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連載Cocotame Series

Action

徹底した感染予防対策の下で開催された『京まふ』――そこで得られたもの【後編】

2020.10.27

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「Action」では、社会が急速に変わりゆくなか、ソニーミュージックグループをはじめ、エンタテインメント業界の新たな試みに注目。どんなときでも人々に寄り添い、心を潤すエンタテインメントの未来を追いかけていく。

京都市などの主催で2020年9月19日、20日に行なわれたマンガ・アニメのイベント『京都国際マンガ・アニメフェア2020』、通称『京まふ』について、京都市と運営事務局を務めるソニー・ミュージックソリューションズ(以下、SMS)の担当者に話を聞く後編をお届けする。

新型コロナウイルスという前例なき困難を前に担当者たちはどう向き合い、開催にこぎ着けたのか。これからのイベントの展望、在り方とともに語ってもらった。

  • 藤本清敏氏

    Fujimoto Kiyotoshi

    京都市産業観光局
    クリエイティブ産業振興室
    コンテンツ産業振興課長

  • 皆越哲也氏

    Minagoe Tetsuya

    京都市産業観光局
    クリエイティブ産業振興室
    コンテンツ産業振興係長

  • 椎根 剛

    Shiine Tsuyoshi

    ソニー・ミュージックソリューションズ

  • カンスカ・マグダレナ

    Kanska Magdalena

    ソニー・ミュージックソリューションズ

“本当にやるんですよね?”――運営・制作側の実情

──開催に対する京都市、実行委員会からの強い思いを受けて、SMSはどのように対応したのでしょうか。

マグダレナ:『京まふ』への思いは我々も同じだったので、開催に向けて舵が切られたことは単純にうれしかったです。ただ、実際問題として急遽中止せざるを得ない状況も容易に想定できました。そうなってしまったときは、会期が近ければ近いほどコストが大きくかかってくるので、会場費や人件費がリアルに発生するタイミングは京都市側に細かくお伝えしながら、開催の判断基準のひとつにしていただきました。

一方で、イベントを制作する協力会社のご担当者からは「本当にやるんですよね?」という念押しをされることが多かったですね。制作会社の皆さんも開催に向けて人員を確保しないといけません。それをどのタイミングでかけるのか、やっぱり難しかったんだと思います。

椎根:もし、我々が“やる、やらない”の2択で相談を受けていたら、「今年はやらないほうが良いと思います」とお答えしたかもしれません。でも、京都市からのご連絡は、それを飛び越えて、強い意思を持った「やります!」だったので、我々も覚悟を決めることができました。

加えて、コロナ禍でもできることをとことん考え、安全に運営し、成功させてみせるという意気込みをチーム内で共有することもできましたね。ただ、その後、会社からも「本当にやるんだよね?」と何度か念を押されましたが(笑)。

今後のイベント運営の指針となるマニュアルが完成

──自分たちの会社もそうですし、制作を委託する会社の方々もそうですが、開催を納得してもらうために何をされたのでしょうか。

椎根:まずは運営マニュアルの策定から始めました。でも、世界中の誰も経験したことがない事態ですし、マニュアルを作ったところで、今回の感染予防対策として正しいとは言い切れません。なので、あらゆるケースを想定した、『京まふ』だけではなく今後のイベント開催の指針となるようなマニュアル作りに取り組みました。

小規模でもコロナ禍で開催されているイベントのことを調べたり、国や京都市が定めたガイドラインを基に運営のシミュレーションをしながら、考えられることをすべてピックアップしていったんです。そのなかからこれは大事、これは効果がないという選択をしていって、マニュアルが少しずつできていきました。

マグダレナ:私たちだけではすべての対策を考えられるとは限らないため、さまざまなイベントを一緒に作り上げている制作会社にも相談しましたが、さすがに新型コロナウイルスにまつわるマニュアルは作っていないということで。それなら、このタイミングで一緒に考えて作りましょうと、マニュアル作りにも参加してもらい、意見交換や情報共有を行ないました。

