「石崎ひゅーい」ライブレポ&インタビュー『ANI-ROCK FES. 2018/ハイキュー!! 頂のLIVE 2018』
2018.05.25
ソニー・ミュージックエンタテインメント
2018.05.25
アニメ作品と音楽という、異なるカルチャーを愛するファンたちが、共に楽しめる場を創りたい。そんな想いから誕生した音楽フェス、それが『ANI-ROCK FES.』だ。
Cocotameでは、『ANI-ROCK FES. 2018』に出演した全11組のアーティストのライブレポートと突撃インタビューを敢行! アニメと音楽がクロスオーバーした先に、どんなステージが生まれたのかを時系列で明らかにしていく。
今回は、tacicaに続き3組目に登場したBird Bear Hare and Fish(以下、BBHF)のライブレポートとライブ直前&直後のインタビューをお届けする。
目次
――今日は、元Galileo Galileiのメンバーが結成した新バンド、Bird Bear Hare and Fish(BBHF)としての出演ですが、Galileo Galilei時代の「クライマー」が生で聴ける非常に貴重な機会になります。
尾崎雄貴(Vo./Gt.):それは僕らも同じです。おそらく、僕が「クライマー」を歌うのも今日限りだと思うので。
写真左から、DAIKI、尾崎雄貴、尾崎和樹、佐孝仁司
――久々の「クライマー」、リハーサルはいかがでしたか?
佐孝仁司(B.):本当に……何年ぶりですかね(笑)。
尾崎(雄):正直、Galileo Galileiのツアーでもあまり演奏してないんですよ(笑)。僕の書いた曲の中でも、けっこうハイテンションにならないと歌えない曲なので、本番は「行くぜ!」という気持ちを出していこうと。
DAIKI(Gt.):僕はGalileo Galilei最後の日本武道館ライブがフラッシュバックしましたね。あの時の1曲目が「クライマー」で、今日も最初がこの曲なので。
尾崎(雄):「クライマー」は、BBHFの楽曲の間に入れるのはよくないと思ったんですよ。1曲目はGalileo Galileiを振り返りながら『ハイキュー!!』への感謝を込めて演奏し、そこからは今の僕らの音を楽しんでもらえればいいなと思って、セットリストを組みました。
――その「クライマー」の制作時を振り返ると、どんな思い出が?
Galileo Galilei「クライマー」(2015年12月9日発売)
尾崎(雄):主題歌候補曲は2曲同時に作っていて、もう1曲はタイトルもストレートに「Sports」。僕としてはそっちの曲のほうが本命曲で、スポーツアニメっぽさを考えながら書いたんですが、選ばれたのは「クライマー」。当てが外れた記憶があります(笑)。
「クライマー」自体は山登りを題材にしていて、僕らの音楽が山を登るように進化していく様が、『ハイキュー!!』の物語ともリンクするなと。バレーは高く飛ぶじゃないですか。「あそこに届くかな?」と思いながら、僕らも音楽をやっている。そういう気持ちを、曲に込めました。
――『ハイキュー!!』ファンには、今日、どんなステージを披露したいですか?
佐孝:今日は、「クライマー」に『ハイキュー!!』の思い出を抱いて皆さん集まってくれているはずなので、その期待を裏切らず、「好きな主題歌、全部聴けた!」と喜んでもらえるステージにしたいです。
尾崎和樹(Dr.):「クライマー」を生演奏する機会は本当にレアなので、思い出のひとつとして、記憶に止めてもらえたら。いつかアニメの『ハイキュー!!』を観返した時、俺らの演奏も思い出してもらえたら嬉しいです。
DAIKI:そして、Galileo Galilei時代の曲とBBHFの曲、ふたつの色を感じてほしいですね。
尾崎(雄):せっかく新しいバンドで出演するので、BBHFの曲にも興味を持ってもらえたらいいですね。
スクリーンには、烏山高校バレーボール部の日向翔陽(以下、日向)と影山飛雄(以下、影山)が登場。トス練から帰ってきたふたりはやっぱりバンド名が読めず、月島蛍(以下、月島)が間違いを指摘するも、なんと彼も“Hare=野ウサギ”の部分を“Hair=髪の毛”と勘違いしてしまう痛恨のミス。そのことに気づいた山口忠が月島に恥をかかせることを承知で指摘しようか苦悩する姿に、客席からは笑い声が。
そしてクロスビー・スティルス&ナッシュ「Suite: Judy Blue Eyes」のSEが場内に響き渡り、BBHFのメンバー4人がステージに登場する。彼らが最初の楽曲として選んだのは、『ハイキュー!!セカンドシーズン』、第1クールのエンディングテーマ「クライマー」だ!
