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『スヌーピーミュージアム』がいよいよフィナーレ! 開幕したばかりの最終展覧会の魅力に迫る【特集第1回】

2018.5.9

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東京・六本木にある『スヌーピーミュージアム』では、4月21日より、ついに最終回の「ともだちは、みんな、ここにいる。」がスタート。初日には、熱心なファンが多数来場し、熱気に包まれた。開幕したばかりの展覧会の様子をレポートする。

 100万人以上が来場した『スヌーピーミュージアム』

2016年春に、2年半の期間限定でオープンした『スヌーピーミュージアム』。4月21日より最終展覧会の「ともだちは、みんな、ここにいる。」が開幕した。これまで原作者のチャールズ・M・シュルツさんの夫人であるジーンさんが、お気に入りのコミックを150点選んだ「愛しのピーナッツ。」展を皮切りに、『ピーナッツ』のキャラクターを深掘りする第2回展の「もういちど、はじめましてスヌーピー。」、第3回展の「ピーナッツ・ギャング・オールスターズ!」、さらには、好きな女の子に話しかけることすらままならないチャーリー・ブラウンに代表される、恋をテーマにした第4回展「恋ってすばらしい。」の4つの展覧会が開催されてきた。

 


年々、スヌーピーの人気は高まっているが、フィーチャーされるのはスヌーピーのかわいさやデザイン性に富んだアイテムであることが多い。しかし、『ピーナッツ』の原作の面白さを知ると、それだけではもったいないと感じるもの。『スヌーピーミュージアム』では、どのようにしたら『ピーナッツ』のコミックの魅力が伝えられるか、毎回テーマ決めから、展示方法、展示作品にちなんだグッズの提案、コミックがそのまま動き出したかのようなオリジナルアニメーションの制作など、原作へのリスペクトを感じさせるグラフィカルなビジュアルと展示内容で人々を魅了し続け、この2年間だけで、100万人以上の来場者を迎えてきた。

 最終展覧会のテーマは「友情」

そんな『スヌーピーミュージアム』が最後のテーマに選んだのは、『ピーナッツ』で描かれる友情だ。展覧会の入口にある立体のブロック塀をはじめ、会場のあちこちにあしらわれているレンガや看板は、『ピーナッツ』の友情のシンボルとして飾られている。そして、展覧会を進んでいくと、「ピーナッツ・ギャング」たちの友情が色で分けられ、原画でそれぞれのエピソードを観ることができる。

例えば青のレンガではチャーリー・ブラウンとライナスのエピソードを観ることができる。今回の展示作品でも、塀に寄りかかりながら「より良い人間になるよう努めるつもりだ…」というライナスに対し、チャーリー・ブラウンは、ライナスの目を見て強く応援するわけでもなく、さらりと「より良い人間になると、より良い人生を送れるって言うね…」と答えるのみ。その横にいるスヌーピーにいたっては、「より良い犬になるよう努めると、クッキーひとつおまけにもらえることもある…」なんて、自分のことばかり考えている。そんな風にお互いが深く干渉し過ぎず、でもそっとそばにいて話を聞いてくれる。『ピーナッツ』という作品の中で描かれる友情が、この展覧会では観ることができるのだ。

黄色いレンガのコーナーには、スヌーピーと黄色い小鳥でおなじみのウッドストックのエピソードが並ぶ。いつもごはんを用意してくれて、眠れない夜は、ベッドに潜りこむと安心するチャーリー・ブラウンと異なり、スヌーピーにとってウッドストックは、守ってあげたくなるような存在として描かれている。ふたりの定番エピソードと言えば、ウッドストックのママの話。毎年、母の日になるとママの姿を追い求めるウッドストック。どこにいけばママに会えるのか、スヌーピーは一緒になって考える、というのがストーリーだ。

今回展示されている1991年5月12日のコミックでは、ふたりは共に丘の上に立ち、ウッドストックのママが目の前を飛んでくるかもしれないと、空を見つめ、もし会えたら何て声をかけたらいいかをふたりは相談する――。母を想う切ない子の気持ちが描かれているようで、オチは「それ?」と思うようなユーモアなギャップも『ピーナッツ』の魅力と言えるだろう。

