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連載Cocotame Series

スヌーピーミュージアム

『ピーナッツ』の魅力をぎゅっと凝縮! 『スヌーピーミュージアム展』大阪会場レポート

2019.04.26

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『スヌーピーミュージアム』は、米国・カリフォルニア州のサンタローザにある『シュルツ美術館』の世界初のサテライト館として、2016年4月に東京・六本木にオープン。2年半の会期で、半年ごとに入れ替わる5回の展覧会が好評を博し、日本における『ピーナッツ』の聖地として、ファンから愛された。

その『スヌーピーミュージアム』を大阪(4月13日~6月16日)と名古屋(6月22日~9月1日)でも体験してもらおうと巡回展が企画され、4月13日より大阪会場がオープンしている。Cocotameでは、オープン前日に行なわれたプレス内覧会に潜入し、展示内容のレポートから、会場でしか購入できない人気グッズの紹介、さらには『スヌーピーミュージアム』のクリエイティブ・ディレクターに、巡回展のコンセプトについて話を聞く。

今回は、“ベスト・オブ・ピーナッツ”をコンセプトとした『スヌーピーミュージアム展』の展示内容を詳細にレポートしよう。


本記事は、2019年4月29日に本文を訂正しています。

訂正前は、本文にて「スヌーピーミュージアム展」にあるスヌーピーのスタチュー5体と触れ合えるという記述がありましたが、こちらは編集部の認識違いによる誤った内容でした。訂正してお詫びいたします。

スヌーピーがラッパを吹き鳴らしハッピーダンスでお出迎え

2018年9月に閉館した東京・六本木の『スヌーピーミュージアム』が、2019年、大阪と名古屋にやってくる! このニュースは、関西や東海地区の『ピーナッツ』ファンはもちろんのこと、東京・六本木のスヌーピーミュージアムに行くことができなかった全国のファンを喜ばせた。

2会場のアートディレクションは、六本木と同様、グラフィックデザイナーの祖父江慎さんが手がけており、ビビッドでパンチの効いた展覧会ビジュアルからしても自然と期待が高まる。




そして2019年4月13日。いよいよ大阪で『スヌーピーミュージアム展』がスタート。JR大阪駅に到着し、駅に直結している商業施設「グランフロント大阪」内の会場へ向かうと、入口で迎えてくれるのは、大きな壁一面のスヌーピーだ。

「大阪に来られてうれしいよ!」とばかりに、ラッパを吹き鳴らし、ハッピーダンスで喜びを爆発させている。その横には、犬小屋の上で寝ているスヌーピーとウッドストックのオブジェも。一度会場を出てしまうと、入口に戻ることはできないため、ここで忘れずに写真を撮っておきたい。

さあ、いよいよ会場へ。展覧会のイントロダクションとなる最初の部屋では、六本木の『スヌーピーミュージアム』と同様に、シックな赤い壁に『ピーナッツ』の作者である、チャールズ・M・シュルツさんと家族、スヌーピーのモデルにもなっている愛犬の写真が飾られており、シュルツさんの歴史を知ることができる。

また、この部屋には、『ピーナッツ』が誕生する前の貴重な作品も展示。チャーリー・ブラウンやスヌーピーを思わせるキャラクターも描かれているので、名作が生まれる気配を感じてもらいたい。

そして、実はこの部屋で一番存在感を放っているのは、スヌーピーのスタチュー5体だ。

ここで注目してほしいのは、そのフォルム。5体のスヌーピーは、1950年代、60年代と、コミックの年代別にピックアップされていて、犬らしく4本足で歩いていた初期のスヌーピーから、口先が細長かった時代、そして丸みを帯びた愛らしい形へと変化していく様を見ることができる。

あなたにとっての一番はどの作品?ベスト・オブ・ピーナッツの世界

次の部屋からいよいよ『ピーナッツ』の原画約200点と対面だ。50年間アシスタントを入れずに、毎日ひとりで描き続けたという、シュルツさんのペンの動き、息遣いをぜひ原画から感じてほしい。まるでデジタルフォントのように見えるテキストだって全てシュルツさんの手書きなのだ。