CD音源よりもリバーブをたっぷりかけたギターが心地良いサウンドスケープを生む中、尾崎(雄)の爽やかな歌声が伸びやかに広がっていく。スクリーンに映し出されるアニメ映像は、ちょうどその楽曲が使われていた、烏野高校バレーボール部が東京合宿を行なっていた頃のシーンが中心だ。
演奏後、尾崎(雄)の「ありがとう。BBHFです。よろしく」という短い挨拶をはさみ、Galileo Galilei時代の人気曲「青い栞」へと続ける。彼ららしいゆったりと心地良いギターポップが会場を柔らな空気で満たし、曲後半の女性コーラスとの掛け合いによるハーモニーが美しい景色を広げていく。
そのひそやかな余韻をたっぷりと染み渡らせたのち、今度はBBHFとして発表したばかりの1stシングルより2曲を続けて演奏。雄大なメロディーと軽やかなリズムが合わさった「ページ」では、サビのファルセットボイスやギターの深い残響音がどこか神秘的な場所へと誘ってくれているようだ。
そして最後の曲「次の火」は、力強いリズムとアンセミックなコーラスが印象的なナンバー。“夢を見るなって言われても そんなことができる人間なんていないだろ?”、“さぁ火をつけろ”といった歌詞に心を動かされた人は多かったはずだ。
全4曲と短いながらも鮮烈なパフォーマンスを披露したBBHF。スクリーンでは日向が「良い歌、聴いたな」と晴れやかに感想を漏らす一方、山口は東京合宿の時によく聴いていたバンドということで、当時のことを思い出して涙を流して感動していた。
<セットリスト>
1.クライマー
2.青い栞
3.ページ
4.次の火
――ステージを終えた感想はいかがですか?
尾崎(雄):出番直前に流れたキャラクターの掛け合い映像から、すごく笑いが起きていて。僕も映像を楽しんでいるファンの方の気持ちがすごく分かるので、微笑ましい気持ちでステージに出て行けました。
尾崎(和):普通の音楽フェスだと、目当てのバンド以外は、ちょっと休もうという人も多いんですけど、今日はお客さん全員がすべてのバンドを楽しみにしている感が伝わってきました。僕らはGalileo Galileiじゃなく、新しいバンドとして出ていったので、空気が冷えたらどうしようと思っていたんですが……温かく迎えてもらえて良かったです。
尾崎(雄):全てのバンドを楽しもうという姿勢は、すごく音楽的ですよね。
佐孝:ペンライトもキレイだったしね。すごく良かった。
尾崎(雄):一斉に色を替えてくれたり、ステージから見ていても楽しいんですよ。ロックバンドのライブにもペンライト、アリですよね。
DAIKI:ペンライトもそうだけど、ステージから見たお客さんの統一感は、音楽フェスやライブハウスでは味わえない。大好きなアニメの主題歌を一度に観られるフェスはじつに贅沢だし、お客さんの楽しさがステージにも伝わってきました。
尾崎(雄):それに、BBHFのライブは男性のお客さんのほうが多いので、こんなに女性の方が多いライブは、ちょっとびっくりでした(笑)。
Galileo Galileiは終了してしまったのに、「クライマー」にたくさん声援をいただけたのもありがたかったですし、BBHFの2曲にも多くの人が聴き入ってくれて、嬉しかったです。
演奏が終わった後、こっそりSNSでエゴサーチしたら、今日初めて僕らを知ってくれた人が、ワンマンに行ってみようかなと書き込んでくれたりして、すごく意味のあるライブができましたね。
――BBHFは今年5月から本格始動していますが、今後の展開は?
尾崎(雄):9月からは、初の全国ツアーが始まります。今は、ツアーに向けて新しい楽曲を制作中なので、リリースをお知らせできる日が楽しみです。
尾崎(和):僕らの音楽を聴いてくれる人たちが全員、「BBHFを追っかけていったら楽しそう」と思ってもらえるライブや音源を届けたいですね。
佐孝:BBHFの初ツアーで、僕らの音楽性を、ぜひ生で感じてほしいです。
DAIKI:今制作中の曲は、自分たちのカラーがすごく出ていて、色とりどりの音が聴けます。今日のセットリストが物足りなかったなという方は、ぜひツアーに来てほしいですね。
尾崎(雄):Galileo Galileiというバンドを終了し、BBHFとして活動が始まりました。みんなでライブをすること、レコーディングした曲をみんなに聴いてもらえることが、僕にとって一番の幸せです。
今は自分のやりたいことを思い切りできているので、そこにシンパシーを感じてくれる方がいたら、自然体でライブに来てほしいです。リスナーと “挑まなくていい”関係性で、BBHFは居続けたいですね。
次回は、石崎ひゅーいのライブレポートとインタビューをお届けする。
Bird Bear Hare and Fish初全国ツアーの詳細
Bird Bear Hare and Fishオフィシャルサイト
Bird Bear Hare and Fishの楽曲購入
週刊少年ジャンプで好評連載中の『ハイキュー!!(作者:古舘春一)』を原作としたテレビアニメ。
バレーボール(排球)に魅せられた少年・日向翔陽(以下、日向)と、中学時代から「コート上の王様」との異名を取る天才プレイヤー・影山飛雄(以下、影山)。中学時代の対戦でライバルとなり、高校ではコンビを組むことになったふたりが、烏野高校の面々と全国大会優勝を目指す、熱血青春バレーボールストーリー。
『ハイキュー!!頂のLIVE 2018』では、ふたりに加え、同じく烏野高校バレーボール部の1年生、月島蛍(以下、月島)、山口忠(以下、山口)も登場。4人の個性あふれる掛け合いで、『ANI-ROCK FES.』を盛り上げる。
左から山口、影山、日向、月島。
©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
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