漫画家・倉橋トモとプロデューサーが語る『ダミヘになれるVR』の楽しみ方

2019.3.27

Interview

Technology

人気男性声優がイケメンキャラクターを演じる音声ドラマと、その収録の様子をプレイヤーがアフレコ現場の立体音響マイク=「ダミーヘッドマイク」(通称:ダミヘ)になった気分で楽しめる! 3月29日(金)よりスマートフォン版【PlayStation®VR(以下、PS VR)版は後日詳細発表】が発売される『ダミヘになれるVR』は、ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下、SME)とソニー株式会社(以下、ソニー)、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)などグループ各社が協力し、ノンゲームのVRコンテンツの実証実験や開発を行なう「Project Lindbergh(プロジェクト・リンドバーグ)」が手掛けた、女性向けの新基軸“VR+立体音響コンテンツ”だ。

この企画の発案とプロデュースを手がけたSMEの原田絵美と、原田からの熱烈なオファーによってキャラクターデザインを手掛けた人気漫画家・倉橋トモさんが語る『ダミヘになれるVR』制作秘話と、Cocotame編集部による試遊インプレッションをお届け!

 

“ダミヘになりたい!”ファンの夢を叶える挑戦

――『ダミヘになれるVR』は、SMEが発売するVRコンテンツでは、初めて男性声優を大々的にフィーチャーした作品ですね。どのようなきっかけで企画がスタートしたのですか?

原田: SME、ソニー、SIEなどソニーグループの各社が、ホームユースのノンゲームVRコンテンツの開発や実証実験を行なう「Project Lindbergh」を起ち上げ、私もそのプロジェクトのメンバーになったのがきっかけです。「Project Lindbergh」ではライブビューイングなどを中心に、ノンゲームVRコンテンツの企画が求められていて、私がVRで体験したいもの、観たいものは何だろう? と考えたときに、ダミヘのことを思い付いて提案しました。

――これまでソニーミュージックグループが手掛けるVRコンテンツでは、男性声優をメインに考えた作品はありませんでしたね。

原田:そうですね。音声作品で言えば、男性声優さんの声の魅力を最大限に引き出すダミヘ(ダミーヘッドマイク)を使った立体音響シチュエーションドラマCDは、ずいぶん前から一般的なものになっていました。そして、そういったドラマCDに出演される男性声優さんも絶大な人気を獲得しています。その上で、VR の特徴は映像での近距離感覚を実現するものですから、そもそもダミヘとも相性が良い。そこで、声優さんご本人の出演による実写VRと立体音響ドラマCDを合体させたら、より声を近く体感できるし、目で見る緊張感も生まれ、面白いコンテンツになるだろうと思いました。

SME Project Lindbergh 原田絵美

――“ダミヘになれる”というタイトルのインパクトも強烈ですね。

原田:声優ファンの方は、やはりより近くで“良い声”を聴きたいという欲求が高い。それを実現してくれるのがダミヘでした。「自分がダミヘに代わって収録現場にいたい! ダミヘになってみたい!」というのは、特に女性ファンには当たり前の感覚なのではないかと思い、そんなファンの声を代弁できたらいいなと考えました。

――まったく新しいVRコンテンツに対する、プロジェクト内の反応はいかがでしたか?

原田:Project Lindberghのメンバーは男性が多いので、正直、企画を最初に出したときは「??」と思われていましたね(笑)。でも、そのなかで「面白そうだ」と興味を示してくた人が、音声に着目したVRのプロフェッショナルを紹介してくれたのがきっかけで、2018年の夏ごろから本格的に開発がスタートしました。

――本作には、各2名ずつ声優が出演する「ホテルのエレベーター編」と「観覧車編」という各30分におよぶ2編のシナリオが用意されています。各シナリオで、演じる声優が実写で登場する「VRモード」と、絵で描かれたキャラクターが登場する「イラストモード」による会話劇が楽しめて、充実した内容になっていますね。

原田:VRコンテンツとしての発想から生まれた企画ですが、シナリオはキャラクターの会話劇なので、「イラストモード」は必須でした。私も含め、みんなイケメンキャラクターが大好きだと思うので(笑)、キャラクターデザインをどなたにお願いするかは、とても重要なポイントになりました。

――そこで原田さんがオファーされたのが、倉橋トモ先生だったのですね。

原田:はい。社内で作家さんに詳しいスタッフに相談したら、倉橋先生のお名前が挙がり、私も以前から倉橋先生の漫画を愛読していて、絵柄も大好きだったので、真っ先にお声掛けさせていただきました。

――倉橋先生は、普段からお顔出しNGのため、今回は先生のTwitterアイコンで覆面させていただきます。さて、倉橋先生は本作へのオファーをどう受け止められましたか?