──京都市側は、そのマニュアルを見て安心されたのでしょうか。

皆越:はい、想定されそうなことはすべて網羅されていて、それに対する対策もしっかりと記載されていました。さらに、感染予防対策への取り組みはもちろんのこと、感染が疑われる方が来場されたときの対応や、イベント終了後に感染が発生してしまったときの事後対応も細かいフローチャートでフォローされていました。

例えば、発熱されている方には、どのように対応して、どこに案内するか。その際の運営事務局での情報共有はどのようにして、どこに連絡すべきか。さらには誰が情報の責任者なのかまでひと目でわかるようになっています。幸いにもこうしたケースは発生しませんでしたが、もし発生した場合でも、我々はマニュアルに沿って行動できていたでしょう。今では『京まふ』のお守り的な役割も果たしてくれたと感じています。

椎根:感染予防対策は今回考えうることをすべて行ないました。でも、このマニュアルが完成したことがゴールだとはまったく考えていなくて、これからもチームで意見を出し合い、専門家の方々にもご意見を伺ったりしながら、常に最新の状態にアップデートしていきます。それが、withコロナ時代のイベント運営事務局の在り方だと改めて実感しました。

──起こったことに対して、慌てずに、まずはマニュアルをチェックして適切な行動で対処する。『京まふ』に関わられたスタッフもこうした状況下でイベントを運営するのは初めての体験だったわけですが、やるべきことが明文化されていたので動きやすかったでしょうね。

椎根:当然、いつもの業務よりも手間と時間がかかって大変だったとは思いますが、スタッフの皆さんも本当に頑張ってくださいました。

正直、なかには不安に感じていた方もいたと思います。そんななかで、京都市が強い意思を持って示しつづけてくださったので、我々もスタッフの方々にその思いを伝えることができて、運営における安心の一助となりました。

マグダレナ:あとは来場者の方々にも心から感謝ですね。椎根さんが言った通り、慣れていない作業が追加されたことと、例年と異なる運営を導入したことで、ご迷惑をおかけしたり、ご不便をおかけしたことがあったと思います。

それでも、来場者の方はすべてにおいて協力的で、現場としてはスムーズに進行できました。列をつくったら乱さず、会話を慎んでとお願いすれば静かになる。これは世界で良く言われる日本人の美徳とされる国民性だと思いますが、なかでも、アニメやマンガのファンの方々は、特にこの点に関するリテラシーが高いと思います。本当に素晴らしい。

例年は人がズラッと並ぶ入場待機列。ソーシャルディスタンスを保ちながら、チケットごとに入場時間を設定しているため、場内の密を防ぐ役割をした。

行なわれた感染予防対策とは

──それでは実際の運営についてお聞きします。去年との規模感の違いや感染予防対策として何を行なったのかについて教えてください。

椎根:まず、昨年地下で行なっていたオープンステージでの公演やコスプレエリア、1Fのカフェに関しては3密状態になることを考慮して中止しました。また、会場の通路の幅を広げましたので、出展者の受付数も例年より少なくしています。

ソニーミュージックグループのアニプレックスもブースを出展。

来場者への感染対策としては、まず事前に京都市の「あんしん追跡サービス」に登録してもらいました。その上で、会場に入場するための列に並ぶ前に検温。そこで問題がなければソーシャルディスタンスを守って並んでいただきます。入場口では「あんしん追跡サービス」の登録を確認しますが、QRコードがOSのバージョン違いなどによって読み込めなかったり、うまく登録できなかった方は、こちらで誘導してメールアドレスを記入してもらうことで、何かあった際に追跡及び連絡ができるようにしました。

入場する際は「あんしん追跡サービス」への登録が確認される。

「あんしん追跡サービス」に登録できなかった人には、記入シートへの情報登録を依頼。誘導員は、マスクにフェイスシールド、手にはビニール手袋をした状態で案内していた。

マグダレナ:つづいて入場ゲートでは、サーモグラフィーによる精度の高い二度目の検温を行なって、その後、手の消毒を行なっていただきます。さらに、入場チケットは日時指定制にして、一度に入場できる人数を制限しました。

