イメージ画像
イメージ画像
連載Cocotame Series

水瀬いのり、中島愛、茅原実里がバトンを繋ぐ、『リスアニ!LIVE 2018』1日目レポート

2018.02.09

  • エムオン・エンタテインメント
  • Twitterでこのページをシェアする(新しいタブで開く)
  • Facebookでこのページをシェアする(新しいタブで開く)
  • LINEでこのページをシェアする(新しいタブで開く)
  • はてなブックマークでこのページをシェアする(新しいタブで開く)
  • Pocketでこのページをシェアする(新しいタブで開く)

年明け恒例イベントとしてアニメ音楽ファンにすっかり定着した『リスアニ!LIVE』は、音楽雑誌『リスアニ!』が“本気の音楽ライブ”を届けるべく生み出した一大音楽フェスだ。今年で8回目の開催となる今回は、1月26日、27日、28日の3デイズを日本武道館で行なった。

アーティストが躍進していく過程を観ることができる場とも言われる『リスアニ!LIVE』。今年はどんな3日間となったのだろうか? 熱狂のステージを公演日ごとにレポートして行こう!

“自分のままでいい”と力強く歌う、水瀬いのり

「リスアニ! FRIDAY STAGE、盛り上がっていきましょうー!」と口火を切ったのは、水瀬いのり。自身初のワンマンライブのために作ったという1曲目「Ready Steady Go!」は、“私もみんなを引っ張れるくらい、ちょっとは逞しくなったんだぞ!”という想いを込めただけあって、聴く側のテンションを上げてくれるライブ映え必須曲。サビのコール&レスポンスでもしっかりと観客の心を掴んで離さないパフォーマンスだった。

リスアニ!LIVE 2018 水瀬いのり

そして「みなさん、まだまだ盛り上がっていきますよー!」という煽りとともに2曲目「MELODY FLAG」へ。左右に伸びるステージの端へ行く時は大きく手を振りながら「ありがとー!」と喜びを爆発させる水瀬いのり。

屈託のない笑顔と瑞々しい歌声に導かれるように、観ているこちらも優しい気持ちがどんどん広がっていくのだから、彼女の素直さに感銘してしまう。

「私にとっては2度目の『リスアニ!LIVE』。緊張もしているけど、ワクワクして楽しいです」と、今日から3日間行なわれる本公演のトップバッターとしてバトンを繋ぐことを改めて決意表明したところで、「Winter Wonder Wander」を披露。

キラキラのポップスはステージバックの映像と相まって、まるでスノードームの中に入り込んだかのよう。展開の激しい曲ではあるが、それをスムーズに聴かせるバンドメンバーのサポート力と彼女の表現力に見惚れた。

リスアニ!LIVE 2018 水瀬いのり

一転、神秘的なイントロから始まった「Starry Wish」では切なげなメロディを力強く歌いあげる彼女の凛とした姿が印象に残る。その上で、「星屑のコントレイル」のようなロックナンバーにも注目だ。この曲で、水瀬いのりは愛らしさだけでなくクールさという相反する表情を見せている。だからこそ、どこか中性的な匂いがし、どちらの感情にもフィットしてファンを魅了してしまうのだろう。

“自分にとって大切な曲”と前置きをして披露した彼女のラストナンバー「Innocent flower」。“十人十色のカラーがあるから素敵なんだ”と歌い、この曲に巡り会えたことで彼女自身も“自分らしさを出せばいい”と、奮い立つことができたのではないだろうか。

会場をゆっくりと見回しながら言葉一つひとつを丁寧に紡いでいった『リスアニ!LIVE 2018』トップバッターの水瀬いのり。歌い終えたところでステージ上段へ上がると「皆さん、ありがとうございました。水瀬いのりでした」と深々と一礼。どこまでもまっすぐでピュアな、彼女らしいステージだった。

リスアニ!LIVE 2018 水瀬いのり

《SETLIST》
■水瀬いのり
01.Ready Steady Go!
02.MELODY FLAG
03.アイマイモコ
04.Winter Wonder Wander
05.Starry Wish
06.星屑のコントレイル
07.Innocent flower

離れたことで近づいた、音楽に愛される中島 愛

「おかえりー!」と温かい声援が飛び交うなか、純白のワンピースに身を包んで現れた中島 愛。彼女が1曲目に選んだのは「放課後オーバーフロウ」だ。TVアニメの『マクロスF』で声優・歌手デビューしてから10年……重ねた年月分の想いと、その時から変わらぬ熱を込めて、歌う。

リスアニ!LIVE 2018 中島 愛

続けて「声を聴かせてください!」と煽り、自身も積極的に「ハイ! ハイ!」と声を出した2曲目「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」では、中島 愛のかわいらしさが全開! “『リスアニ!』のみんなに決めた!”とキメのフレーズを変更して歌うと、どっと大きな歓声が沸く。

この日は代表曲の他にも、2月14日発売の最新アルバム『Curiosity』のリード曲「サブマリーン」をライブ初披露。作詞は新藤晴一(ポルノグラフィティ)、作・編曲をラスマス・フェイバーという豪華タッグによる新曲はどこかノスタルジックな雰囲気と爽快感を併せ持つ楽曲。往年のアイドルソング愛好家でもある中島 愛だからこそ歌える、空気感を大切にしたナンバーに会場も和んだ。

