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連載Cocotame Series

エンタメビジネスのタネ

『DinoScience 恐竜科学博』におけるエンタメ領域の取り組みとそこで生まれたIP【前編】

2021.05.13

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最初は小さなタネが、やがて大樹に育つ──。新たなエンタテインメントビジネスに挑戦する人たちにスポットを当てる連載企画「エンタメビジネスのタネ」。

今回は、7月17日(土)よりパシフィコ横浜で開催予定の『Sony presents DinoScience 恐竜科学博 ~ララミディア大陸の恐竜物語~(以下、DinoScience 恐竜科学博)』で、公式テーマ曲や公式キャラクターの企画立案、公式アンバサダーのアサインなどエンタテインメント領域の企画に広く携わった、ソニーミュージックグループの担当者、森田紀子と井村一登に話を聞く。

約2年という準備期間の間、関係部署との調整や連携を図りながら、ソニーミュージックグループが持つエンタテインメントのリソースをフル活用して完成したコンテンツとは、どのようなものか。

前編では、ふたりが『DinoScience 恐竜科学博』に携わることになったきっかけと、2つの公式コンテンツについて語ってもらった。

  • 森田紀子

    Morita Noriko

    ソニー・ミュージックマーケティングユナイテッド
    チーフプロデューサー

  • 井村一登

    Imura Kazuto

    ソニー・ミュージックエンタテインメント

Sony presents DinoScience 恐竜科学博 ~ララミディア大陸の恐竜物語~

 
7月17日(土)~9月12日(日)まで、パシフィコ横浜で開催が予定されている『DinoScience 恐竜科学博』は、ソニーグループが“夢と好奇心”というテーマに基づいて作り上げるまったく新しい恐竜展だ。“世界で最も完全で美しい”と言われる、全長7m×高さ3mのトリケラトプスの実物全身骨格の日本初披露をはじめ、科学の視点で恐竜の不思議や面白さを提供する体験型のエデュテインメントコンテンツになっている。会場では、ソニーのクリエイティビティと独自のテクノロジーを駆使した、数々の体感型映像コンテンツを鑑賞することができ、さらに来場が難しい人のためにオンラインツアーも用意されている。

恐竜の知識がなくても面白そうだから担当に立候補!

──『DinoScience 恐竜科学博』は、ソニーグループの各社がそれぞれの得意分野で協力して作り上げる恐竜展になります。まずは、おふたりがこのプロジェクトに参加された経緯を教えてください。

森田:私は、2019年の夏ごろに初めて『DinoScience 恐竜科学博』の話を聞きました。当時、私はソニーミュージックグループのヘッドクオーターである、ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下、SME)のコーポレートビジネスマーケティンググループに在籍していたんですが、ここはエンタメ領域における新規ビジネスの可能性を探ったり、開拓を行なう部門で、『DinoScience 恐竜科学博』についても最初に話が降りてきたんです。それで担当者が募られたので、自分から「やりたいです!」と立候補しました。

──森田さんは、恐竜が好きだったんですか?

森田:いえ、それがまったくで(笑)。当時は、トリケラトプスとティラノサウルスの区別も怪しいぐらい、恐竜に関する知識はゼロでした。ただ、ソニーグループが総力を挙げて開催する大規模な恐竜展ということで、これだけ大きなプロジェクトに関われることは滅多になく、単純に面白そうだなと感じたんです。

それと、この恐竜展のなかでソニーミュージックグループには、エンタメ領域がまるっと任されていると聞いて、それだったら自分が今までCMタイアップやアニメ、映画のテーマソングのコーディネートなどで培ってきた経験がいかせると考えてチャレンジしたいと思いました。

井村:自分は、SMEのコーポレートビジネスマーケティンググループでアートにまつわる企画、エキシビションなどに携わってきて、2019年に上野の森美術館で開催された「ゴッホ展」にも関わらせてもらっています。

そのときにSNSの運営を担当したり、同じグループ会社のソニー・クリエイティブプロダクツと連携してスヌーピーと「ゴッホ展」のコラボ商品の宣伝にも参加させてもらいました。そういった経験もあって、森田さんに「一緒にやらない?」と声をかけていただいて、参加させてもらいました。

森田:ナンパみたいだったよね(笑)。「井村くん、SNSの運用できるらしいじゃん~」って(笑)。

──現在、おふたりは何を担当されているのでしょうか。

森田:現在は、『DinoScience 恐竜科学博』に関するマーチャンダイジングの企画のお手伝いとPRを担当しています。PRに関してはソニーミュージックグループのアーティストやタレント、IPを使った、さまざまな企画を立案しているところです。

井村:僕は森田さんのマーチャンダイジングの企画をサポートしつつ、SNSの運用を担当しています。SNSは、TwitterとInstagramを展開していて、ここで関係者のコメントを動画で発信したり、最新ニュースをお伝えしています。

恐竜愛が実現させた日向坂46・小坂菜緒の公式アンバサダー就任

──それでは、実際に森田さんと井村さんが取り組まれてきたことについてお聞きします。まずは、『DinoScience 恐竜科学博』の公式アンバサダーとして、日向坂46の小坂菜緒さんが起用されています。

森田:ほかの企画でブレストを重ねているときに、“恐竜坂46”はどうだろうというアイデアが出たんです。まぁ、それはボツになってしまったんですが(笑)。

でも、アイコンになるタレント力は絶対に必要だと思っていて、誰か適任のアーティストはいないかと探していたところ、彼女が大の恐竜好きだという情報が入ってきたんです。まさか、そんな素敵な趣味を持つアーティストが身近にいたなんて! ということで、すぐさま公式アンバサダーへの就任をお願いしました。

