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エンタメに効くアプリ

スヌーピーの新ゲームアプリ『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』で担当者たちが大事にしたこと

2021.04.27

エンタテインメントを活性化させるアプリをフィーチャーする連載企画「エンタメに効くアプリ」。

今回は、コミックの誕生から70年という節目の年を迎えた『ピーナッツ』。そのアニバーサリーイヤーにローンチされた、新作スマートフォンゲームアプリ『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』(スヌーピーもぐもぐレストラン)を紹介する。

国内エージェントとして『ピーナッツ』の世界観を熟知するソニー・クリエイティブプロダクツ(以下、SCP)と、『ピーナッツ』関連のさまざまなプロジェクトを手がけてきたソニー・ミュージックソリューションズ(以下、SMS)が共同で制作したゲームアプリは、スヌーピーたちのどんな姿を提供していくのか。

ソニーミュージックグループ内の2社だからこそ成し得たことや、制作の裏側、今後予定しているアプリの枠を超えた展開などを、SCPの渋谷友仁とSMSの渡邉敬之に聞いた。

  • 渋谷友仁

    Shibuya Tomohito

    ソニー・クリエイティブプロダクツ
    チーフ

  • 渡邉敬之

    Watanabe Takayuki

    ソニー・ミュージックソリューションズ

『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』とは?

『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』は、スヌーピーやチャーリー・ブラウンたちが料理をするために食材パズルをクリアし、フレンズたちからのオーダーに応えながらレストランを大きく成長させていくレストラン運営&食材パズルゲームだ。ここでしか見られないオリジナルストーリーも展開し、ファン必見の作品に仕上がっている。

『ピーナッツ』の原作から得たアイデアをゲームの世界観に反映

──『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』は、SMSが『ピーナッツ』の国内エージェントであるSCPと共同で制作するスマホゲームアプリです。既にスヌーピーのゲームアプリが存在するなか、なぜ今、SMSとSCPがこの領域にチャレンジしたのでしょうか。

渋谷:SCPが2010年に『ピーナッツ』の国内エージェントになってからしばらくは、ライセンシーの皆様に『ピーナッツ』のグッズやゲームアプリなどを作っていただき、SCPは版権を管理するライセンスビジネスに徹していました。

ただ、SCPが主体となった『ピーナッツ』の企画もあって良いのではないかという意見が社内にあって。そうした流れのなかで生まれたのが、2016年に六本木にオープンした『スヌーピーミュージアム』や2017年に発足した公式ファンクラブ『PEANUTS FRIENDS CLUB』でした。

ほかにも先日オンライン上で開催して好評をいただきました『ピーナッツ』公式検定の『PEANUTS LOVERS CHALLENGE』や今回のスマホゲームアプリ『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』も取り組みとして結実したプロジェクトです。

2016年に六本木にオープンした『スヌーピーミュージアム』は、現在、南町田グランベリーパークに移転し、新たなファンの聖地として注目されている。

──SCPが『ピーナッツ』の国内エージェントになってから10年以上が経ちますが、温めてきた企画が実現してきているのですね。SMSは、これまでスマホゲームアプリ制作に携わった経験はあるのでしょうか。

渡邉:SMSでは、以前からエンタテインメント領域のアプリなどの企画、開発に取り組んできました。私は「ルームG」という部署に所属しているのですが、ここはスマホのゲームアプリの企画、制作、運営を行なうために立ち上がった部署で、『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』については、SCPからお声がけをもらったのがきっかけで始動しました。

ちなみに、「ルームG」によるスマホゲームアプリ第1弾は、2021年2月25日にローンチした『日向坂46とふしぎな図書室』で、『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』は第2弾となります。

──SCPは、どのような立ち位置で『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』の制作に関わっているのでしょうか。

渋谷:今回のプロジェクトは、SMSとSCPの共同事業になります。通常ならライセンシーの皆様からご提案いただいた企画に対して、レギュレーションやときには権利元の意向なども確認しながら、監修という形で意見やご提案をさせていただいています。

しかし、今回はSMSとSCPのコラボレーションということで、こちらからもいろいろとアイデアを出させていただきました。例えば、チャーリーだけでなくほかのピーナッツ・ギャングたちもレストランを作るというアイデアは、我々SCPから提案したものです。

