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Eyes on

フィロソフィーのダンス:アイドルシーンで異彩を放つ、音も人もファンキーな4人組

2020.10.02

今、注目すべき旬のアーティストにスポットを当て、最新インタビューとプライベートショットで素顔に迫る「Eyes on」。

第5回は、今年9月にメジャーデビューを果たしたアイドルグループ、フィロソフィーのダンスが登場。楽曲同様、個性的な4人へのインタビューをお届けする。

  • フィロソフィーのダンス

    Philosophy no Dance

    (写真左より)十束おとは/8月9日生まれ。神奈川県出身。日向ハル/1月16日生まれ。東京都出身。奥津マリリ/7月11日生まれ。神奈川県出身。佐藤まりあ/9月13日生まれ。埼玉県出身。2015年に結成された、加茂啓太郎プロデュースによるアイドルグループ。ファンク、ソウル、ディスコなどのサウンドを駆使した楽曲で異彩を放つ。9月23日、ヒャダイン作詞によるシングル「ドント・ストップ・ザ・ダンス」でメジャーデビュー。冠番組『フィロのス亭』(テレビ朝日)放送中。10月7日よりFMヨコハマにて、初のレギュラー番組『踊っちゃわNight!?』がスタート。

バラバラ過ぎて、一体どういうグループになるのか

――グループ結成から今年で丸5年ですが、最初に4人で顔を合わせたときのことは覚えてます?

佐藤:めっちゃ覚えてます。マリリ(奥津)は谷間がめっちゃ見えるワンピースを着てて。「おっぱいデカ! こんなに堂々と出して歩いてる人いるんだな!」って思いました。

奥津:あはははは。私は最初、ボイストレーニングの見学くらいの気持ちで行ってたので、着てるものはほぼ部屋着だったんですよ。しかも当時は、「おっぱいが出てるから何?」って、特に価値がないものだと思って接していたんで(笑)。今は大事にしてるし、簡単に出さないようにしてます!

「ライブハウスで撮影中に、素敵な壁があったのでポーズをとってみました。いい女ふうです(笑)」(奥津)

日向:ふふふ。はす(十束)とあんぬ(佐藤)は、アイドルのオーディションを自ら受けに来てたけど、私の場合は、知り合いだった加茂(啓太郎)さんに「コーラスとか仮歌とかなんでもいいので、仕事をいただけませんか?」って頼み込んで参加したので、コミュニティが違うと感じて。それは、気が合わないとかではなく、今までの人生であまり関わってこなかったタイプだっていうのをなんとなく察して。でも、マリリが来た瞬間、「居酒屋行くし、お酒も好き」って聞いて、「仲間がいた~」って、そこは安心しました。ふたりとも以前はバンドをやってたり、環境も近かったので。

十束:良い意味で自分とはタイプの違う子がいっぱいいるなと思いました。アイドルって、どちらかというと似たキャラクターでかわいい世界観を作り上げるっていうイメージがあったんですが、私たちはバラバラ過ぎて、一体どういうグループになるのか見当がつかなくて。ちょっと面白くもあり、楽しみでもあり、不安でもあるっていう、不思議な感覚でした。

「音楽番組の収録前に、みんなヘアメイクしてかわいくなったところを記念撮影しました」(佐藤)

佐藤:アイドルと言えば、かわいい衣装を着てるっていうのがあると思うんですけど、それがもうまったく当てはまらなそうな……。

日向:あははははは。王道系だよ? うちら。

佐藤:失礼しました(笑)。グループがどういう方向性なのかもわからなかったから、みんながブリブリの衣装を着る想像がつかなくて。「大丈夫かな? この4人でアイドルとして形になるのかな?」って心配でしたね。でも、みんな優しそうだし、仲良くなれそうだったので、とりあえずついていくかっていう感じでした。

――その、アイドルグループとしての方向性はどうやって固まっていったんですか?

奥津:最初は“しっかり歌える子たちが良い曲を歌う”っていう、ざっくりとしたコンセプトがあって。サウンドがファンクになったのは、宮野弦士さんが最初に「すききらいアンチノミー」っていう曲を書いてくださってからですね。徐々にそういう音楽性になっていきました。

“アイドル”として集まったのに、ファンクな曲調に驚き

――アイドルグループとして集まったものの、いわゆるポップなアイドルソングやライブで盛り上がりやすいロックではなく、ファンクやソウル、ディスコを歌うことをどう感じてましたか。

奥津:ジャンルとして馴染みはなかったんですけど、良い曲だなって思えたし、アイドル初心者としてはブリブリなアイドルっぽい曲よりは、歌っていて楽しいなって思いました。だから、私はまったく嫌ではなく、逆にうれしかったですね。

日向:私もブラックミュージックは通ってこなかったんですけど、聴いてみて、良い曲だな、オシャレだなっていうのは感じたので、うれしかったですね。アイドル志望だった、はすとあんぬはびっくりしたかもしれないけど。

「『フィロのス亭』の収録で。オープニングの正座で、いまだに私だけ足がしびれて、立てなくなってます(笑)」(日向)

――もし、ピンクのひらひらの衣装でアイドルソングを歌うグループだったとしても、最初は受け入れてました?