2014年に戻ることを宣言しながらも、一度は歩みを止めた彼女が今またこうして音楽と向かい合っている――。音楽から遠ざかっていた期間は、実際は音楽と中島 愛を強く結び付ける濃密な“吸収”の時間だったに違いない。こうして再び『リスアニ!LIVE』の舞台に立ち、好きな音楽を自然体で歌う彼女は、ひとまわりもふたまわりも魅力的なアーティストして帰ってきたのだから。

リスアニ!LIVE 2018 中島 愛

アコギの爪弾く音色でしっとりと始まった5曲目「神様のいたずら」。中島カラーの緑のサイリュウムが客席できらめくなか、一人ひとりに優しく微笑みかけ、ささやくように歌う。

ゆったりとした流れに癒やされているのも束の間、ラスト2曲はlivetuneのaddingシリーズに収録された「Transfer」、作詞:加藤慎一、作曲:山内総一郎、編曲:フジファブリックによる「サタデー・ナイト・クエスチョン」で一気に加速! ダンスミュージック、ロック、ポップス……などなど、観客だけでなく、様々なクリエイターを刺激、虜にする中島 愛の引き出しの多さを十二分に堪能できるステージを披露した。

リスアニ!LIVE 2018 中島 愛

《SETLIST》
■中島 愛
01.放課後オーバーフロウ
02.そんなこと裏のまた裏話でしょ?
03.サブマリーン
04.ワタシノセカイ
05.神様のいたずら
06.Transfer
07.サタデー・ナイト・クエスチョン

経験を魅力に変え、会場を掌握した茅原実里

リスアニ!LIVE 2018 茅原実里

FRIDAY STAGEラストを飾ったのは茅原実里。抜群の存在感と風格を備えて1曲目「Contact」から一気にオーディエンスを焚き付ける。

2曲目「Paradise Lost」もコール&レスポンスで雄々しい声が轟くなか、いまだ表情を崩さない茅原実里。彼女が示すものはあくまで“歌”のみ。その歌でこれだけ多くの観客が感情揺さぶられているのだ。

ここで「茅原実里、まだまだ盛り上げていきますよ!」と旗振り曲「Lush march!!」を投下。ダンサー2名も加わって大騒ぎが過熱する。もっともっとと煽る茅原実里は、続けざまに4曲目の「SELF PRODUCER」を披露した。

自分にとって大切な人を照らす曲でありたい……彼女のまっすぐな思いが詰まった「みちしるべ」。あれだけ盛り上がっていた会場は一転、静寂に包まれ、茅原実里の純度100%の想いを受け止めていた。

リスアニ!LIVE 2018 茅原実里

しかし、ここで終わらないのが茅原実里。「輪舞-revolution」で会場のムードを一掃(?)したところで、大人の色気としなやかな強さを見せつける。最後の曲を残すのみとなったショートMCでは「私もびっくり! まだ始まったばかり!(笑)」とおどけてみせるも、「Freedom Dreamer」できっちりこの日いちばんの盛り上がりを見せたところで終演。SATURDAY STAGE、SUNDAY STAGEへとバトンを渡した。

「Contact」でステージ登場時には、“女神降臨”といわんばかりの神々しいオーラを発していたところから、最後「Freedom Dreamer」では近所のきれいなお姉さんにまで距離を縮めてくるのだから、彼女のパフォーマンスは恐ろしい(褒め言葉です)。

東京・原宿アストロホールに始まり、昨年通算100本以上のワンマンの舞台を踏んだ経験は血肉となって、しっかり茅原実里のライブ筋力を最大限にまで高めていた。

リスアニ!LIVE 2018 茅原実里

《SETLIST》
■茅原実里
01.Contact
02.Paradise Lost
03.Lush march!!
04.SELF PRODUCER
05.みちしるべ
06.輪舞-revolution
07.Freedom Dreamer

三者三様の、アニメ音楽を牽引する女性アーティストが登場したFRIDAY STAGE。バンドの巧みな演奏で、曲の世界観をいっそう盛り上げ、そして興奮を生み出したことにも触れておきたい。

“本気の音楽ライブ”とは? 改めて、その言葉の意味を考えてみた。いちばんは、届けようとする『リスアニ!』自体の熱量が肝心だろう。それは“このアーティスト、むっちゃ良い曲歌ってるんだよ”“ライブのパフォーマンスが激アツでさぁ”と、友達に自分のとびっきりを教える感覚に近い。

その上で、最高の状態で音楽を届けることこそが、本気に繋がる。それは全アーティスト生バンドでライブをするということもそうだが……主催者だけでなく、出演者それぞれも同調し、同じぐらいの熱量でパフォーマンスするというのが鍵となる。すべてが揃った上での“本気の音楽ライブ”なのだ。

本気だからこそ、アツくなるし、感動もする。誰にも邪魔されない、思いの丈をぶちまけられる場所。アーティストとともに歩み続ける、このイベントの本気を、この一連のレポートから少しでも感じてもらえたらうれしい限りだ。

リスアニ!LIVE 2018

関連記事

『リスアニ!LIVE 2018』2日目レポート! ここにしかないアニメ音楽の楽しみ方を提案
『リスアニ!LIVE 2018』最終3日目も7組のアーティストたちが武道館をヒートアップ!

関連サイト

『リスアニ!』オフィシャルサイト(新しいタブで開く)
『リスアニ!LIVE 2018』オフィシャルサイト(新しいタブで開く)

  • Sony Music | Tech Blogバナー

公式SNSをフォロー

ソニーミュージック公式SNSをフォローして
Cocotameの最新情報をチェック!