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連載Cocotame Series

イナズマロック フェス 2018

『イナズマロック フェス 2018』最多出演UVERworld TAKUYA∞がイナズマへの想いを語る

2018.09.19

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西川貴教が地元・滋賀に恩返しがしたいという想いから立ち上げた“イナズマロック フェス”(以下、“イナズマ”)が、今年で10回目を迎える。

着実にファンを増やし、ブランド力を高めている“イナズマ”がどのように成長してきたのか?そして、フェスの舞台裏にはどのようなストーリーが隠れているのか?

特集第7回は、初年度から出演し最多出演アーティストでもあるUVERworld TAKUYA∞のインタビューをお届けする。西川貴教と同じ滋賀県出身である彼らにとっての“イナズマ”とは?その想いを語ってもらった。

■UVERworldにとっての“イナズマ”とは?

――西川さんはもちろんですが、UVERworldは西川さんに続く“イナズマ”最多出演アーティストとのことで、ぜひ“イナズマ”への想いを聞かせていただけたらと思います。ずばりUVERworldにとって“イナズマ”とはどんなイベントでしょうか。

TAKUYA∞:僕らは滋賀県出身なんですけど、ほとんど滋賀でライブをしてないんですよ。たぶんホールライブなんて、もう8年ぐらいやってないんじゃないかな。そういう意味では“イナズマ”は滋賀への恩返しができる場所であり、友達や親戚たち、僕らが見てほしい人たちにもぜひここで見てもらいたいと思う場所ですね。滋賀でこれだけの規模のイベントが行なわれていること自体、すごく誇らしいと感じています。

――地元だからこそ、やっぱり他のイベントとは想い入れも違ったり?

TAKUYA∞:それはもちろんありますね。そうでなくても“イナズマ”ってかなり特殊なイベントだと思うんですよ。例えば、出演するアーティストが他のフェスやイベントと違ってほとんどかぶっていない、とか。だから来てるお客さんも全然違うんです。

今、フェスってすごくたくさんあってちょっと乱立状態ですけど、結構どのフェスも出ているアーティストがかぶってたりするじゃないですか。そうするとお客さんも大体かぶるんです。別に悪いことではないけど僕からしたら、ちょっとつまらなく感じてしまって。でも“イナズマ”は、出る側からしてもすごく新鮮な気持ちでできるんです。

――しかも、出演者のジャンルが幅広いと感じます。

TAKUYA∞:きっとお客さんも楽しいでしょうね。前にAKB48が出演したときなんて僕も「うわ、滋賀県にAKBが来た!」って思いましたもん。これはみんな喜んでるやろなって。

――そういう視点でいうと、今年は欅坂46が出演します。

TAKUYA∞:すごいですよね。しかもLUNA SEAまで!フェスのときは、ステージ袖から他の方のライブをよく拝見しているんですが、滋賀の人たちが喜んでいる姿を見ると「分かるわ、これは嬉しいよな」って思いますから。僕も23歳ぐらいまで滋賀に住んでいましたけど、いろんなアーティストがライブで滋賀県を飛ばしていくのを目の当たりにしてきてますからね(笑)。それまでに来てくれたのって布袋(寅泰)さんぐらいしかいないんです。

■来年も出たいと感じた第1回目

――そういう意味でも“イナズマ”は非常に意義あるイベントですね。ちなみに第1回開催時に出演されたときは西川さんから直々にオファーが?

TAKUYA∞:はい。フェスをやろうと思っているっていう初期のタイミングから「オマエらは滋賀(県出身)やから、絶対出てくれよ」って。「日程が合わへんようやったら、そこらへんも考えるから」とまで言っていただいていて。

――そうだったんですね。2009年9月19日、第1回開催時の初日のステージに立ったときの光景や感触などは覚えていますか。

イナズマロック フェス 2009 UVERworld

イナズマロック フェス 2009

イナズマロック フェス 2009 UVERworld

イナズマロック フェス 2009

TAKUYA∞:でも、あの頃はまだめちゃくちゃ肩肘張っていましたから、僕ら。“自分たちのライブをする”ってことしか考えられなくて、滋賀ならではの、みたいなこともまだ感じられてなかったんちゃうかな。ライブ前にバックステージでケータリングを楽しんだりとか他のアーティストの方と交流するような余裕も当時の僕にはなかったです。

――それでも出演を続けられているのは、やはり“イナズマ”が特別だからですか?