今回のスヌーピーミュージアム展は、2016年4月から2018年9月までの2年半に渡って六本木のスヌーピーミュージアムで開催された全5回の展覧会をぎゅっと濃縮している。といっても、ただ第1回から順々に並べていくのではなく、巡回展用によりわかりやすく再構成し、そして新たな仕掛けも加えられている。一部屋ずつ見ていこう。

知っているようで意外と知らないスヌーピーのこと「もういちど、はじめましてスヌーピー。」

まずは、スヌーピーのさまざまな面を知ることができる第2回「もういちど、はじめましてスヌーピー。」展からスタート。4本足で走り回っていた初期のスヌーピーや、ハゲワシ、ペンギン、フクロウといった動物のモノマネを好んでやっていた時代、屋根の上でタイプライターに向かい、小説を執筆する小説王の他、アストロノーツ、フライング・エース、ジョー・クールといった、人気の変装シリーズなど、時に飼い主のチャーリー・ブラウンを悩ませるほどの、スヌーピーのユニークな一面、一風変わった趣味を知ることができる。

ちなみに部屋の中央に置かれている犬小屋型の展示台は、六本木でも使われていたもの。一方、壁に飾られている立体のアルファベットは、巡回展用に制作されたオリジナルで、JOE COOL、ICE SKATER、DOGHOUSEなど、「スヌーピーといえばこれ!」というAからZまでの言葉が記されている。ぜひ会場デザインにも注目してほしい。

変わり者ばかり、でも愛すべき子しか登場しません「ピーナッツ・ギャング・オールスターズ!」

続いてのお部屋は、第3回展「ピーナッツ・ギャング・オールスターズ!」。この部屋でまず目を引くのは、天井から下がっている垂れ幕だ。1枚1枚にチャーリー・ブラウンやスヌーピー、ルーシー、ライナスなど、おなじみのキャラクターがプリントされている。大阪展のオープニングのために、シュルツ美術館より来日していた学芸員のベンジャミンさんは「『ピーナッツ』には、70以上のキャラクターが登場しているので、ここで紹介されているのはごく一部。また、『ピーナッツ』はジョークに溢れているが、キャラクターたちは面白いジョークのためではなく、あくまでも読者を喜ばすために生み出されたのだ」と、シュルツさんの思いを代弁してくれた。

会場の壁のいくつかは窓のように四角く切り抜かれ、隣の展示室を覗き見することができる。『ピーナッツ』の恋のエピソードのように「ちらっと目が合うドキドキ感を楽しんでほしい」と、六本木の会場でもたびたび用いられた。

みんながみんな、いつまでたっても片思い! でもやっぱり「恋ってすばらしい。」

次は、入った瞬間に女性陣から思わず「かわいい!」の声が漏れてしまう、第4回展「恋ってすばらしい。」の部屋。恋は誰にとっても重要なテーマであり、それは『ピーナッツ』のキャラクターたちも同じ。ただし、赤毛の女の子に長年思いを寄せるチャーリー・ブラウンをはじめ、シュローダーのことが大好きなルーシー、ライナスのことを、「わたしのすてきなバブーちゃん」と呼び続けるサリーなど、『ピーナッツ』の恋はどれも一方通行なのが特徴だ。

かといって、ただただ切ないだけでもなく、ライナスが悲鳴をあげるほど「バブーちゃん」と呼ばれるのを嫌がっているのに全くめげずに(ただの鈍感?)、「私のボーイフレンド」宣言までしてしまうサリーの強さや、失恋のショックでやけ食いをしてしまうスヌーピーの姿には、片思いでも笑わずにはいられない。おなかぽっこりのスヌーピーは、会場に原画が展示されているので、スヌーピーのつぶやきと合わせて味わってもらいたい。ちなみにショップでは、このおなかぽっこりスヌーピーのぬいぐるみも販売※されている。

