore』にも出演。すでに海外公演を成功させているが、その勢いをより強くするためにも、さらなるスピード感と施策が必要だと菅さんは話す。

「インターネットやSNSを最大限に活用していくことは必須で、これまで配信していなかったミュージックビデオ(以下、MV)もテンセント(中国でSNSサービスを展開しているIT企業)と組んで動画配信サイトで観られるようにしました。

映像はSNSでシェアされやすく、また拡散もしていきますので、アジア進出に欠かせません。乃木坂46が映像を解禁し、アジアでたくさんの人に観てもらうことで、ソニーミュージックのアーティストの中から続いていく機運がさらに高まってくれたらとも期待しています。

『C3AFA 香港』乃木坂46ブース

また、そのMV公開をはじめ、二度にわたる海外公演や、齋藤飛鳥が主演した台湾映画『あの頃、君を追いかけた』のリメイク版の公開など、アジアでいくつか点を打つことができました。今後はその点をさらに増やしていき、線として結んでいくことが重要だと考えています。今後のアジアでの活動の前に何ができるのか、何をすべきなのかを線で結びながら、私たちもわくわくしてやってきたいですね」

乃木坂46オフィシャルサイト(新しいタブで開く)
恋愛シミュレーションゲーム『乃木恋~坂道の下で、あの日僕は恋をした~』オフィシャルサイト(新しいタブで開く)

ローカライズでファンとの距離感を縮めるSACRA MUSIC

SACRA MUSICは昨年4月に発足した新レーベルで、Kalafina、ClariS、LiSA、EGOIST、佐香智久、花澤香菜、春奈るな、綾野ましろ、GARNiDELiAらアニソン・シーンを中心に活躍するアーティストが多数所属している。

『C3AFA 香港』SACRA MUSICブース
そんなSACRA MUSICは、『C3AFA HK』のブースでマルチタッチテーブルを導入。アーティストの名前が書かれたレコードをモチーフにしたシートをディスプレイの上に置くとプロフィールやディスコグラフィー、MV、アーティスト写真が見られるだけでなく、アーティストへメッセージが送れたり、「いいね!」を押したりできるインタラクティブ性のある仕掛けが多く盛り込まれている。

『C3AFA 香港』SACRA MUSICブース マルチタッチテーブル

「このマルチタッチテーブルは、前回の『C3AFA Singapore』から導入しました」とSME 海外事業推進グループ Gマーケティンググループ 印藤ゆりえさんは説明してくれた。

「それまではアーティスト写真やディスコグラフィーの展示がメインで、お客さんに見てもらうだけだったのですが、双方向でコミュニケーションが取れるような企画を考えていたところ、『C3AFA』を主催するSOZOさんから今回のマルチタッチテーブルを提案されたんです。それで昨年の『C3AFA Singapore』で設置してみたところ、多くの方に興味を持ってもらえブースへの来場者数も増えましたし、滞留時間も伸びました。

昨年から今年にかけての『C3AFA』を通じて、アニメと親和性のあるSACRA MUSICを来場者の方にどうプレゼンテーションしていくかが命題としてあるのですが、こうしたインタラクティブ性のある施策を通して、SACRA MUSICをより多くの方に知ってもらえたと思います」。

SME 海外事業推進グループ Gマーケティンググループ 印藤ゆりえさん

SME 海外事業推進グループ Gマーケティンググループ 印藤ゆりえさん

香港では10年以上も前からアニメ、アニソンのイベントが行なわれており、放映・配信される作品も年々増えていることから、ブースには10~20代の若いアニソン・ファンが多く見られた。

「ファン歴の長い方もいらっしゃいますが、イベントが数多く開催されていることもあって新たに若年層のお客さんが増えてきています。母数が大きくなりつつ、次世代のファン層も形成されようとしているのが現状ですね。しかし、香港は台湾などと比べて日本の音楽がすごく売りやすいかというと、難しいところもあるんです。香港の一般層は欧米の音楽を好む人が多い割に、香港ローカルのアーティストが少ない。

そうした状況なので、アニソンを含む日本の音楽はまだニッチなジャンルではありますが、その分伸びしろはあると前向きに捉えています。加えて、我々にはアニメという大きなアドバンテージとなるコンテンツも持っているので、全面に押し出しながら注力していきたいと思います」と印藤さんは語る。

そのためには「ファンとの距離感を縮めていくことが大事なんです」と印藤さんは続け、「例えば時間的な距離感を埋めるということでしたら、SNSなどを駆使して日本語だけではなく英語か中国語、可能ならば各国の現地語で情報を時差なく発信していくことが重要だと考えます。

また、物理的な距離を縮めるには、どれだけ現地でライブやプロモーションを行なうかが重要。その国の良いところやお客さんの素晴らしいところを我々が理解し、ファンの皆さんをとても大切に思っている、ということをいかに伝えられるかが大事ですね。そういった想いが伝わると、精神的にも身近に感じてもらえるようになると思うので、多方面から精神的、物理的な距離を縮めていければいいのではないでしょうか」と語った。

いかに現地のファンに寄り添うことができるか。そのために何をすべきなのかをスタッフで考え、アーティストにも共有してもらう。その取り組みを続けることで国というテリトリーや距離を感じさせず、グローバルな音楽、アーティストへと成長していくはずだ。

『C3AFA 香港』SACRA MUSICブース マルチタッチテーブル

「いかにローカライズできるかというのも鍵です。現地の言葉で歌ったり、MCをしたり、カヴァーしたりというのがいちばんわかりやすい事例です。LiSAはアニメ『ソードアート・オンライン』シリーズの主題歌を歌っているんですが、昨年は映画『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』の主題歌も担当しました。

その中国語バージョンを制作し、中国本土の劇場版(吹き替え版)向けに使用したんですが、中国語が上手ですばらしいという反響があり、映画のPRにも役立てたかと思いますし、中国本土のファンにより広く深くLiSAを認知してもらえたかと思います。アニプレックスの映画もSACRA MUSICの音楽もともにローカライズに成功したと言えます。

今後のヴィジョンとしては、スケール感とスピード感を併せ持ち、アジアの各地域により深く入り込んでいきたいですね。中華圏の企業はビジネスのスケール感が大きく、その規模に対応できるようなアーティストに育てていくことが急務だと考えます。また、彼らは新しい技術やコミュニケーションのあり方を柔軟かつ貪欲に受け入れています。その点で我々はどうしても慎重になりがちですが、そのスピード感を意識してしっかり進んで行ければと思います」。

SNSを始めとするインターネットを最大限に利用しながら、いかに現地のファンとの距離感を縮めていくか。アイドルやアニソンだけでなく、今後アジア進出を考えているあらゆるジャンルの音楽やアーティストに共通して言えることでもある。アジアの音楽シーンで日本の音楽の魅力と存在感をアピールする乃木坂46とSACRA MUSICの今後の動きに注視していきたい。

SACRA MUSICのオフィシャルサイト(新しいタブで開く)

『C3AFA HK特集』3回目は、「C3AFA HK」でひときわ人気を集めていたアニプレックスと、昨年末にスタートした新ゲーム事業レーベル「UNTIES」ブースの様子をお届けする。

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