TAKUYA∞:僕、基本的に2年連続で同じフェスに出るのとか好きじゃないんですよ。“フェスで観れるアーティスト”になりたくないっていう気持ちがあって……でも“イナズマ”の初回を終えたあとは、また来年も出たいって思ってましたね。やっぱりシンプルにイベント自体が楽しかったし、僕は西川さんが好きなので、西川さんから「来年も頼むぞ」って言っていただいて、その期待に応えたいっていう気持ちもあったし。

イナズマロック フェス 2010 UVERworld

イナズマロック フェス 2010

イナズマロック フェス 2010 UVERworld

イナズマロック フェス 2010

――では、これまででいちばん印象に残っているステージというと?

TAKUYA∞:トリをやらせていただいたときですかね。

――2013年9月21日、UVERworldが初めて2日連続出演された“イナズマロック フェス 2013”の初日ですね。

イナズマロック フェス 2013 UVERworld

イナズマロック フェス 2013

イナズマロック フェス 2013 UVERworld

イナズマロック フェス 2013

TAKUYA∞:はい。トリになるとまた違うんですよ。面白さが減る、気軽さが減るというか(笑)。

――その日をしっかり締めくくらなければいけない重圧とか、あるいは責任感みたいな。

TAKUYA∞:そう、すぐ背負っちゃうので。ほんと“トリは西川さんがやってくれ!”と思いましたもんね(笑)。その分2日目は余裕でやれましたけど。初日はそういうのがちょっと悔しくて、逆に印象に残ってます。

――今年はトリがLUNA SEAで、その前の出演となります。

TAKUYA∞:今の自分にとってはトリ前ぐらいのポジションがいちばん合う気がします、ステージに立って発言する言葉も熱量も。最後にイベントをまとめるよりも、まだチャレンジャーみたいなスタンスでいたいというか。僕自身、フェスは楽しいですけど、だからといって“今日はお祭りなので楽しみましょう!”みたいな気分ではライブしてないですから。やっぱり、その日いちばんのアクトをしたいんですよ。

今年だってLUNA SEAが好きな人もいれば欅坂46を観に来ている人もたくさんいると思いますが、その人たちに「いちばん好きなのはLUNA SEAやけど(欅坂46やけど)、でもなんだか今日いちばん心に残ったのはUVERworldだな」って言わせないといけないとも思ってるし。とにかく自分たちのライブを初めて観る人たちにUVERworldの衝撃を喰らわせたいっていうのが今のスタンスなんです。もうひと回り大きくなったら、そんなのどうでもよくなるのかもしれないですけど。

――むしろ闘いに臨むような。

TAKUYA∞:うん、そうですね。

イナズマロック フェス 2015 UVERworld

イナズマロック フェス 2015

イナズマロック フェス 2017 UVERworld

イナズマロック フェス 2017

■2016年 雷雨途中中止から生まれた「一滴の影響」

――“イナズマロック フェス 2016”では出演が予定されていた2日目が雷雨のため出番を待たずに中止となってしまいました。改めて当時の気持ちを振り返るといかがですか。

TAKUYA∞:あの日はそうとう悔しかったですね。最初に言ったように“イナズマ”は僕らにとって唯一と言っていいくらい、滋賀でUVERworldのライブを見せられる場所であり、個人的にも見せたい人たちがいたので、なおさら。しかもUVERworldのタオルを掛けているお客さんがかなりの数いるのを見かけてすごく悲しかったというか……土砂降りの中、僕らのタオルを頭にかぶって帰っていく人たちの姿を見て、ハイタッチでよかったら全員にしてあげたいなと思うくらい、僕もだいぶヘコんだんですけど。

でも楽屋に戻ったら西川さんはもっとヘコんではって。あのときはかける言葉がなかったですね。ステージで西川さんが謝ってる姿を見ても、なんで西川さんがそこまで謝るんやろ、だって天気のせいやん、みたいな……いろんなもどかしさがありました。