渡邉:細かいところでは、ストーリー全体の原案もSCPの皆さんのアイデアですよね。チャーリーたちのような子どもがお店を開くというのは、現実ではあり得ません。それを解決する方法として、ゲームの世界がスヌーピーの夢のなかという設定を加えています。

「原作のスヌーピーは、夢のなかでいろいろなキャラクターになる」という話をSCPの皆さんから聞き、それなら夢のなかでレストランのオーナーになればいいのではないかと考えました。原作を熟知するSCPから得たヒントを、ゲームにいかしています。

──ゲームの開発自体は、別の会社が担当しているのでしょうか。

渡邉:そうですね。“レストラン”というテーマをSMSで決め、具体的なゲーム内容は開発会社の方と相談しながら肉付けしていきました。開発は、スマホゲーム『アイドリッシュセブン』などを手がけてきたG2 Studiosの皆さんにお願いしています。

パズルゲームにレストラン運営を組み合わせた独自のゲーム性

──『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』はレストラン運営&食材パズルゲームとのことですが、詳しいゲーム内容を教えてください。

渡邉:「もっとおいしいご飯を食べたい」と願うスヌーピーがオーナーになり、レストランを運営していくという内容です。料理をするには食材が必要なので、食材パズルをクリアして材料を集めていただくことになり、集めた食材で料理を作ると、お店がどんどん大きくなっていきます。

最初にオープンするのはチャーリー・ブラウンのレストランですが、お店が大きくなればルーシーやライナスといったほかのピーナッツ・ギャングも新しいレストランを出店。アメリカ、中国、日本などさまざまな国の料理を出すレストランを運営できるようになります。ローンチ後は、さらに国を増やしていく予定です。

──パズルはどんなシステムでしょうか。

渡邉:画面上に並んだ食材から同じ種類のペアを見つけ、タップして取っていくというもので、すべての食材を取れればステージクリアとなります。ただし、ほかの食材に挟まれているものは取れないので、順番を考えて取っていかなければなりません。

──スマホゲームのパズルというと、定番の“落ちもの系”がまず思い浮かびますが、そうではないんですね。

渡邉:はい。『ピーナッツ』の落ちもの系パズルゲームとしては、カプコンからリリースされている『スヌーピー パズルジャーニー』と『スヌーピードロップス』が既に存在しています。どちらもとても良くできたゲームですし、ユーザーの皆さんにはそれぞれを楽しんでいただきたいので、差別化を図りました。

──じっくり考えながら解くタイプのパズルなのでしょうか。

渡邉:スマホアプリですし、直感的にタップして手軽に遊べるゲームにしています。食材のペアをつづけて取ると、コンボが発生してどの食材も取れるようになるなど、爽快感も味わってもらえると思います。

渋谷:仮に取れる食材がなくなって手詰まりになっても、ウッドストックやオラフに助けてもらうこともできます。

──レストラン運営とパズルゲームを組み合わせているのがユニークですね。

渡邉:大きな目標を達成するためにパズルを行なうゲームは、近年の流行ですよね。ただ、パズルだけではどうしても飽きてしまいますし、レストラン運営ゲームは海外製アプリも多く飽和状態です。両者の良いところを抽出して、なおかつ『ピーナッツ』のキャラクターで楽しんでいただけるのが『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』の特徴です。

ファンをがっかりさせる要素は入れない

──そもそも、レストランを舞台にしたのはなぜでしょう。

渡邉:『ピーナッツ』のファン層の好みを掘り下げていくなかで、“食”というキーワードが浮かび上がりました。そこに、多くの人が幼少期に体験したおままごとやごっこ遊びの要素を追加して、“レストランを運営するゲーム”というコンセプトが固まりました。

──想定ターゲットを教えてください。

渋谷:『ピーナッツ』は、老若男女、幅広いファンの方々に支えられています。その上で、今回のゲームに関しては、日常的にスマホを使用される10代後半から40代ぐらいの方をメインターゲットに設定しました。とは言え、複雑な操作がいらない、シンプルなゲーム性なので、それこそ小学生のお子さんでも遊んでいただけると思います。

