韓国で大人気! 『パンパンくんの日常』日本上陸の裏側を探る
2024.07.24
キャラクタービジネスを手がけるうえで、知っておきたい心得をその道のプロたちに聞いていく連載「キャラクタービジネスの心得」。
今回は、2024年2月1日にリニューアルオープンした『スヌーピーミュージアム』のミュージアムショップ「ブラウンズストア」に並ぶグッズにフォーカスする。リニューアルにともない、「ブラウンズストア」にも165点の新商品が登場。ここでしか買えないグッズとあってファンの注目度も非常に高い。
『スヌーピーミュージアム』のグッズ制作を行なうソニー・クリエイティブプロダクツ(以下、SCP)のスタッフに、新商品のおすすめポイントや、グッズ開発に込めた思いを聞いた。
後編では、グッズ開発において大切にしていることと、この仕事で喜びを感じる瞬間について語ってもらった。
高橋 亮
Takahashi Ryo
ソニー・クリエイティブプロダクツ
吉留明子
Yoshidome Akiko
ソニー・クリエイティブプロダクツ
阿部友香
Abe Yuka
ソニー・クリエイティブプロダクツ
川上 駿
Kawakami Shun
ソニー・クリエイティブプロダクツ
――(前編からつづく)今回のグッズのラインナップには、「MIYOSHI RUG」に生産を依頼したラグや、メディコム・トイの「ULTRA DETAIL FIGURE」シリーズのフィギュアなどもラインナップされています。これまでにも「ブラウンズストア」では、『ピーナッツ』のグッズを通して、品質の高い商品を展開するブランドとの出会いをファンに提供してきました。それらのブランドについては、どういったポイントに着目しているのですか?
吉留:まず、『スヌーピーミュージアム』を訪れてくださるお客様は、『ピーナッツ』という作品やそこに登場するキャラクターたちに対して、ものすごく愛情を持ってくださっていると思うんですね。
そして、そういうお客様は、既に『ピーナッツ』関連のグッズもたくさんお持ちだと思います。だからこそ、『スヌーピーミュージアム』の「ブラウンズストア」では、“ここでしか買えないモノ”を提供することが非常に重要だと考えています。そのうえで、『ピーナッツ』の世界観を壊さないために、品質の高さというのも求められます。
そういった意味でも、グッズに関する情報収集を日々行ないながら、しっかりとしたモノづくりを展開されていて、「ブラウンズストア」のお客様にもきっと喜んでもらえるだろうなと思えるブランドの方々にお声がけをし、ご相談させていただいています。
――ラグマットは、スヌーピーが駆けているものと、ドッグハウスから顔を出しているもの、ふたつのバリエーションがありますが、どちらもかわいらしいデザインですね。
阿部:「MIYOSHI RUG」のラグマットは、徳島県の工場で職人の方が1点ずつ手作業で作られているので、量産品ではあまり見ることがない、立体的でカラフルなデザインが施された商品が多いんですね。これがスヌーピーの絵柄でつくれたら、素敵だろうなと思ってご相談しました。実物の仕上がりもすばらしかったです。
――メディコム・トイのフィギュアもコレクター心をくすぐるアイテムです。
ベアブリックなどで知られるメディコム・トイの皆さんには、スヌーピーのフィギュアを長くつくっていただいています。今回も『スヌーピーミュージアム』ならではのオリジナルのフィギュアをつくっていただけないかとご相談したところ、期待通りの高品質なフィギュアに仕上げてくださいました。
――皆さんがグッズ開発で大切にされていることや、この仕事をしていて喜びを感じる瞬間について教えてください。
川上:自分は新卒1年目の新入社員で、グッズを作る仕事がしたいと思ってSCPを志望しましたが、まだまだ覚えることのほうが多くて、これを大事にしているというような理念的なことは語れません。
うれしいと感じる瞬間は、やはりSNSなどで商品に関して発信したときに、ファンの方々からコメントがつくことですね。「絶対買う!」とか「かわいすぎる」といったコメントを見ると、「一生懸命つくって良かった!」と達成感を感じます。