――そして、それがきっかけとなって「一滴の影響」という楽曲が生まれて。

TAKUYA∞:はい。“イナズマ”のあと1日空けて、実家に帰ったんですよ。その後、新幹線で東京に向かう途中にあの言葉とメロディが降りてきたんです。

――サビの“あれは僕のせいにしな それも僕のせいにしてよ”ですか。

TAKUYA∞:そうです。メロディは今の曲のとは全然違うんですけどね。急いで降りてきたものをその場で録音して、マネージャーに“今から2時間半ぐらいで東京に着くからスタジオを取っておいてくれ”ってメールして。僕ら、雨バンドって呼ばれているんですよ。ことごとく大事なライブは雨が降るっていう(笑)。昔からそうなんですけど、僕はそれをあんまり悪いことだと思ってなくて。むしろ雨はわりと好きなんですよね、湿度が高くなってノドの調子も良くなるから。

でも、ここにきてこんなに雨を恨むのか、と。あのとき見たあの光景と、誰のせいにすることもできない気持ち……そういうものが“だったら全部俺のせいにして、みんなは自分を許して進んでいけ”みたいな言葉になってフワっと浮かんできたんです。すごい簡単な言葉やけど、今まで思いつかなかった言葉だし、それぐらい極端なことが起きなかったら出てこなかった思想かなって。

――初めて聴いたときもすごく印象的でした。

TAKUYA∞:ただ、東京に戻ってからひとりでスタジオに入って作り上げたんですけど、そのときに出てきたメロディが上手く拾い切れなくて、イメージと違う形になったものをそのまま置いといたんですよ。でも2週間後かな、メンバーと一緒に曲を作るときに彰(Gu.)が持ってきたオケがあって。それを聴きながら歌詞とちょっと近い感じのメロディを歌ってみたら、形は変わったもののパキッとはまったんですよね。なので「一滴の影響」は最初に仮歌ができた段階からこの歌詞でした。

――それは運命的なものを感じますね。しかも、今やUVERworldのライブに欠かせない曲となっていて。

TAKUYA∞:めちゃめちゃ好きです。どんどん良いものになってきてますね。でも今はめちゃめちゃ好きだけど、もともとは“うん、好き”ぐらいだったんですよ(笑)。ただ、ライブでやるたびにみんなへの浸透具合を見ていると、自分たち的にもどんどん曲が良いものに感じられてきて、今では歌う前とかウキウキしてますもん。とはいえノドのコンディションが98%ぐらい、良い状態じゃないと歌えないんですけどね(笑)。でも歌っていてめちゃめちゃ気持ちが良い曲です。

――2017年9月15日には中止の代替公演として“イナズマロック フェス 2016 リターンズ”が行なわれ、UVERworldはそこにも出演されましたよね。“イナズマロック フェス 2017”の前夜祭的な位置づけでもありつつ、やはり前年のリベンジみたいな気持ちもあったのではないかと思うのですが。

イナズマロック フェス 2016 リターンズ UVERworld

イナズマロック フェス 2016 リターンズ

TAKUYA∞:そうですね、ありましたね。たしかほぼほぼ、あの日にやるつもりだったセットリストで臨んだような気がします。だから結局、「一滴の影響」はやってなくて。翌日の本祭でもやってないんですよ。

――きっと誰もが期待していたと思うのですが……なぜセットリストに加わらなかったのでしょう。

TAKUYA∞:僕らってそういうバンドなんです。やらなあかんときにやらへんバンドっていうか(笑)。いや、天の邪鬼とかじゃなくて……やらなあかんときにやりたいなと思ったら、もちろんやるんですよ。ただ、僕らはホンマにそのときにやりたい曲しかやらないので。例えば映画の主題歌を担当させていただいていても、僕がその映画のイベントに出たときに、その曲を歌わへんかったりしますからね。しかも「曲は映画で聴いてくれ」とかワケわからんこと言ったりするんです。全員が「なんで!?」みたいな(笑)。

――あはははは、たしかに。でもUVERworldなりの筋がしっかり通っていていいんじゃないでしょうか。

TAKUYA∞:ある意味、ですけど(笑)。

――ちなみに今年はやります?