渡邉:普段あまりスマホゲームをプレイしない方にも楽しんでいただけるよう、スマホをタテ持ちで遊べるようにしています。やっぱり、ゲームのためにいちいち両手を使うヨコ持ちにするのは面倒だという声が多いんですね。食材パズルも、タテ持ちでも見やすいよう画面を構成しました。

──『ピーナッツ』らしさは、どのようなところに発揮されているのでしょう。

渋谷:『ピーナッツ』は、登場キャラクターが非常に多彩です。最初はチャーリー・ブラウンのお店から始まり、ゲームをクリアしていくとピーナッツ・ギャングたちが集まって、いろいろなお店を出していく。そうすることでキャラクター同士の掛け合いも生まれ、会話とともにストーリーが進んでいくのが『ピーナッツ』ならではだと思います。

──ゲーム内のストーリーはオリジナルということですが、セリフからも原作のテイストが感じられます。

渡邉:原作者であるチャールズ M.シュルツさんの世界観を壊さないよう、特にセリフ周りの制作には気を配りました。そして、そこは『ピーナッツ』を熟知しているSCPの監修を、同じグループ会社という距離感で受けることができたので、やりやすかったですね。

──レストランや食材のデザインもかわいいですね。デザイン面でのこだわりは?

渡邉:「レストランのグラフィックに、スヌーピーのモチーフを入れたらどうか」とSCPの皆さんからアイデアをいただいたので、開発会社にデザインしてもらいました。よく見ると、料理にもスヌーピーのモチーフが入っています。

──課金要素もあるのでしょうか。

渋谷:ゲーム内課金はもちろんありますが、お金をかけなくても遊べるアプリにしています。

渡邉:待ち時間を短縮したいときに、課金していただくイメージですね。例えば、パズルに失敗するとスタミナが減ります。時間が経てば回復しますが、スタミナを購入すればすぐゲームをつづけられるといった内容です。ほかには、料理を作るときにかかる時間を短縮したり、どうしてもパズルが解けないときに使えるアイテムも購入できます。

加えて、広告収入モデルも導入しています。例えば、15秒の動画を観ていただければスタミナが1回復するといった具合ですね。ユーザーが「広告を見る」という選択をした場合のみ動画が表示されますし、もちろん『ピーナッツ』にふさわしくない内容の広告は表示されないように設定されています。

──いわゆる“ガチャ要素”はありますか?

渡邉:ガチャ要素は入れませんでした。お目当てのキャラクターが出るまで課金するというのは『ピーナッツ』の世界観にそぐわないですし、我々としてもお目当てではないキャラクターが出たときにユーザーの皆さんをがっかりさせるような状況は作りたくなかったので。それよりも、みなさんに長く楽しんでいただけるゲームを作ろうと考えました。

渋谷:ゲームはどこかで飽きることがあるかもしれませんが、『ピーナッツ』のファンの方々が『ピーナッツ』というコンテンツに飽きることはありません。ガチャで一時的に収益を上げるようなことはせず、例え一度ゲームで遊ぶのを辞めたとしても、また戻ってきていただけるようなイベントを打ち出すことのほうが大事だと考えました。

版権管理をしているSCPが制作に参加しているからこそ、アプリを長期的に遊んでいただき、『ピーナッツ』を長く愛していただけるようなタッチポイントを作っていきたいと考えています。

将来的にはゲームの垣根を超えて楽しめるアプリに

──SMSとSCPによるコラボレーション体制というのは、ローンチ後の『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』の運営において、どんなメリットが生じるのでしょうか。

渡邉:SMSでは、『スヌーピーミュージアム』のグッズ開発や『ピーナッツ』公式ファンクラブ『PEANUTS FRIENDS CLUB』の運営に携わっている部署があり、相互連携しやすいのは大きな強みです。

渋谷:レストランが舞台なので、『PEANUTS cafe』をはじめとする『ピーナッツ』ゆかりの飲食店や、さまざまな飲食チェーン店とのキャンペーンなども企画できるのではないかと思います。これまでにも、そうした連動企画は行なってきましたが、SMSとであれば同じグループ内の会社で日ごろから交流もあるので、よりフットワーク軽く取り組めるのではないかと期待しています。ゲームアプリユーザーだけでなく、『ピーナッツ』ファン全員が一緒に楽しめるアプリにしていきたいですね。

南町田グランベリーパークの『スヌーピーミュージアム』に併設される『PEANUTS cafe』。

──具体的に動いている施策などはあるのでしょうか?

