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エンタメ業界のお仕事紹介

ファンクラブ運営:独自企画やコンテンツで、ファンエンゲージメントを高める仕事

2026.07.02

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音楽、アニメ、ゲーム、キャラクター、イベントなど、人に感動を提供するエンタテインメントにはさまざまなジャンルがあり、そのジャンルの数だけ多種多様な職種が存在する。

連載企画「エンタメ業界のお仕事紹介」では、ソニーミュージックグループで働くスタッフの生の声から、エンタメ業界に存在する職種と業務内容、そして、その仕事にどんな“やりがい”や“魅力”があるのかを紐解いていく。

今回は、ソニー・ミュージックソリューションズ(以下、SMS)で、アーティストやIPのファンクラブ運営に携わる担当者たちに話を聞いた。

  • YUIプロフィール画像

    YUI

    ファンクラブ運営
    キャリア:8年目

  • IKUYAプロフィール画像

    IKUYA

    ファンクラブ運営
    キャリア:5年目

【解説】ファンクラブ運営

サイトの企画、制作、運営、グッズの立案と販売、ファンクラブ限定イベントの企画と実施など、多岐に渡る業務を担当。ユーザーの熱い想いに応え、アーティストとファンの絆を深める役割を果たす。ファンのニーズをいち早くキャッチし、アーティストのアイデアも取り入れながら、施策やサイト、グッズのデザインを企画している。ファンクラブサイトは、アーティストだけでなく、キャラクターやスポーツチーム、作家など、さまざまなジャンルで展開している。

ソニーミュージックグループを志望した理由は?

IKUYA:子どものころから、TV番組に夢中になるテレビっ子で、音楽も大好きだったことから、将来はエンタテインメントに関わる仕事に就きたいと考えていたのが、そもそものきっかけです。

また、大学では演劇サークルに所属していたのですが、そこでの経験もエンタメ業界を志望した理由のひとつ。サークルでは、舞台に関わる全員のスケジュール調整や雑務もこなしつつ、美術や照明といった舞台演出を手がけることもありました。

さらに、自分が演者として舞台に立つこともあって、演じる側と支える側の両方を経験しながら、みんなでひとつの舞台を作り上げる楽しさを知ったことも、この道を選ぶきっかけになっています。

グレーのパーカーを着たIKUYA

YUI:実は、私も学生のころに劇を作った経験がエンタメ業界を目指すきっかけになっています。クラスのみんなで、わいわい言いながら衣装を縫ったり、舞台美術を作ったりしたのが楽しくて、舞台制作の裏側というものに興味を持ちました。

また、地元が地方の観光地で、ときどきタレントさんやお笑い芸人さんが番組のロケに来ることがあったのですが、放送後はその影響で観光客がワッと増えて、街が盛り上がるんですよね。それを見たときにタレントパワーの凄さを感じて、“こういう人たちを裏で支える仕事に就きたい”と思うようになりました。

そんなこともあって、数あるエンタテインメントのお仕事のなかでもマネージャーという職種に興味を持ったのですが、就職活動をするようになって、よくよく考えたときに、今の自分にアーティストの成長をプロデュースするマネージャーという仕事が務まるとは思えなくて……(苦笑)。そこで、エンタメ業界のなかで、さまざまな分野のビジネスを展開していて、職種もたくさんあるソニーミュージックグループを志望することにしました。

ファンクラブ運営ってどんな仕事?

IKUYA:ざっくり言うと、ファンクラブサイトという場を通じて、アーティストやキャラクターといった対象となる存在とファンの皆さんの関係性を高めるお仕事です。

アーティストであれば、本人がファンクラブだけで発信する動画、音声、テキストなど各コンテンツの企画、制作、運営、ライブチケットの先行予約といった会員限定施策や情報の随時アップデート。加えて、アーティストとファンをつなぐメッセージアプリの運営も行なっています。

YUI:現在、SMSが運営を受託しているファンクラブサイトは190件ほどあり、我々スタッフは複数のアーティストのサイトをかけ持ちで担当することになります。

アーティストが活動しているジャンルや、IPの方向性によって業務内容は変わってきますが、例えば、グループ活動をしているアーティストの動画コンテンツでは、人数分を全部撮影して公開することもあるので、なかなかの業務量になりますね。

紺色と赤色のジャージを着たYUI

入社前と入社後でギャップはあった?

