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連載Cocotame Series

イナズマロック フェス 2018

『イナズマロック フェス 2018』3日目・雷神ステージライブレポート

2018.10.10

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西川貴教が地元・滋賀に恩返しがしたいという想いから立ち上げた“イナズマロック フェス”(以下、“イナズマ”)。10回目の節目を迎えた今年は規模を拡大し、9月22日、23日、24日の3日間にわたって開催された。

3日目・24日の雷神ステージには、大トリを務めたT.M.Revolutionを筆頭に、HYENDRECHERIKEYTALKTHE RAMPAGE from EXILE TRIBESonar PocketBLUE ENCOUNTベリーグッドマンという錚々たるアーティストが並び、10周年の最終日を盛大に飾った。その模様をお届けする。

■ベリーグッドマン

快晴となったこの日のオープニングアクトを担当したのは、大阪発の3人組ボーカル・ユニット、ベリーグッドマン。まずは「Sixth Sense」を披露し、胸に<イナズマロック>と手書きしたTシャツを着たMOCA(Vo./MC)が早速コール&レスポンスで盛り上げ、Rover(Vo.)の伸びやかな歌声が快晴の空に響き渡る。そのまま観客に手を上げさせて、「まずはそこから」では会場一面に手が咲き乱れる状態に。そして、駆け足なビートが楽しい「Vibes Up!!」ではみんなタオルを振り回し、早くも熱狂モードだ。

そのまま流れるように、タイトな早口ラップが特徴的な「ライトスタンド」へと移行し、「やっぱり“イナズマ”は最高です!」(MOCA)と笑顔をこぼす。「なにはともあれ10周年おめでとうございます!」(Rover)と祝いの言葉を贈った彼らは、代表曲でもあるバラード「ライオン(2018 NEW Ver.)」で親密な空気を作り出し、ラストはMOCAがCHAGE & ASKA「YAH YAH YAH」などのフレーズを織り込んだコール&レスポンスで盛り上げつつ、「ベリーグッド」で締め括り。

歌い終わったMOCAが上着を脱ぐと、Tシャツの背中の部分が切り取られており、肌に直接<西川さん LOVE 10th>の文字が。彼ららしい笑いの要素も盛り込んだステージとなった。

<セットリスト>
1.Sixth Sense
2.まずはそこから
3.Vibes Up!!
4.ライトスタンド
5.ライオン(2018 NEW Ver.)
6.ベリーグッド

■THE RAMPAGE from EXILE TRIBE

そして草津市長の橋川渉氏と市の公認キャラ・たび丸らによる開会宣言を挿み、総勢16名からなるダンス&ボーカル・ユニットのTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEが登場。

1曲目「Lightning」から統制の取れたダイナミックなダンス・パフォーマンスと、RIKU、川村壱馬、吉野北人のトリプル・ボーカルによる力強い歌声で観客の目と耳を惹きつける。重低音の効いた「HARD HIT」、16人がステージの左右に広がって豪快なジャンプで煽った「The Typhoon Eye」、レゲトン風の情熱的な「LA FIESTA」と、海外のR&B/アーバン・ポップスのスタイルを採り入れた楽曲を次々と披露していく。

本来は昨年の“イナズマ”に出演する予定だった彼らにとって、この日のステージはまさに待望のもの。ボーカル3人のみがステージに残って歌ったバラード「Only One」、EXILEの魂を継承するカバー曲「New Jack Swing」、野外のロケーションにぴったりのアイランド・ポップ「Can't Say Goodbye」と、この1年間で溜まった思いを渾身のパフォーマンスにぶつけていく。

バングラビート風の「Fandango」で再び全員が左右に散って観客を煽ると、最後は「100degrees」で右こぶしを力強く掲げて熱気溢れるステージを終えた。

<セットリスト>
1.Lightning
2.HARD HIT
3.The Typhoon Eye
4.LA FIESTA
5.Only One
6.New Jack Swing
7.Can’t Say Goodbye
8.Fandango
9.100degrees

■Sonar Pocket

続いては“イナズマ”と同じく、今年でメジャーデビュー10周年の節目を迎えたSonar Pocketがステージにイン。まずは切なさの募るラブソング「好きだよ ~100回の後悔~」をしっとりと聴かせ、ko-dai(Vo.)の「ここからバッチリ盛り上がっていこうかー!」の言葉に続けてアッパーな「GIRI GIRI」へ。

ジャンプやハンズアップといった動きで観客の気持ちをグイグイと上向きにアゲていく。“イナズマ”出演は2年ぶり4回目となる彼ら。自己紹介ではeyeron(Vo.)が「西川さんに美味しいご飯をいっぱいごちそうになって、身長が188cmになりました!」と笑わせる。

次の曲「ファンファーレ」では観客もタオルを振り回して熱狂し、ラストは全員でかがんだあとにジャンプで決め。さすが10年選手だけあって盛り上げ方は心得たものだ。「大切な人を思って聴いてください」(ko-dai)との言葉に続けて歌われたのは、彼らの代名詞のひとつであるバラードの魅力がたっぷり詰め込まれた最新シングル「君の名前」。その歌を通じて会場に訪れたすべての人に幸せを届けたあとは、代表曲「365日のラブストーリー。」でラストスパート。終始ハートウォーミングな気持ちになれるステージだった