※人気商品は品切れの場合があります。

定番エピソードからレアな場面まで「ともだちは、みんな、ここにいる。」

恋と並んで、『ピーナッツ』にとって大切なテーマは友情である。六本木のスヌーピーミュージアムの最後を飾った「ともだちは、みんな、ここにいる。」展では、チャーリー・ブラウンの恋の相談相手になってくれるライナスや、得意なことと苦手なことが全く正反対の仲良しコンビ・ペパーミント パティとマーシー、犬小屋の上で語り合うスヌーピーとウッドストックなど、『ピーナッツ』定番の友情エピソードが並ぶ。

その一方、スヌーピーとうさぎたち、学校に行きたくないサリーが、不満をぶつけるうちに心を開いていく“学校さん(校舎)”、スヌーピーの兄スパイクの唯一の話し相手であるサボテンなど、コミックのなかでもレアなエピソードや変わった形の友情も見所のひとつだ。

そしてやっぱりファンにとって心温まるのは、チャーリー・ブラウンとスヌーピーの友情だろう。いろいろなものに変装するのに忙しく、冒険に出ている間は家を留守にするスヌーピーは、一見好き勝手にしているように見えるが、チャーリー・ブラウンの膝の上で犬らしくくつろぎ幸せそうにしていることもある。また、チャーリー・ブラウンだって、ライナスに「大切なものがあったら、しっかり鍵をかけておくことだよ」と言われると、すぐさまスヌーピーに頑丈な鍵をかけてしまうのだから、お互いを想う気持ちは強い。(たとえうんざりするときがあったとしても……)

締めくくりは、愛(ハート)に包まれた部屋で「愛しのピーナッツ。」を堪能

そして本展は、シュルツ夫人のジーンさんがセレクトした作品が並ぶ、第1回「愛しのピーナッツ。」の部屋で締めくくられる。シュルツさんがバレンタインデーにジーンさんにプレゼントした秘蔵原画も展示されている。このコミックは、ジーンさんのために着色され、愛のメッセージも添えられた大変貴重なもので、スヌーピーミュージアムのオープニング際には、ポスターとなり、展覧会図録の表紙を飾り、ミュージアムの受付をラッピングし……と大活躍! ファンの心をつかんだ作品だ。

また、この部屋には、長年、『ピーナッツ』の日本語訳を手がけてきた谷川俊太郎さんの詩も展示されている。日本語版が出版される際、シュルツさんは日本を代表する詩人に翻訳してもらえることを大変喜んだという。そんな谷川さんにとって『ピーナッツ』やスヌーピーは、きっと長年の友達のような存在。ぜひ展覧会の最後は、そんな谷川さんが紡ぐ言葉にゆっくりと心を傾けてほしい。

さらに、『ピーナッツ』ファンなら、絶対に見逃してはいけないのは、今年の秋または冬、東京・南町田に移転オープン予定のスヌーピーミュージアムの模型だ。一体どのような空間で私たちを迎えてくれるのか。今度はどのような仕掛けで驚かせてくれるのか。期待に胸を膨らませずにはいられない。

展覧会の思い出に浸りながらオリジナルメニューに舌鼓

展覧会を堪能したあとは、会場出てすぐの「カフェラボ」でコラボメニューを楽しむのはいかがだろう。『ピーナッツ』コミックにちなんだ、大阪展オリジナルのフードやドリンクが味わえる。なかでもおすすめは、“これぞ大阪!”と言える、スヌーピーの愛らしいエピソードを加えた「おなかぽっこりスヌーピー たこ焼きドッグ&ポテト」。例の失恋でやけ食いをしてしまったスヌーピーを題材にしたメニューで、“炭水化物on炭水化物”に一瞬ひるむ人もいるかもしれないが、心配ご無用。ソースのきいたとろりとしたたこ焼きと、天然酵母で焼き上げた優しいパンが驚くほど合うのだ! ポテトに添えられたマスタードは、一口食べるとピリッ、後味にほんのりとピーナッツが香る。どちらもここでしか味わえない味だ。