倉橋:「本当に私ですか?」と、最初は信じていませんでした(笑)。というのも、私が描いてきたのは同じ女性向けでもBL(ボーイズラブ)というジャンルで、それ以外は未経験。キャラクターデザイン自体も初めてなんですよ。私もゲームは好きなので、VRがどういうものかは体験していましたが、企画書を読ませていただいた段階では、具体的なイメージが掴めなくて、正直、戸惑いましたね(苦笑)。でも、原田さんに直接会ってお話を聞いてみると、斬新で非常に興味深いコンテンツだと感じたのと、熱すぎる想いが伝わってきて、初のキャラクターデザインにもチャレンジしてみたいと思い、お引き受けしました。

漫画家 倉橋トモ先生

人気漫画家・倉橋トモがキャラクターデザインに初挑戦

――倉橋先生のキャラクターデザインは、どのように作られていったのですか?

原田:キャラクターの年齢、職業などの大まかな設定と、先行して完成していた「ホテルのエレベーター編」と「観覧車編」のシナリオをお渡しし、あとは倉橋先生のイメージで4人のキャラクターを描いていただきました。倉橋先生のアイデアでたくさん肉付けをしていただいた感じですね。

倉橋:「ホテルのエレベーター編」のエリオットは王子様っぽくとか、「観覧車編」の鷹沢はがさつな刑事とか。余白のある設定と、シナリオを読んで感じた人となりやルックスをイメージして描いていきました。

原田:「ホテルのエレベーター編」も「観覧車編」も、プレイヤーである“あなた”がいる密室環境に、男性キャラクターふたりが偶然居合わせたところから始まるストーリー。各編のあらずじは、『ダミヘになれるVR』公式サイトで紹介しているので、ぜひ一度チェックしてもらえたらと思います。

――倉橋先生が、一番最初に取り組んだキャラクターは誰でしたか?

倉橋:最初は「ホテルのエレベーター編」のエリオットですね。お忍びで日本に来ている王子様ということで、ルックスは北欧系がいいなと。そしてイメージカラーはロイヤルブルー。品が良さそうな青年ですが、シナリオを拝見すると、ちょっと高飛車で子供っぽい部分もある。そんな表情にしています。

原田:あえて遊び心のある柄のスーツなのが素敵ですよね。髪型もお洒落なんですよ、後ろの三つ編みとか。ちょっとヤンチャな感じが、そこに表われているのかなと。

倉橋:三つ編みは描いたのですが、つけるか外すかは、原田さんにお任せして。

原田:とても可愛かったので、ぜひ付けてくださいとお願いしました。

――ということは、その次に取り組んだのは、同じ「ホテルのエレベーター編」のエリオットに仕えている執事・笠原ですか?

倉橋:はい。笠原は設定の段階では、後ろ結びの長髪というオーダーがあったんですが……。

原田:いつの頃からか、私たちのなかで笠原長髪説が出てきていたんです(笑)。でも、倉橋先生から、短めのほうが良いとアドバイスをいただいて変更しました。

倉橋:エリオットが三つ編みをしているので、対照的に短めが良いと思ったんです

原田:先生のおかげで、ふたりが並んだときのバランスもぴったりですよね。

倉橋:セリフのなかに笠原も「顔が良い」と書いてあったので、美男コンビになりました(笑)。このふたりは王子と執事という関係ですが、幼い頃から一緒にいるので昔から仲良し。笠原がエリオットをおちょくっているようなセリフもたくさんあるので、ちょっと意地悪っぽい表情が似合う感じの顔つきにしています。エリオットより体格が良いというのもポイントですね。

「ホテルのエレベーター編」キャラクターデザインラフ

――もう一編の「観覧車編」は、事件の犯人に間違われた新米医師・木村と、彼を追って観覧車に乗り込んできた刑事・鷹沢との会話劇ですね。これはどちらのキャラクターから手掛けられてましたか?

