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連載Cocotame Series

ソーシャルメディアでの挑戦

VTuberの可能性は無限! メジャーデビューを果たした歌姫・美吉野しきが語るVTuberの魅力【後編】

2023.10.28

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ソーシャルメディアで活躍する人や注目のプロジェクトをフィーチャーする連載「ソーシャルメディアでの挑戦」。

今回登場するのは、ソニー・ミュージックエンタテインメントが運営する英語圏向けVTuberマネジメントプロジェクト『PRISM Project』の3期生・美吉野(みよしの)しき。

YouTubeチャンネル「Shiki Miyoshino /美吉野しき[PRISM Project]」を通じて、ゲーム実況動画やミュージックビデオなど多彩なコンテンツを配信中。さらに2023年7月には、ソニー・ミュージックレーベルズ(以下、SML)から1stデジタルシングル「hanahaki syndrome」をリリースし、英語圏のVTuberとしては世界でふたり目となるメジャーデビューを果たした。ファンの間でも“歌姫”と呼ばれている美吉野しきとは、どんな人物なのか? 本邦初のインタビューを敢行する。

後編では、アーティストデビューへの思いや今後の展望など、気になる質問に答えてもらった。

美吉野しきプロフィール画像

美吉野しき Miyoshino Shiki

『PRISM Project』の3期生として2021年6月に配信デビュー。“「情熱」を失った飼い主の愛犬達の迷う霊魂から生まれたオカルト好き犬神。”というキャラクターで、2023年7月にSMLから1stデジタルシングル「hanahaki syndrome」でメジャーデビューを果たした。

「hanahaki syndrome」は葛藤を描く“花吐き病”がテーマ

──(前編からつづく)「hanahaki syndrome」を作詞作曲したのは、GHOSTさんですね。

日本人ではない西洋系のボカロPで、ボーカロイド以外の音楽もやっている方です。ホラーな曲調の音楽制作が得意で、ほかにはないユニークなサウンドを作られている唯一無二のクリエイターですね。歌詞もすごくダークで、そのダークさがサウンドにぴったり。私は前からファンだったので、もしも曲を書いてもらえるならGHOSTさんに! とスタッフの方にお願いしていたんです。なので……Very happyです。

──曲を受け取ったとき、どう思いました?

圧倒されました! 曲ができる前に、こういう楽器でこんなサウンドかな? と想像していたんですけど、最初にデモを聞いたとき、『これこそ私が望んでいたもので、しかも期待以上だ!』と感じました。その反面、GHOSTさんという素晴らしい方に作っていただいたこんな素敵な曲を、歌い上げる力が私にあるのか? と、少し緊張と不安がありました。

美吉野しき画像1

──楽曲のコンセプトについては、どういうやりとりをしましたか? 美吉野さんから、ぜひこうしてほしいというアイデアも出しましたか?

はい。スタッフと一緒に一度ミーティングをして、その後も個別にやり取りをさせてもらいました。サウンドでいうと、ハープシコードの音は絶対に使ってほしいとお願いしましたね。

──ダークでゴシックな世界観には、欠かせない音色ですよね。

あと、歌詞は絶対に“花吐き病”をテーマにしたかったので、それもGHOSTさんにお願いしました。

──“花吐き病”は、もともとは松田奈緒子作の漫画『花吐き乙女』に登場する架空の病。片思いをこじらせると口から花を吐き出すようになり、その花に触れると感染。両思いになると治癒する、美しくも奇妙な病気として描かれていました。

日本だけでなくアメリカでも、以前からファンの間で“花吐き病”をテーマにした二次創作は作られています。私が初めて“花吐き病”を知ったのは、もう10年くらい前のことで、Tumblrで“花吐き病”をテーマにしたポエムが投稿されていました。

──ぜひ、その世界観を歌いたいと。

そうです。“花吐き病”はとても素敵なテーマだと思いました。GHOSTさんの歌詞のなかでも、主人公の“私”はずっと片思いをしていて、苦しんでいます。“私”はすごくプライドがあって、相手に好きと伝えない。花を吐くまで我慢している間に、気持ちが高ぶっていくんです。でも好きだと言ってしまったら、どうなるのかが怖い。あるいは、言ってしまっても絶対に両思いにはならないと葛藤していて、結局、言わない……というお話です。

──切なく哀しいお話ですね。

人は誰しもそういう気持ちはどこかにあると思うので、多くの方に共感してもらえると思います。

──英語で歌われていますけど、むしろ日本のボカロファン、アニメファンにすごく刺さりそうな曲だと感じました。ダークテイストの美吉野さんがイラストで登場するミュージックビデオ(以下、MV)も美しくて、とても素敵です。

ありがとうございます! 日本の方にも楽しんでいただける曲だと思うので、ぜひたくさん聴いてください!

🥀

日本での初のボーカルレコーディングでこだわったこと

――「hanahaki syndrome」のボーカルは、日本のスタジオでレコーディングしたそうですね。

はい。アメリカを出て海を越える飛行機に、初めて乗りました(笑)。

──日本には何日間滞在したんですか?

滞在期間は短かくて……。東京に着いて、次の日から2日間かけてレコーディングをし、翌日には帰らなければならなかったのが、残念でした。

初日は、とにかく初めてのことばかりで、すごく緊張していました。初めてのソニーミュージックのレコーディングブース。ディレクターさんにお会いするのも、その前で歌うのも初めてだったんです。でも、周りの方々がすごく支えてくれて。ブースのなかにずっとマネージャーがいて通訳をしてくれましたし、SMLのディレクターさんも、すごく優しく指導してくださったり、『PRISM Project』のプロデューサーさんにもアドバイスをもらったり……と、すごく恵まれた環境でした。そのこともあって2日目には、私も自信を持ってレコーディングに臨むことができました。

──歌が上手いのはもちろんですが、美吉野さんの美しいハイトーンが、楽曲をより魅力的に聴かせてくれます。歌では、どういうところにこだわりました?