<セットリスト>
1.好きだよ ~100回の後悔~
2.GIRI GIRI
3.ファンファーレ
4.君の名前
5.365日のラブストーリー。

■BLUE ENCOUNT

お次は熊本発の4人組バンド、BLUE ENCOUNTが“イナズマ”に初見参。田邊駿一(Vo./Gt. 以下、田邊)が「やっとこのステージに立てました」と喜びを露わにすると、ファースト・シングル「もっと光を」でライブをスタート。さらに「LAST HERO」と続け、彼ら特有のエモーショナルかつ爽快感を湛えたギター・ロックで会場のボルテージを引き上げていく。

MCで「決してヒカキンじゃないので間違えないでください(笑)」と笑いを取った田邊は、小学生の頃に7つ年上の姉がT.M.Revolutionのライブを観て「お前、歌手になれ」と言ったことがきっかけで、「HEART OF SWORD ~夜明け前~」のシングルを買って歌を練習した思い出を語る。彼らの世代にとって西川はやはり憧れの存在なのだ。

「普段は最後にやる曲なんですけど、のっけからクライマックスを作りたいので」(田邊)と投入されたのは人気曲「Survivor」。さらにアッパーな「ロストジンクス」を立て続け、田邊も「全身全霊でかかってきてください!」とお客さんを煽りまくる。

疾走感全開の「DAYxDAY」ではパフォーマンスが白熱するなか、ラスサビ前にいったんストップして「これは西川さんのフェスであり、あなたのフェスなんですよ! 俺らも“イナズマ”の仲間に入れてください!」(田邊)と吠え、客席からは大歓声が。そこからラスサビで思いを一気に爆発させ、最後は応援の歌「VS」で熱く締め。「また帰ってきていいですかー!」という約束はきっと果たされることだろう。

<セットリスト>
1.もっと光を
2.LAST HERO
3.Survivor
4.ロストジンクス
5.DAYxDAY
6.VS

■KEYTALK

元気いっぱいに登場したのは、昨年に続いての“イナズマ”出演となる4人組ロックバンドのKEYTALK。「桜花爛漫」でライブの幕を開けると、次いで首藤義勝(Vo./Ba.)の甘い歌声が気持ち良い夏ソング「Summer Venus」で一気に爆発。

その後、小野武正(Gt. 以下、小野)が「セイ! ぺーい!」コールで会場の一体感を高めると、二人のボーカルの爽やかな声が交差する「Love me」、マイナー調の「MURASAKI」と緩急自在な演奏で実力の高さをアピール。寺中友将(Vo./Gt)も「1年ごしのイナズマは楽しいですねー」と満面の笑み。ふたたび小野が、今度はステージの上手から下手までダッシュしてマイクなしで煽りまくり、和の情緒が満載のキラー・チューン「MATSURI BAYASHI」へと繋ぐ。

メンバーも右へ左へと走り回り、まさにお祭り気分で会場の熱気をグングンと高めていた後は、両手を「ガオー」と上げるモンスター風のポーズも楽しいダンス・ロック「MONSTER DANCE」でラスト。やんちゃなノリがとにかく痛快なステージだった。

<セットリスト>
1.桜花爛漫
2.Summer Venus
3.Love me
4.MURASAKI
5.MATSURI BAYASHI
6.MONSTER DANCE

■HY

続いて三線の音色とともにステージに現われたのは、沖縄を拠点に活動する5人組バンドのHY。去年の“イナズマ”に出演予定だったものの公演中止となったので、今年がリベンジにして初参加となる。まずは新里英之(Vo./Gt. 以下、新里)と仲宗根泉(Key./Vo. 以下、仲宗根)が「AM 11:00」でふくよかなハーモニーを響かせ、名嘉俊(Dr. 以下、名嘉)のラップも加わってHYらしいミクスチャー・ロックを聴かせる。続く「エール」の大らかなサウンドを含め、湖畔というロケーションにバッチリはまる楽曲ばかりだ。

MCで観客に声出しを求めるも、その声量に納得いかない仲宗根は「ちっさい声ですねー」と檄を飛ばし、突然「カラダが♪」とT.M.Revolution「HIGH PRESSURE」の一節を歌い出してコール&レスポンスを行なう。続けて仲宗根のメイン・ボーカルによるバラード「NAO」でしっとりかつ心地良い空気を会場に振りまくと、今度は「ライブでしかやらない特別な曲」(新里)だと言う「フェイバリットソング」へ。

まずは新里が沖縄民謡特有の踊りであるカチャーシーをレクチャーし、みんな頭上で手を振って大盛り上がり。最後は「僕たちの始まりの曲を聴いてください」(新里)と語って最初期のナンバー「ホワイトビーチ」を披露。ラストは名嘉もシンバルを持って前に飛び出し、賑々しく初の“イナズマ”でのライブを終えた。