吉留:私はずっと『スヌーピーミュージアム』のグッズ開発に携わっていますが、やはり“自分がほしいか、ほしくないか”というのはジャッジのポイントとして大切にしています。ぬいぐるみひとつにしても、“絶対ここは外せない!”というポイントはありますね。
今回で言えば、オラフのぬいぐるみの重みだとか(笑)。そういったこだわりを持って、メーカーの方々とも相談しながら進めています。そして、実際にお店に来られたお客様が、「これかわいいね」と言いながらお買い物してくださっているところを見ると、本当にうれしいです。
高橋:私も「これ自分だったら買うかな?」といつも自問自答しながら進めています。うれしいのは企画した商品の最初の試作品が上がってくる瞬間ですね。線の入れ方1本までこだわることはありますし、限られた時間のなかで苦労することもありますが、納得のいくものに仕上げていく過程はやっていて楽しいです。
――自分の感覚を大切に、こだわりを持って進めているのですね。
阿部:私は個人的にも『ピーナッツ』のグッズが大好きで。まだ、前の職場で働いていたころから六本木の『スヌーピーミュージアム』にも通っていて、「ブラウンズストア」に行くたびに結構な金額を使ってしまうほど(笑)、自分でもたくさんのグッズを買っていました。昨年10月に、念願叶ってSCPに転職し、自分がほしいと思える商品をつくれるようになったのは本当にうれしいですね。
そして「ブラウンズストア」は、ミュージアムで展示を見て『ピーナッツ』の世界観を堪能してから最後に訪れるお楽しみの場所ですから、通常の商品とは少し考え方を変えなければ、という意識は自分のなかで大切にしています。これからも「これ買っちゃう!」と自分が思えるアイテムをたくさんつくっていきたいと思います。
――最後に、リニューアルした『スヌーピーミュージアム』のおすすめポイントも教えてください。
吉留:リニューアルされた『スヌーピーミュージアム』はエントランスから、スヌーピーの大きな口をくぐって入るというエンタメ感がプラスされています。たくさん写真を撮って、もっと『ピーナッツ』を好きになっていただけたらうれしいです。
ちなみに、ここでご紹介できなかった新商品もまだまだありますので、改めて「ブラウンズストア」にも注目してください!(笑)
阿部:厳かな雰囲気の美術館とは違うので、わいわい賑やかに、スヌーピーのカチューシャをつけて楽しく回ってほしいです!
川上:見ていただくとわかりますが、リニューアルされた『スヌーピーミュージアム』は、とにかくスヌーピーがいっぱい! そして、スヌーピーと一緒に楽しくはしゃげるポイントも満載です。特におすすめの部屋は「スヌーピー・ワンダールーム」です。この部屋は、一般のお客様から寄贈されたたくさんのスヌーピーグッズであふれています。全部で1,700点くらい集まりました。なかなかの迫力ですし、多くの人の思い出が詰まっていることがわかる展示でもあるので、お楽しみください!
高橋:「スヌーピー・ワンダールーム」は年代ものの貴重なおもちゃなども寄贈され展示しているのですが、ここを体感してからショップに来ていただくと、次の世代のグッズたちがスタンバイ状態です。ぜひおうちに連れて帰ってください。
『ピーナッツ』の歴史がわかる映像などもあり、魅力を深掘りできる展示もたくさんありますので、「スヌーピー成分が足りなくなってきたなぁ」と思ったら『スヌーピーミュージアム』へ。たくさんのスヌーピーで満たされ、癒され、楽しんでください。
※品切れ中の商品もあります。予めご了承ください。
文・取材:飯田有抄
撮影:干川 修
Peanuts and all related titles, logos and characters are trademarks of Peanuts Worldwide LLC
© 2024 Peanuts Worldwide LLC.
2024.09.09
2024.08.28
2024.08.23
2024.08.02
2024.07.29
2024.07.25
ソニーミュージック公式SNSをフォローして
Cocotameの最新情報をチェック!