日向:いや、もう、やるしかないですよね。

十束:えらいな!

佐藤:一旦受け入れるんだね。大人だな。

日向:「なんでもいいから仕事をください」と言って声をかけてもらった以上、「こんな衣装着れません」とかは言えなかったと思う。でも、自分の心に嘘をつきつづけてたら、苦しくなって、いつか限界がきちゃってたかもしれない。

だから、こういう楽曲を歌えることは単純にうれしかったし、この音楽と出会えたことで自分の声がどんどん太く変わっていったんですね。それは、自分のなかのターニングポイントにもなっているので、宮野さんにはめちゃめちゃ感謝してます。

「お休みの日に海に行きました。インドアだけど自然は好きです」(十束)

――では、“びっくりしたかもしれない”ほうのふたりは?

十束:オーディションに行く前に加茂さんのことを調べていたら、でんぱ組.incの大ファンだって書いてあったんですね。私もでんぱ組.incさんが大好きだったので、そういうグループができるのかなって思っていたので、最初に曲を聴いたときは正直、びっくりしましたし、「おかしいな?」とも思って(笑)。

しかも、私はファンクやR&Bに合う声質ではないので、どうしようと思ったんですけど、実は普遍性があって、どの時代に聴いても良いし、どの時間帯に聴いても染みる曲調じゃないですか。4人ともちゃんとアイドル活動をやっていくつもりだったから、長くつづけるためにはこういう楽曲のほうが良いし、日本だけじゃなく世界の人にも聴いてもらえる可能性がある曲だなと思っていたので、この方向性で良かったなと思ってます。

でも、これまでアイドルフェスとかで、お客さんが棒立ちしてつまんなそうな顔をしてたり、携帯をいじってたり、その場から消えたりっていうのを経験してきていて。私たちの曲を浸透させるのに苦労したし、最初はみんな耳がびっくりしたのかなって思います。

お客さんとの距離に心が折れかけた

「メジャーデビューシングルのレコーディング中。暑い時期だったので、近くのスタバにオシャレなドリンクを買いに行きました」(佐藤)

――いわゆるアイドルライブのように、コールしたり、ジャンプしたりできない楽曲ですよね。

佐藤:アイドルフェスに出ると、それまで「うりゃおい!」ってしてた客席が、私たちが出た瞬間に無の空間になるっていうのを何度も経験しました(笑)。だから、最初のころは初めてのお客さんとの距離を感じちゃって。アイドルなのに、アイドルフェスがアウェイになっちゃうことに心が折れかけた(笑)。

だんだんと、ほかのアイドルさんがやってないことをやってるんだっていう快感が生まれてからは、割り切れるようになったし、「絶対に好きにさせてやる」っていうメラメラした気持ちが生まれたりもしました。

奥津:曲調もメンバーの歌も良いなって思っていたので、ライブで聴いてわかりやすいコールができることがすべてではない、私たちは間違ってないからこのまま突き進もうっていう気持ちでした。

そこから徐々にファンが増えて、コールができなくても楽しめるライブを一緒に作ってくれるようになったので、ファンの方たちにはとても感謝してます。

日向:私は逆に楽しんでましたね。私たちがステージに上がると、ほんとに面白いくらい静かになるし(笑)。「浮いてるな、私たち」って感じることもあったんですけど、それはまだノリ方がわからないだけであって。自分たちの曲には自信があったので、わからないなら仕方ないけど、絶対いつかこれが当たり前に受け入れられるようにするから、それまで待とうって感じでした。

佐藤:ストロングスタイル!

「『ドント・ストップ・ザ・ダンス』のミュージックビデオを深夜から翌日の夕方にかけて撮影したんですが、合間の仮眠から覚めたところです。寝起きで元気!」(日向)

――(笑)状況が変わってきたなと感じたのはいつくらいですか。

十束:フェスでもだんだんお客さんが増えてきて、無理に沸くというよりは、みんなで踊るっていうスタイルが定着してきたときに、もしかしたらこれはイケるのでは? って思いました。

それに、アイドル界で横並びの仲間、オサカナちゃん(sora tob sakana/ポストロック)とか、ヤナミューさん(ヤなことそっとミュート/オルタナティブロック)とか、リリスクさん(lyrical school/ヒップホップ)とか、ジャンルは違えど、「グッドミュージックで踊らせるぜ!」みたいな、同じ志のアイドルさんと一緒にフェスに出演したりするようになってからは風向きも変わって。

私たちも、純粋に歌もダンスも上手くなって、さらにかわいくもなって。バンドセットのライブとかも経験して戦闘力も上がってきたから自信もついたし、怖いものなしになったのが、ここ最近ですね。