倉橋:木村です。

原田:木村は、倉橋先生らしいキャラクターですね。

倉橋:はい、木村のほうのイメージはすぐに掴めたので、木村から描き始めました。彼は新米医師という設定ですが、台詞の口調はけっこうチャラいんです(笑)。その口調に合わせると、襟付きのシャツよりパーカーのほうが似合いそう。イマドキの若者感、ファッションのトレンドを意識しています。ルックスも、木村は彼女に振られてしょんぼりしてしまうような子なので、雰囲気もきっと可愛いタイプ。顔つきも少し幼い感じにしました。

――「観覧車編」のもうひとりの主人公、刑事の鷹沢はいかがでしたか?

倉橋:鷹沢は、4人のなかで一番難しかったです。普段の自分の漫画にはあまり出てこないタイプのキャラクターなので。

原田:“刑事たるもの、こうありたい”と思っているような、昔ながらの無頼なイメージですね。

倉橋:イケメンだけど、無精髭が生えていて、くたびれたスーツ姿というオーダーでした。刑事ですから、とりあえず体格は良い。黒髪の短髪も外せない条件でした。顔つきもイメージが難しくて、ラフの段階で一番多く顔のパターン出しました。ちょっとタレ目っぽくしたり、キツい感じにしたり。そのなかから一番しっくりくるルックスで、木村といい対比が作れる顔つきを選んでもらいました。自分としては、新しいチャレンジができたキャラクターですね。

原田:倉橋先生は BL 漫画を描いていらっしゃいますが、そのジャンルのファンの方だけでなく、誰が見てもトキメキを感じる絵柄。キラキラしている作風が、どのキャラクターにも表われているのが魅力です。私のイメージにもぴったりなイケメンキャラクターで、先生にお願いして本当に良かったです。

「観覧車編」キャラクターデザインラフ

VRモードとイラストモード異なる役者の芝居を楽しもう!

――本作の主旨からいうと、演じる声優のチョイスも作品のキモかと思います。「ホテルのエレベーター編」は野島裕史さんと野島健児さん、「観覧車編」は津田健次郎さんと代永翼さん。実力・人気とも定評のある4人の声優が揃いました。キャスティングのポイントは?

原田:キャスティングは音響制作の会社にお願いし、企画とキャラクターイメージに合った声優さんをリストアップしてもらって検討していきました。ただ、今回は声の出演だけでなく、VRモードに顔出しで出ていただくことが必須。それを了承いただける方を探すのも大変でした。

倉橋:私も最初に聞いたときは驚いたのですが、兄弟で声優をされている野島裕史さんと健児さんが「ホテルのエレベーター編」で共演されているのは、とても珍しいことですよね。

原田:そうなんです。マネージャーさんいわく、ご兄弟がこれだけ密に共演されるお仕事は多くないそうです。お兄さんの裕史さんが執事役で、弟さんの健児さんが王子というのもイメージ通りでした。

野島裕史(笠原役)

野島健児(エリオット役)

倉橋:VRモードは、ご本人が演じている姿を拝見できるじゃないですか。ご兄弟だけにお顔もすごく似ていて、目線を合わせるタイミングもぴったり。掛け合いにもキャラクター同様の仲の良さが滲み出ていて、感動しました。このおふたりが並んでお芝居をされているというだけでもグッときます。また「観覧車編」の津田さんと代永さんのコンビも、キャラクターのイメージ通り。私の周りでも津田さんのファンは多いですし、代永さんには一度、私の漫画のドラマ CD にも出ていただいたご縁もあったので、とてもうれしかったです。

津田健次郎(鷹沢役)

代永翼(木村役)

――収録時のエピソードを教えていただけますか?