ドリンクメニューでは、タピオカマンゴージュースの「星ふる夜とチャーリー・ブラウン」を。第1回の「愛しのピーナッツ。」で取り上げられた、星空を眺めるチャーリー・ブラウンとライナスのコミックをイメージした、星型のナタデココがちりばめられ、マンゴーのトロピカルな味を楽しめるだけでなく、食べ応えもあり、見た目にもかわいい一品だ。

他にも、スヌーピーの兄のスパイクが砂漠でマシュマロを焼いているシーンからイメージされた「スパイクの焼きマシュマロ&ピーナッツパンケーキ」や、スヌーピーの形をしたごはんがかわいい「スヌーピーとウサギの仲良しカレー」、「恋するスヌーピーラテ」、「スヌーピーホットドッグ&ポテト」と、バラエティに富んだメニューが用意されている。

ファンを楽しませてくれた5回の展覧会がぎゅっと詰まった、“ベスト・オブ・ピーナッツ”のコンセプトに相応しい『スヌーピーミュージアム展』。六本木を見逃した方はもちろん、展覧会を俯瞰して観るにも最適なので、ぜひ一度足を運んでみてはいかがだろう。

次回は、ファンの皆さんお待ちかねの会場でしか買えないグッズを徹底的に紹介する!

「スヌーピーミュージアム展」大阪会場

会期:4月13日(土)~6月16日(日)
時間:10:00~20:00(会期中無休)
※火曜日は17:00まで(入場は閉場の30分前まで)
場所:グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ

[アクセス]
大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪 北館
※ 1階カフェラボ横にある専用入口をご利用ください。
JR「大阪」駅(2階中央北口)より徒歩約3分
地下鉄御堂筋線「梅田」駅(北改札)より徒歩約3分
阪急「梅田」駅(2階中央改札口)より徒歩約3分
阪神「梅田」駅(地下1階百貨店口)より徒歩約5分
問い合わせ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00)

[観覧料金]
一般:¥1,600円(当日券)/¥1,400(平日当日券)/¥1,300(前売券・団体券)
大学生:¥1,300(当日券)/¥1,100(平日当日券)/¥1,000(前売券・団体券)
中学・高校生:¥1,000(当日券)/¥900(平日当日券)/¥800(前売券・団体券)
4歳~小学生:¥600(当日券)/¥500(平日当日券)/¥400(前売券・団体券)
※料金は全て税込み
※団体料金は10名以上
※平日当日券は土曜・日曜・祝日・休日を除く日が対象
※前売券は全日に有効 
※3歳以下は入場無料
ローソンチケット、セブンチケット、チケットぴあ、イープラスなど主要プレイガイドにて販売

「スヌーピーミュージアム展」名古屋会場

会期:6月22日(土)~9月1日(日)
時間:9:30~17:00
休館日:毎週月曜・第4火曜日
場所:名古屋市博物館

[アクセス]
名古屋市博物館
NAGOYA CITY MUSEUM
名古屋市瑞穂区瑞穂通1-27-1
TEL:052-853-2655 FAX:052-853-3636
http://www.museum.city.nagoya.jp/(新しいタブで開く)
名古屋駅から地下鉄桜通線で直通17分
桜山駅下車4番出口徒歩5分
※入場は閉場の30分前まで
※月曜日が祝日にあたるときはその直後の平日が休館
※8月13日は特別開館
問い合わせ:052-853-2655

[観覧料金]
一般:¥1,300(当日券)/¥1,100(前売券・団体券)
高校・大学生:¥900(当日券)/¥700(前売券・団体券)
小学・中学生:¥500(当日券)/¥300(前売券・団体券)
※名古屋市交通局の一日乗車券・ドニチエコきっぷを利用して来館された方は当日料金より100円割引。
※身体等に障害のある方または難病患者の方は、手帳または受給者証のご提示により、本人と介護者2名まで当日料金の半額。
※各種割引は重複してご利用いただくことはできません。
名古屋市博物館、中日新聞販売店、主要プレイガイドなどで販売

『スヌーピーミュージアム』の公式サイトはこちら(新しいタブで開く)

© 2019 Peanuts Worldwide LLC

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