やはり、この楽曲が伝えたい気持ちと、歌詞の意味を考えながら、自分の声でどう表現して伝えれば良いか、すごくこだわりました。あと、エモーショナルに美しいメロディーをしっかり歌うように頑張りましたね。ディレクターさんは、私の歌唱が「間違っている」とは決して言わず、「本当に素晴らしかった」と言ってくださるので、とても心強かったです。でもレコーディング後も、完成した音源を聴くまでは「大丈夫かな?」と疑心暗鬼になっていましたね(苦笑)。

──いえいえ、本当に素敵な楽曲になりましたよ。リリース後、周りからはどんな反響がありましたか?

友達からは、たくさんDMやメールをもらいましたし、家族も友達も何度も聴いてくれています。ファンの方からも、応援の言葉をたくさんもらいました。YouTubeチャンネルに公開しているMVも、ハロウィンまでに100万回再生を目指したいです!

──VTuberアーティストとして、これからどんな楽曲を歌ってみたいですか?

「hanahaki syndrome」もそうですが、私はホラーが好きなので、やはりホラーをテーマにした曲はつづけていきたいです。音楽ジャンル的には、もうちょっとメタルに寄った曲にも挑戦してみたいですね。私は高校生のときに、メタルもよく聴いていたので、皆さんを怖がらせるようなスクリーモな声も出せたらなと思っています(笑)。

夢は3Dライブと和風カレーチェーン店とのコラボレーション!?

──アーティストデビューも実現し、VTuberとしての活躍もめざましい美吉野さんですが、昨年、2022年も国内外で多くのイベントに参加されたそうですね。

はい。オンラインで開催された『AFA StationStaition』、VTuberコンベンションの『Offkai expo』、東京・お台場で開かれた『肉フェス』での「VTuber mode Presents VTuber DAY」。最近もカナダで開催された『アニメノース2023』に参加して、初めて大きなイベントで歌を披露して、トークもしました。ファンの皆さんと1対1でお話しできたのが素晴らしくて、感動しました。これからも、応援してくれる人たちと1対1でお話しできる機会があったら良いなと思っています。

フィリピンで開催されたイベント「Cosplay Mania」の様子

フィリピンで開催されたイベント「Cosplay Mania」 ©cosplay

──それもVTuberになったからこそ、できたことですよね。

そうですね。VTuberは、本当に何にでもなれる場所なんです。“適材適所”という言葉があるように、みんな、それぞれ存在するのに適した場所があると思うんです。それがVTuberの世界にあって、ここは誰もが楽しめる空間だと感じています。私も、毎日かわいいアニメの女の子になってたくさん歌っていますし(笑)。

──場所を超えて世界中どこにいても、いろいろな国のファンと交流ができますしね。

本当にそうなんです! 前に、ネット上では直接会っているときよりも、もっと自然に自分自身を表現しやすいと聞いたことがありますが、これはVTuberや視聴者さんにも当てはまると思うんです。私自身も、同じようにネットで活動している一般的なYouTuberのように、自分自身の姿を見せて表現するよりも、VTuberとして配信をするほうがずっと居心地が良いんです。

そのおかげで、視聴者の皆さんとの距離もとても近く感じられて、親密な関係を築けていると感じています。それを実現できているのも、『PRISM Project』が私に多くの機会を与えてくれたから。『PRISM Project』に入るまで、これほどクリエイティブだったことはなかったです。プロジェクトのサポートのおかげで、たくさんの新しい扉を開くことができました。そしてこれからも、また違う新しい扉を開くことができると思っています!

──その新しい扉がどんなものなのか、ますます気になりますね。美吉野さんが今後、新たに挑戦してみたいこと、野望は何ですか?

もっと歌も頑張りたいですし、皆さんの前で、3Dの美吉野しきが歌ってパフォーマンスするコンサートもやってみたい。そして、今の一番の目標は、いつかカレーブランドのマスコットやイメージキャラクターになることです!

──カレーが好きなんですか?

大好きです! 特に日本のカレー、和風カレーが大好きで、アメリカでもよく食べているんですよ。大きな街には日本のチェーン店もありますし、和食のお店のメニューにもなっています。なので、その美味しさを、もっともっと世界中のたくさんの人に広めたいんです。マスコットキャラクターは本当に野望ですけど(笑)。

例えばカレーチェーン店のテーマソングのジングルを歌わせてもらうとか、どんな形でもいいから、日本のカレーに関われたらうれしいですね! 私、CoCo壱番屋さんのカレーが大好きなので……もし、この記事を関係者の方がご覧になっていたら、よろしくお願いします!

美吉野しき画像2

文・取材:阿部美香

リリース情報

美吉野しき「hanahaki syndrome」ジャケット画像

「hanahaki syndrome」
配信中

関連サイト

『PRISM Project』公式サイト
https://www.prismproject.jp/(新しいタブで開く)
 
美吉野しき YouTube Channel
https://www.youtube.com/channel/UCswvd6_YWmd6riRk-8oT-sA(新しいタブで開く)
 
美吉野しき X(旧Twitter)
https://www.twitter.com/ShikiMiyoshino(新しいタブで開く)
 

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