小坂菜緒(日向坂46)

──彼女は本当に恐竜が好きだそうですね。実際、過去には恐竜関連のイベントなどにも出演されていましたし。

森田:そうですね。我々も打ち合わせの場で、どれくらい好きなのかをヒアリングさせてもらいましたが、本物でしたね(笑)。サイエンスコミュニケーターの恐竜くん(田中真士氏:『DinoScience 恐竜科学博』の監修を行なっている)には、もちろん及ばないですけど、恐竜に関する知識は私たちなんかでは足元にも及ばなかったです。

それと、彼女は絵を描くのも好きだということだったので、恐竜のグッズ制作にも協力してもらうことになりました。イラストで好きな恐竜を描いてもらって、それをマーチャンダイジングにつなげようと考えたんです。

依頼してからほどなくして、ひとつふたつはあがって来るかなぁと思っていたら、何と6体もの恐竜を描いてきてくれました! なかにはちょっとマニアックな恐竜もいて、しかもイラストのクオリティが高い! 最終的に6体全部のイラストを採用させていただくことになりました。それがキーホルダーになったり、Tシャツになったりする予定なので、ファンの皆さんは楽しみにしていてください。

小坂菜緒のイラストから企画されたキーホルダー。

井村:小坂さんは、もともとTV番組でご自身が好きな恐竜ランキングを発表していたり、そこでもかわいらしいイラストは少し披露していたんですよね。本当に恐竜愛があふれているし、それがよく伝わってくる魂がこもったインタビューが公式サイトに掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。

■『DinoScience 恐竜科学博』公式アンバサダー・小坂菜緒インタビュー
「家族にも熱く語ってしまうくらい恐竜のことが大好きなんです」(新しいタブで開く)

宮本笑里とDAITAが奏でる公式テーマ曲

──『DinoScience 恐竜科学博』には、「Laramidia」という公式テーマ曲も用意されていて、演奏しているのはヴァイオリニストとして活躍中の宮本笑里さんと日本でも屈指のギタリストDAITAさんです。この組み合わせは、意外性があっておもしろいですね。

森田:今回の『DinoScience 恐竜科学博』は“恐竜を科学の視点で捉える”ことをテーマにしているので、公式テーマ曲にも知的なイメージが欲しいよね、ということになりました。

その上で、やはり恐竜の風貌をイメージさせる荒々しさや、今回の恐竜展で描かれる“ララミディア大陸”の壮大な大地を想起させるダイナミックな音も必要では、という話になったんです。そこで宮本さんとDAITAさんのお名前が挙がりました。

宮本さんは、知的というイメージがぴったりだし、演奏する姿には気品と透明感があります。また、ヴァイオリンなら荘厳な音も奏でられるので、イメージとのシンクロ率は高いと思いました。

宮本笑里

DAITAさんは、SIAM SHADEが解散した後、ソロ活動を行いながら、その天才的なギターテクニックを請われ、名だたるアーティストのステージでギターを弾いてきました。DAITAさんなら、私たちがイメージする音をロックサウンドとして、宮本さんのヴァイオリンに重ねてくださるのではないかと思いオファーさせていただいたんです。

DAITA

おふたりはほぼ「はじめまして」の関係で、こういったコラボもあまり経験がないということでしたが、企画自体はすごく楽しんでくださいました。

井村:今回、世界一美しいと言われるトリケラトプスの化石「レイン」と、最強の肉食恐竜であるティラノサウルスの化石「スタン」が向い合せで展示されるんですが、「Laramidia」のミュージックビデオ(MV)もヴァイオリニストとギタリストが音楽で対峙するようなイメージになっていて格好良いんですよ。

あと、MVではララミディア大陸の1日の始まりと終わりがライティングで表現されています。恐竜の生きていた時代と我々が生きている現代で唯一絶対の共通点は日が昇って沈むこと。過去、現在、未来がつながっていることがMVのなかで表現されているんですね。

森田:「Laramidia」の楽曲提供とプロデュースはDAITAさんにお願いしたのですが、DAITAさんは北米で活動されていたこともあって、今回の『DinoScience 恐竜科学博』の展覧内容の主テーマであるララミディア大陸(白亜紀後期に現在のアラスカからメキシコまで広がっていた島大陸。恐竜の化石が多く眠っている地域として知られる)側を拠点にされていたそうなんです。

だから、気候とか風の吹く感じがイメージできるとおっしゃっていて、テーマ曲に相応しい楽曲に仕上げていただくことができました。

■宮本笑里×DAITA 『ララミディア』MV Full

後編につづく

文・取材:油納将志
撮影:干川 修

※本展は、政府や神奈川県、会場のガイドラインに沿って、新型コロナウイルス感染防止対策を徹底して開催されます。詳細は公式サイトをご参照ください。

Copyright 2021 DinoScience Production Committee. All rights reserved.

関連サイト

DinoScience 恐竜科学博 ~ララミディア大陸の恐竜物語~ 公式サイト
https://dino-science.com/(新しいタブで開く)
 
DinoScience 恐竜科学博 ~ララミディア大陸の恐竜物語~ Twitter
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ダイナ荘びより 公式サイト
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ダイナ荘びより Twitter
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宮本笑里 公式サイト
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DAITA 公式サイト
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