<セットリスト>
1.AM 11:00
2.エール
3.NAO
4.フェイバリットソング
5.ホワイトビーチ

■ENDRECHERI

琵琶湖そばの会場が夕闇に包まれるなか、今度は堂本剛が立ち上げたソロプロジェクトであるENDRECHERIが登場する。ギター、ベース、キーボード、ドラムス、パーカッション、三管によるホーン隊、女性3人のコーラス隊という大所帯バンドを率いて登場。

妖しいグルーヴが渦巻く「HYBRID FUNK」を皮切りに「MusiClimber」「Crystal light」「YOUR MOTHER SHIP」と、彼が敬愛するファンク・ミュージックをベースにしたサウンドでジワジワと盛り上げていく。ラップを歌ったり、ブーツィー・コリンズばりの声を発声する堂本の姿を見ていると、P-FUNK的な宇宙空間に迷い込んだかのような錯覚を覚える。

さらに堂本のハンドサインに合わせてバンドが演奏を変化させる「Blue Berry -NARA Fun9 Style-」を挿み、「I gotta take you shamanippon」「Chance Comes Knocking.」と怒涛の演奏を展開。ホーン隊がステップを踏みながら演奏したり、堂本自身もギターを持ってスペーシーなソロプレイを披露したりと、要所で見せ場を作りつつ、独自の世界観を構築していく。

ラストは高いミュージシャンシップを有するメンバーたちが、次々とソロでおのれの実力を発揮するセッションへと雪崩れ込み、最高の昂揚感を生み出して終了。堂本は最後に「ありがとうございました」と言い残し、ステージを後にした。

<セットリスト>
1.HYBRID FUNK
2.MusiClimber
3.Crystal light
4.YOUR MOTHER SHIP
5.Blue Berry -NARA Fun9 Style-
6.I gotta take you shamanippon
7.Chance Comes Knocking.
8.FUNK SESSION

■T.M.Revolution

そして記念すべき10回目となる“イナズマ”の大トリを飾ったのはT.M.Revolutionだ。彼を求める拍手や歓声で、ステージの幕が上がる前から熱気に包まれる会場。その声援に応えて開いた幕の向こうに待っていたのは、8名の見目麗しいダンサーたち。

ポージングする彼女たちを割るように西川が姿を現わし、のっけからヒット曲「WHITE BREATH」でパワフルな歌声を真っ直ぐに叩きつける。「余ってるもん、全部ここに置いてけよ!」と咆えた彼は、続けて「蒼い霹靂」でジャケットを脱ぎ捨て、ダンサーの動きとシンクロしたパフォーマンスで会場の興奮を高めていく。

さらに「WILD RUSH」へ流れるように移行し、そこから「止まるわけねーよなぁ!」と畳みかけるように「HIGH PRESSURE」へ。バンドのアグレッシブな演奏で、リリース当時よりもズッシリと響くサウンドを鳴らすと、そのままノンストップで「HOT LIMIT」をパフォーマンス。けたたましい発破音とともに観客の熱気は天井知らずの上昇をみせ、西川の「イナズマ的にも?」の声に「オールオッケー!」と大声援で返す。

「3年ぶりにファイナルを飾ることができて、本当にうれしいです」と簡潔かつ力強い言葉で今の心情を表わした西川は、続いて「ここに新しい狼煙を上げる!」と宣言して「FLAGS」を熱唱。ダンサーと連携を取りながらも、すべてを圧倒するようなハイトーンを聴かせる。

「SWORD SUMMIT」では、バンドメンバーも前面に出てきて激しく演奏。この日最後の楽曲「DOUBLE-DEAL」でステージに炎が上がるなか、ファイティングポーズをとりながら渾身の歌声をぶつける西川。途中で地面に手をつき、倒れこむような態勢で声を振り絞る彼の姿は鬼気迫るもの。最後はマイクを通さずに絶唱し、記念すべき10回目の想いをすべて叩きつけてみせた。

そしてグランドフィナーレは、この日の出演者や“イナズマ”皆勤賞のMICRO、RAG FAIRの土屋礼央らをステージに迎えて、みんなで「Lakers」を歌唱。琵琶湖の景色をイメージして作られたこの楽曲は、やはり“イナズマ”に欠かせないナンバーだ。

最後はお客さんも含めて全員でジャンプすることを呼びかけ、「ちょっと琵琶湖がたぷんとなるくらいまでいきます、せーの!」と一斉に飛んで締め括り。西川の「また会おうぜー!俺たちのフェスが日本一だー!」という言葉にも心の底から納得できる、ピースフルでどこまでも熱い3日間だった。

<セットリスト>
1.WHITE BREATH
2.蒼い霹靂
3.WILD RUSH
4.HIGH PRESSURE
5.HOT LIMIT
6.FLAGS
7.SWORD SUMMIT
8.DOUBLE DEAL
9.Lakers

特集第13回目は、3日目・24日の雷神ステージの模様をお届けする。

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