原田:声優の皆さんには、イラストモードで使用する音声のみの収録とVRモード用の実写収録と、違う環境で2回、同じシナリオを演じていただきました。実写収録はふたりの掛け合い収録でしたが、音声のみの収録はSIEの協力を得て、ゲームの音声収録のやり方を踏襲しています。通常のドラマCDでは、シーンごとに流れでお芝居をしていただきますが、ゲームはセリフを一つひとつ録って処理しています。

――丁寧に時間をかけて収録されているんですね。

原田:そうですね。でも皆さんさすがプロなので、収録はとてもスムーズでした。ちなみに、「エレベーター編」のイラストモードでは、キャラクターの外国人らしさを演出するために、冒頭に英語セリフのボイスオーバー(※原音の声を小さな音量で残しながら翻訳音声を重ねる、テレビの外国人インタビューなどでよく使われる手法)を入れました。野島さんご兄弟が、日本語でセリフを言っている上に、ご自分たちの声で英語の台詞をかぶせています。

――音声のみのお芝居と、実写でのお芝居。キャリアのある演じ手の皆さんですが、そういう収録もレアケースだったでしょうね。

原田:そう思います。微妙な部分でお芝居のニュアンスにも変化が出てくるので、両方を聞き比べていただくのも楽しいと思います。

――イラストモードでは、2Dイラストの静止画を加工してスムーズな立体表現を実現する「Live2D」技術も使用されていますね。

原田:はい。倉橋先生に表情の異なる目のパーツなどを描いていただき、それを組み合わせてアニメーション感覚のスムーズな表情変化を表現しています。

倉橋:自分の絵が、3Dテイストで動くのは新鮮ですし、うれしかったです。私の作品としても、初めての「Live2D」。イラストとアニメーションの中間のような映像が、面白いなと思いました。

――倉橋先生は、『ダミヘになれるVR』全体を通じて、どんなご感想を持ちましたか?

倉橋:やはり、VR モードにはときめきました。台本を持った朗読劇スタイルなんですけど、役者さんもアクションを交えてお芝居してくださっているので、演劇を観ている感覚で楽しめて。役者さんに頭を撫でられたり、顔が近づいてきたりするので、ちょっと照れてしまうんですが、「憧れの声優さんに、そんなことをしてもらってもいいの?」と思えるドキドキ感は、普通の映像作品では味わえない。声優ファンの友人たちに、絶対におすすめしなきゃと(笑)。

原田:VRモードは、設定としてはアフレコ現場ですが、こんなアフレコ現場だったら楽しいだろうなというフィクション感覚を味わっていただきたかったんです。

倉橋:そのアフレコ現場で、私がダミヘ役。すごく新しい感覚でしたね。また、VR モードは視点を上にずらすと、イラストモードの映像がビジョンを見るようにハマっているんですよね。それも面白かったです。

原田:実際のアニメのアフレコ現場は、役者さんが映像を観ながら演じるので、そういう風景があってもいいかなと思ったんです。役者さんのお芝居と重ねて、キャラクターはどんな表情になっているのかなというのを、ひとつの画面で観られるので、見比べるとより面白いと思います。

――今回は専用ゴーグルを同梱したスマートフォン版(3月29日発売)が発売されますが、より本格的なVR体験ができるPS VR版も開発中。メディアを招いた試遊会では、両方を楽しめました。試遊された方の反応は?

原田:私たちが想像していた以上に、皆さんに「すごく楽しい」とおっしゃっていただきました。とくにVRモードは、「想像していたのと違って面白かった」という感想がとても多かったです。先行発売されるスマートフォン版についても、社内を含めて映像クオリティの高さに驚かれる方が多かったです。まだVR用のヘッドセットをお持ちでない方もいらっしゃると思うので、手軽に楽しめるスマートフォン版はどうしても作りたく、皆さんから良い評価をいただけて良かったです。映像ディテールの表現は、やはりPS VR版に一日の長があるので、PS VRユーザーの皆さんは、続報をお待ちいただければと思います。

倉橋:スマホ版には絵のない音声のみのモードもあって、普段ドラマ CD を聞き慣れている人は、一番集中して声優さんの演技を楽しめると思います。他の作品では、ストーリーをいろいろなパターンで楽しめることはない。今までドラマCDしか聞いたことがない声優ファン、イラスト+音声が主流の乙女ゲームユーザーのVR入門編にぴったりだと感じました。

原田:それは制作した私たちにとっても、非常にうれしい感想です。Project Lindberghがこれまで培ってきたVRのノウハウや撮影技法を、『ダミヘになれるVR』に存分に活かせたと思います。蓄積した技術、技法を今までにない企画に落とし込むことで、新機軸を提案できることが証明できたのではないかと。PS VR版の発売もお待ちいただきつつ、続編も検討していきたいと思います。