TAKUYA∞:どうでしょうね。それはライブを観てくれ、って(笑)。

■ライブ以外の“イナズマ”もうひとつの楽しみ

――ところで、ライブ以外に何か“イナズマ”で楽しみにしていることはありますか。

TAKUYA∞:やっぱり西川さんに会えるのが嬉しいです。以前は一緒に過ごさせてもらう機会も多かったんですけど、最近はお互いにやるべきことが増えてきて、昔みたいには一緒にいられることも少なくなっているので。西川さんのバンドメンバーの方たちとも“イナズマ”でしかなかなか会えなかったりしますしね。

そういえば大島(こうすけ/T.M.Revolutionのサポートキーボード)さんがいつも打ち上げのときにお酒で潰れるんですよ。それは毎年写真に撮ってますね(笑)。いつも「潰れるのは、オマエのせいや」って言われますけど、めちゃめちゃ飲ませるので。

――でもTAKUYA∞さんは飲まれないですよね?

TAKUYA∞:大島さんは僕が年に3回しか飲まないことを知らないんですよ。でも滋賀のお店の方たちはみんな、僕が飲まないのを知ってるから本物のお酒は出さずに「テキーラ」って言ったとしてもアップルティーとかにしてくれるんです。で、僕はそれを大島さんに言い出せないまま、乾杯!とかやっていて(笑)。だから大島さんが酔うのは当然なんですけど。きっと僕が飲んでるのが偽物のお酒やって知ったら、ただでは済まないんやろうな(笑)。

――ここに書いちゃって大丈夫ですかね。

TAKUYA∞:一応、書いておいてもらっていいですか。もし大島さんが読まはったら今年は謝ります。謝るしかないです!(笑)でもね、そんな大島さんが僕らは大好きなんですよ。あれだけ伝説的なキーボーディストなのに、僕らみたいなもんと一緒になって、それこそインディーズバンドみたいなめちゃくちゃな飲み方をしてくれる人なんていないですから。だからこそ、これを読んでくれることを期待しつつ。今年、大島さんの出演は3日目のT.M.Revolutionなんですけど、僕らの出る初日にも来てくださるらしいので、再会した大島さんと1日目から酒を酌み交わしたいと思います(笑)。

■“イナズマ”でしか観られないUVERworld

――“イナズマ”も今年で開催10回目の節目を迎えます。

TAKUYA∞:やっぱり年々、フェスを主宰している西川さんのすごさがわかってきて。正直、1年目、2年目は西川さんぐらいのパワー感があったら普通にできることなのかなって思ってたんですよ。でも実際はフェスを運営するって本当に大変なことで。そんな西川さんの姿を近くで見させてもらってきて、しかも10年も続けられてきて。なので僕の“イナズマ”に対する気持ちもどんどん変わってきているんです。これからは、もっとちゃんと貢献できるような、西川さんにより協力できるような心持ちで参加していきたいなって。そのためにも、ぜひ続けてほしいです、この先も。

――最後に今年“イナズマ”を観に来られる方々、UVERworldのライブを楽しみに待っているみなさんにメッセージをお願いします。

TAKUYA∞:スペシャルな意味で、確実にいつもと違うUVERworldをお見せできるように頑張ります。“イナズマ”でしか観られないUVERworldを出せることを僕ら自身も楽しみにしているので。

――“イナズマ”でしか観られないUVERworldというのは?

TAKUYA∞:僕は、曲との整合性が高いMCって曲と同じくらい大切だと思っているんですよ。その上で、そこでしか話せないことや、そこだから生まれてくる言葉っていうのがきっとあって。絶対に“イナズマ”でしか生まれてこない言葉があるだろうし、そこで発したメッセージがみんなのもとに届いたあとに僕らの演奏を聴いたら、さらに聴こえ方が変わると思うんですよね。僕らの地元でもありますし、誇りに思っているイベントだから、そういう意味でも“イナズマ”でのライブはスペシャルになるんだろうなって。

UVERworldの公式サイト(新しいタブで開く)
UVERworldの公式Twitter(新しいタブで開く)

文・取材/本間夕子

イナズマロック フェス 2018(新しいタブで開く)

■会場:滋賀県草津市 烏丸半島芝生広場
■日時:9月22日(土)/9月23日(日)/9月24日(月・休)
■開場/開演/終演:12:00/14:00/20:00
※各日とも予定

※雨天決行(荒天の場合は中止)

チケット情報(新しいタブで開く)

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