渡邉:まだ構想段階ですが、『PEANUTS FRIENDS CLUB』と連携して衣装や料理コンテストを実施できたらと考えています。

また、ゲーム内にはスヌーピーの顔を模したおにぎり、チャーリーの服を模したレモネードなど『ピーナッツ』の世界観を取り入れた料理が多数登場します。こうしたメニューを『PEANUTS cafe』などで実際に提供できたら、ユーザーの方たちに喜んでいただけるのではないでしょうか。ミュージアムやカフェなどの関連施設を訪れた方に『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』内でプレイできる特別ステージをご用意するなんてこともできたら面白いですよね。

あとは、ゲーム内のアルバム機能で、作った料理の一覧を見られるようにするだけでなく、その料理を実際に作れるように、お料理レシピをご用意できないかとも話しています。『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』をパズルゲームの楽しさだけに止まらない、『ピーナッツ』ファンのためのマルチエンタテインメントアプリに進化させていきたいと考えています。

『スヌーピーミュージアム』で、2021年1月16日~7月11日まで開催されている企画展「スヌーピーと、きょうだい。」と連動して、『PEANUTS cafe』で提供されているオリジナルメニュー「スヌーピーブラザーズサンドイッチ」。『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』でも、こうしたオリジナルメニューの展開があるかもしれない。

──ユーザー同士でスコアを競うランキング機能などは搭載されていますか?

渡邉:ローンチタイミングでは導入しませんが、リリース後に取り入れたいと考えています。より高得点を目指して『ピーナッツ』ファンのみなさんで楽しんでいただけたらうれしいです。

──今回の取り組みを通じて、SMSとSCPではIPを使ったスマホゲームアプリ制作のノウハウが蓄積されたのではないかと思います。今後のゲームアプリ制作について、展望を聞かせてください。

渡邉:SMSの「ルームG」としてリリースしたゲームアプリは、まだ2作品ですが工程管理や法務周りなどのノウハウはだいぶ溜まりました。この経験をいかして、アーティストやIPのゲームアプリをどんどん企画していきたいですね。

渋谷:確かに今回で経験値が溜まったので、ほかにもスヌーピーが登場するゲームを作ってみたいと思いました。スヌーピーはサーフィンやゴルフなどさまざまなスポーツをするので、そういったアプリも楽しそうです。あとは、ユーザーがカスタマイズできる農園系アプリも楽しそうとか……考えるといろいろ出てきますね(笑)。

──ファンの方たちに向けて改めてメッセージをお願いします。

渋谷:まずは『ピーナッツ』生誕70周年というアニバーサリーイヤーに登場した『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』を、ぜひファンの方々に楽しんでいただきたいです。また、このアプリを通して『ピーナッツ』という作品に初めて触れる方は、これを機に『ピーナッツ』の世界観も楽しんでいただけたらうれしいです。

渡邉:昨今はコロナ禍で自由な外出、外食もままならない状況ではありますが、状況が収まったら、関連施設でのイベントも開催したいと思いますので、その際にはぜひ足を運んでいただけたらうれしいです。このゲームから『ピーナッツ』に入る方、『ピーナッツ』からゲームに入る方、それぞれいらっしゃると思いますが、どちらの方にも楽しんでいただけたらと思います。

 

文・取材:野本由起
撮影:冨田 望(インタビュー取材)/干川 修(スヌーピーミュージアム)
※ゲーム画面は開発中のものです。

『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』

【ゲーム概要】
タイトル:『SNOOPY Mogu-Mogu Restaurant』(スヌーピーもぐもぐレストラン)
ジャンル:レストラン運営&食材パズルゲーム
プラットフォーム:iOS/Android
価格:基本プレイ無料(アプリ内課金あり)
配信開始:4月23日
公式サイト:https://snoopy-mogures.com

© 2021 Peanuts Worldwide LLC. Game code © 2021 Sony Music Solutions Inc.

関連サイト

PEANUTS 70周年記念
https://www.snoopy.co.jp/70th/
 
スヌーピーミュージアム
https://snoopymuseum.tokyo/s/smt/

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