『ピーナッツ』では、もちろん女の子同士の友情も描かれている。最も有名なのは、ペパーミント パティとマーシーだ。少しばかり大きな鼻(本人は気にしている)とそばかすがチャーミングなペパーミント パティは、運動神経抜群で、自分の野球チームを持っているが、勉強が苦手で、授業中は居眠りばかり。成績はいつもDマイナスで、ある年は落第までしてしまう。一方のメガネがトレードマークのマーシーは、どんなときも冷静でしかも博学。とぼけた発言を繰り広げるペパーミント パティに、冷静にツッコミをいれているが、運動は苦手で、スポーツの話題になると、マーシーの方がとぼけたキャラクターになる。

そんな凸凹コンビが、展示作品(1985年1月14日のコミック)でも絶妙なコンビネーションを見せている。読書感想文を書くのが苦手で、楽することばかり考えているペパーミント パティが、エッセイコンテストで一等賞を受賞。慣れない出来事に困惑する彼女を、親友のマーシーがサポートする。授賞式当日、舞台の上でマイクの高さが合わないペパーミント パティを見たマーシーは、マイクの高さを調節せずに、両手でペパーミント パティを持ち上げるのだった。賢い女の子でありながら、時々とぼけたところがあるのもマーシーという女の子の魅力だろう。

展示会ではこうしたユーモア溢れるエピソードから、センチメンタルなもの、ハートウォーミングなお話まで、『ピーナッツ』で描かれた友情が原画で多数飾られている。ちなみに、この展覧会は『ピーナッツ』のファンが、個々の関係性を理解した上で観て回るのも楽しいが、『ピーナッツ』と言えばスヌーピー、というぐらいの認知の方でも十分楽しめるはず。むしろ、事前情報がなく、純粋にそれぞれのエピソードと向き合ったときに、自分は何を感じるか? そうした楽しみ方ができるのも『ピーナッツ』という作品の奥深いところではないだろうか。

 ●●だけじゃない『スヌーピーミュージアム』の魅力

スヌーピーミュージアムのお楽しみと言えば、原画鑑賞だけではない。ここでしか観られない、オリジナルのショートアニメーション2作品の上映、コレクターもうなる1960年代〜80年代のヴィンテージグッズの展示、「ともだちは、みんな、ここにいる」のロゴマークをモチーフにしたアイテムや、展示作品をデザインしたコラボグッズの販売など、見所はたくさんある。

 


なかでも展覧会の締めくくりとして利用したいのが「Cafe Blanket」だ。チャーリー・ブラウンたちが塀に寄りかかって語らう様子をイメージしたホットドッグや、サリーがサマーキャンプで出会い、その後友達になった女の子、ユードラの帽子をモチーフにしたサンデーなど、フォトジェニックで、お腹も満たされる展覧会コラボメニューが用意されている。

FRIENDSHIP ホットドッグ1,580円(税抜)

ユードラのパープルサンデー1,180円(税抜)

 

 

 

今年2018年は、日本にスヌーピーがやってきて50年のアニバーサリーイヤー。そんな記念の年に、『スヌーピーミュージアム』は閉館となるわけだが、今年の夏には、神戸に「ピーナッツホテル」がオープンするなど、今後もさまざまな楽しい企画が目白押しだ。

1950年から2000年まで新聞連載されていた『ピーナッツ』は、スマートフォンはおろか、テレビが白黒の時代に生まれ、テレビや映画の黄金期に、世界中で親しまれてきた作品だが、日本ではここ数年、小学生やティーンエイジャーなど、若い世代からの人気も高まっており、日本と『ピーナッツ』の関係は、これからますます広がりを見せることだろう。

さて、次回の『スヌーピーミュージアム』の特集では、実はこちらがお目当てという人も多い、ここでしか買えないオリジナルグッズ、しかも最終展示会に併せて作られたニューアイテムから厳選したオススメのアイテムを紹介するのでお楽しみに!

スヌーピーミュージアム「ともだちは、みんな、ここいにる。」の公式サイトはこちら

 

スヌーピーミュージアム「ともだちは、みんな、ここいにる。」

■期間:4/21(土)~9/24(月)
■時間:10:00~20:00(入館は19:30まで)会期中は無休(6/5は休館)
一般:1,800円(2,000円)
大学生:1,200円(1,400円)
中学・高校生:800円(1,000円)
4歳~小学生:400円(600円)
※()内は当日券の値段

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