「今年は夏っぽいことがあまりできなかったので、インターネットサイン会で浴衣を着ました」(奥津)

奥津:フィロソフィーのダンスがアイドル界において異質な存在じゃなくなってきたのかなって思ったきっかけは、「@JAM EXPO」の選抜ユニット、@JAMオールスターズ2019のメンバーに選んでもらったときですかね。

日向:メンツがすごかったけどね。あははは。

佐藤:コテコテのオールスターズだった(笑)。

奥津:ぺいにゃむにゃむさん(二丁目の魁カミングアウト) 、ちゃんころぴーさん(まえだゆう/predia)、吉川友さん、えいたそさん(成瀬瑛美/でんぱ組.inc)。みんなすごい個性が強くて面白いグループだったんですけど、「@JAM」を代表するラインナップに入れていただけるようになって。アイドルフェスの端っこのステージで、コアな層だけが見にくるような駆け出しのころとは変わって、メインステージの良い時間帯にも出させてもらえるようにもなりましたね。

「TOKYO IDOL FESTIVAL」(以下、TIF)にも2016年から毎年出させてもらってるんですけど、湾岸スタジオの屋上にある“スカイステージ”で、夜景をバックに、一切沸かない、チルなライブをしたんです。それで、「フィロソフィーのダンスはスカイステージが似合うな」っていう評価をもらって、夜のスカイステージと言えばフィロソフィーのダンスっていうのが風物詩になったときに、コールで声を出すのではない、音楽に体を揺らすライブがアイドル界にも定着してきたのかなって思いました。

インディーズでやってた期間は無駄になってない

――「TIF」ではメインステージにも出つつ、スカイステージのトリも務めるようになって、今年の年明けの「TOKYO IDOL PROJECT×@JAM ニューイヤープレミアムパーティー 2020」でも、プレミアムステージのトリを任されてました。でも、その間もずっとインディーズだったんですよね。

佐藤:そうなんですよ。よく「メジャーデビューしてると思ってた」って言われてました。

奥津:こんなにかわいくって良い音楽やってるのに、なんでメジャーデビューできないんだろう? って。

――そもそもメジャーデビューは目指してましたか。アイドルの場合、あまりメジャーとインディーズの垣根はないですよね。今年の3月に放送されたNHKの音楽番組『ガールズ・グループの祭典 RAGAZZE!~少女たちよ!~』にも、AKB48やモーニング娘。‘20、ももいろクローバーZらと一緒に出てましたし。

日向:でも、音楽番組に出れたのはあれくらいなんです。そこに関してはインディーズの限界は感じていました。私たちは2015年の結成後最初のインタビューで、「嵐さんのような国民的なアイドルグループになりたい」って言ってて。その目標を達成するためにはメジャーの力が必要かなと思ってましたし、もっと早く声がかかるものと思ってました。

佐藤:「良い音楽をやってる」って言っていただくことが多かったので、こちら側には自信はあったんですよ。でも、声がかからないっていう不安はありましたね。

「ハルちゃんプロデュースのオンライン特典会で、メンバーみんなでハルちゃんの衣装を着ました。チャイナ服でーす」(十束)

――では、結成から5年で、ようやくメジャーデビューを果たした今の心境を聞かせてもらえますか。

日向:5年かかったっていうと、「結構、長かったね」って言われることも多いんですけど、インディーズでやってた期間は無駄になってないし、自分たちが自分たちの良さをしっかりと把握して、良いチームを作る時間になったと思ってて。

だから、ここまでくるのに時間がかかったことよりも、これからどれだけ残っていけるかに重きを置いて活動していきたいなと思ってます。

十束:結成5周年という節目の年なので、大きい動きがあったことは、応援してくれてきた人たちも喜んでくれたと思うので、ほんとに良かったなと思ってます。

でも、ここからが新たなスタートだし、今までとは違った心配とか、ドキドキとか、ワクワクが出てくると思ってて。第一線で売れつづけている人たちと戦わなきゃいけないことが増えてくると思うので、ここからさらにブーストをかけて、みんなで頑張っていきたいなと思ってます。

――今後についてはどう考えてますか。

日向:私たちのなかに、女性アイドルの年齢の概念をなくす存在になりたいっていう気持ちがあって。若くてかわいい=アイドルではなく、その人にとってアイドルであれば、年齢に関係なくアイドルだと思うし、カッコイイかわいさや強いかわいさがあってもいいと思う。いろんな女性らしさを出していければ良いなと思うし、5年後も10年後もアイドルとして戦い続けることが私たちの使命かなって思ってますね。

――メジャーデビュー後も“アイドルグループ”って言っていいんですよね。

十束:はい! おもしろ人間の集まりではないです(笑)。バチバチのアイドルです。今も一番かわいいアイドルグループとして存在しています!

――アイドルフェスにも出演しつづけます?

十束:呼ばれなくなっても毎年行こうと思ってます!

佐藤:あははは。それはうっとうしいよ(笑)。

 

文・取材:永堀アツオ

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