IKUYA:PCに向き合うデスクワークが多い印象があったのですが、実際はリリースイベントやライブ会場などでの作業が結構あって、現場に出る機会が多い仕事だったという点でギャップを感じました。

例えば、ライブ会場にファンクラブのブースを立てて、そこでノベルティを配布するといった業務も行なうのですが、そもそもどんなノベルティを作るのかという企画から、イベンターの方々への手配書の作成、配布するスタッフの調整まで、すべてを担当するので、ファンクラブの運営でここまでやるんだと最初は驚きました。

楽しそうに語るIKUYA

YUI:お伝えした通りファンクラブ運営の仕事は、ファンとアーティスト、ファンと作品など、それぞれの関係性を高める役割なので、それに通じるものなら何にでもチャレンジします。だから、ここまでが私たちの仕事という線引きが難しくて、最初は戸惑う人もいるかもしれません。かく言う私もそうでした(笑)。でも、だからこそいろんなことにチャレンジできる仕事だとも言えます。

実際、私たちが担当しているアーティストのファンクラブ企画では、アーティストと一緒に手拭いの藍染めやそば打ち、陶芸のろくろ体験、バンジージャンプなど、ロケ撮影でさまざまな場所に行き、さまざまな体験をしてきました。

もちろんスケジュール調整だったり、アポ取りだったり、現場での仕切りだったり、大変なことも多いのですが、この仕事じゃなかったら、目の当たりにできなかったこともたくさんあって、自分の世界を広げられる仕事だなと感じています。

どんなときにやりがいや喜びを感じる?

IKUYA:自分が企画したイベントでファンの方たちが盛り上がってくれたり、特典グッズを手渡した際に喜んでもらえたりした瞬間ですね。ファンの皆さんのそういうリアクションを間近で直接見られることが、この仕事の醍醐味だと感じています。

やっぱりすごいんですよ、ファンの人たちの熱量というのは。何かを好きだという想いと、そこから出てくる言葉とか表情は、日常的に見られるものではない、特別なものだと思うんですね。“この人は、こんなにもこのアーティストのことを思っているんだな”、“この人は、この作品を心底愛しているんだな”というのが伝わってくる。

売上や動員数のように可視化できるものではない、ファンの皆さんの感情が爆発している姿を見られることが、その場を作らせてもらっている僕らのモチベーションになっています。

YUI:それに加えて、アーティスト本人や周りのスタッフさんから、「ありがとう!」と言ってもらえるような企画ができたときにも、この仕事をしていて良かったなと思います。

鮮明に残っているのは、自分が担当していたファンクラブサイトをほかの担当者に引き継ぐことになったときのことです。アーティスト本人から直接「私のファンクラブの運営チームに、YUIさんがいてくれて良かったです」と言ってもらえたことがあって。その言葉は、本当にうれしかったですね。

就職活動のとき、アーティストやタレントを間近で支えるマネージャーという職業を志望しながら断念しましたけど、今の自分もアーティストから「チームのメンバーだよ」って言ってもらえるぐらいの距離感で仕事ができていることに改めて気づきました。

笑顔を浮かべるYUI

どんな人がファンクラブ運営に向いている?

YUI:この仕事に限った話ではないのですが、やっぱり体力はあるといいですね。朝が早かったり、夜が遅かったり、待ち時間が長かったりと、ここは踏ん張らなければいけないというタイミングが、周期的にやってくるので、体力に自信があるというのは強みになると思います。

そのうえで、性格的なマッチングで言うと、マメな仕事の仕方ができる人が向いていると思います。常に複数のアーティストを担当することになるので、どのチャンネルに対しても抜け目なく応対するマメさが大事だと思います。

笑顔をみせながら打ち合わせを行なうYUIとIKUYA

IKUYA:いろんなアーティストやクライアントがいるので、それぞれに対する寄り添い方、距離感を見極めなければいけません。押しすぎても引きすぎても良くないという、絶妙なバランス感覚が必要になるときがあります。

だから、“このアーティストはこの部分をすごく気にしていたから、こういう説明の仕方をしよう”とか“この要望は難しいから、別の案で相談してみよう”といった配慮ができるといいですね。

もちろん、最初からそこまでの気配りを求められるわけではないです。でも、クライアントや周りのスタッフの言動を見て、覚えたり、考えたりしていると、自然とこの能力は高まっていくものなので、そういう意識を持って働ける人が、この仕事には向いているのかなと思います。

後ろ手を組むYUIとIKUYA

文・取材:柳 雄大
撮影:干川 修

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