※「PlayStation」は株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標または商標です。
※PS VRを楽しむためにはPlayStation®4が必要です。

前例のないVR体験に驚いた! 『ダミヘになれるVR』インプレッション

PS VRの試遊では臨場感がより際立っていた。

インタビュー中で倉橋先生が話していたように、『ダミヘになれるVR』体験は、VRモードの斬新さにまず驚かされる。声優ブームとも言われる昨今は、人気声優が顔出しで出演する動画番組やイベントも増えている。それに伴って、声優本人が出演するVR作品も出始めてはいるが、これまでの男性声優VR作品は、役者がひとり芝居をしながらプレイヤーとの疑似デート体験をさせる、より密着度の高いアイドルのイメージビデオに近いものだった。

ところが本作は、相手がふたりというのがまず斬新だ。男性ふたりに囲まれる、いわゆる“ハーレム”感覚のドキドキ感はもちろんだが、「エレベーター編」ではふたりの仲の良さを感じさせる会話が楽しめ、「観覧車編」では初対面同士が次第に心を開いていく様子が垣間見えるという、“男性同士の関係性を愛でるのが楽しい”女性特有の心理をくすぐる演出が物語の随所に感じされるところがまたニクい。それを、イラストモードではセリフのみで聴き手が想像を膨らませながら楽しめるし、VRモードでは実際に役者がアクションを交えて演じてくれるので、芝居であるとは分かっていても、役者同士のプライベートな関係性――「エレベーター編」では野島裕史さん&野島健児さんの兄弟関係、「観覧車編」では津田健次郎さんと代永翼さんの役者としての先輩・後輩関係――にも想像力が及んでしまうところが、またまたニクい。アフレコ現場という設定の、レコーディングスタジオが実写の舞台になっているという映像も新鮮だ。

手軽に楽しめるスマートフォン版。

スマートフォン版『ダミヘになれるVR ~ホテルのエレベーター編~』

スマートフォン版『ダミヘになれるVR ~観覧車編~』

ダミーヘッドマイクを使った立体音響と、役者の顔がグイッと近づき、目の前に手が差し伸べられるなどのVRモードならではの映像的な近距離感の演出がシンクロしたときの、耳元に“良い声”が不意に迫ってくるハッとする感覚にも、心拍数が上がりっぱなしだった。これはまさしくVRでしか体験できない感覚だ。もちろん、イラストモードでは見目麗しいイケメンキャラクターのルックスと、それを演じる声優さんの芝居の上手さを堪能できるという、スタンダードな会話劇の面白さを味わえる魅力もある。スマホ版のみ搭載の音声のみのモードを含めて、幾通りものドラマの鑑賞方法があるのは、『ダミヘになれるVR』ならではだろう。

「音声のみモード」は、モバイル機器の特性をいかしてスマートフォン版にのみ搭載される。

ちなみに今回はスマートフォン版、PS VR版の両タイプを体験させてもらったが、VRモードはスマートフォン版の映像のほうが、より役者の姿が大きく近く感じられる。一方で、VRとしての3D空間感は、PS VRのほうがより広く感じられ映像も美しかった。臨場感をより高めるならPS VR版、手軽にVR体験をしたいならスマートフォン版がオススメだ。

『ダミヘになれるVR』

本編原案:西門
アナザーストーリー原案:カレー沢薫
脚本:横山葵
キャラクターデザイン:倉橋トモ
開発:カヤック、ムービングクルー
製作:Project Lindbergh
発売元:SME
出演:【ホテルのエレベーター編】野島健児(エリオット役)、野島裕史(笠原役)
【観覧車編】津田健次郎(鷹沢役)、代永翼(木村役)
発売予定日:3月29日(スマートフォン版)※PS VR版の発売日は後日発表予定
価格:スマートフォン版 各4,360円(税込)※専用ゴーグルセット販売のみ
  :PS VR版 各3,240円(税込)※PlayStation™Storeでのダウンロード販売のみ
スマートフォン版専用ゴーグルセット取り扱い店:Sony Music Shop、アニメイト店頭およびアニメイトオンライン

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