入口と出口で、現在、何人入っていて何人出たかというのを計測しながら、チームでリアルタイムに情報を共有し、あらかじめ決められた会場内の人数を調整していったんです。また、感染が疑われる方を隔離する部屋も別に用意し、専任で対応する看護師の方にも待機してもらっていました。

あとは、会場でフロアを移動する際にも、そのたびに検温と消毒のご協力をお願いしました。自分たちでもしつこいと感じるほどでしたが、結果として良かったと思います。

入口に設置されたサーモグラフィー。ここを通ると消毒液が用意されている。

──来場者数をコントロールする運営を行なったのでしょうか。

マグダレナ:会場となった「みやこめっせ」の規模と直前まで政府が定めていた規定人数に沿って、前年比でいうと滞留人数が70%くらいになるように運営計画を立てました。

ブース間の距離が大きくとられ、人も密集していないので、展示物もゆったり鑑賞できた。

「にじさんじ」のライバーたちに送られた静かなる熱気

──『京まふ』より1日早く、9月18日から「にじさんじ」に所属するライバーたちのトーク&ライブが「みやこめっせ」のお隣、ロームシアター京都のメインホールでスタートして、その後、3日間にわたってさまざまなトークショウやライブが行なわれました。観客席も通常は両隣を空けているケースが多いなか、左右2席空けてソーシャルディスタンスを確保していましたね。さらには公演中も着席したままで声援も上げない徹底ぶり。観客席のファンの皆さんは拍手だけで反応するという状況で、公演が始まった当初はシュールに感じましたが、観客の皆さんの熱量はしっかりと伝わってきました。

椎根:あの光景は我々にも衝撃的でした。普段だったら、ライブ中は会場が揺れるほどの大盛り上がり、トークコーナーは爆笑に次ぐ爆笑だったと思います。でも、座ったまま一生懸命手を叩くだけで我慢してくださって。みなさんルールをきちんと守り、入場から退場までこちらの指示に従っていただきスムーズに終えることができました。

着席の席に対して、左右2席ずつ空けてソーシャルディスタンスを確保。

マグダレナ:「にじさんじ」には去年から「おこしやす大使」としてライバーの方に広報の役割も担ってもらっていたんですが、『京まふ』では女性層への訴求もテーマになっていたので、今年は男性ユニットのChroNoiR(クロノワール)に「おこしやす大使」として来てもらいました。

彼らは、「にじさんじ」のライバーのなかでも特に女性からの人気が高いので、その意味でも彼らのステージは熱かったと思います。ちなみに、京都のおしゃれなレストランで男性声優さんとのお食事会も企画していたんですが、残念ながらこちら感染予防対策の観点から断念しました。

「おこしやす大使」を務めたChroNoiR(葛葉、叶)のふたり。

──「にじさんじ」のステージを観られて、京都市の皆さんはいかがでしたか?

藤本:特に私は4月に異動してきたばかりなので、正直なところ「にじさんじ」もChroNoiRもまったく知りませんでした。そのため、当日の光景を目にしてびっくりしましたね。ただ、あのファンを惹き付ける力はほかとは比べようがないもので、私たちとしても刺激になりました。『京まふ』の新しい扉を開けたと言うか、分野を広げてくれたと感じています。

──あの空間の溢れんばかりの感情を内に秘めた、静かだけど熱い盛り上がりはコロナ禍特有のものでしたね。現状ではこうするしかないということをファンの皆さんが理解して守っていたのも素晴らしいと感じました。

藤本:ファンの皆さんは自分たちの行為で迷惑をかけまいという思いをお持ちなんですよね。開催の一週間前に市役所内の上層部と、きっとマスク着用を含めて順守してくれるのではないかと話をしていましたが、まさにその通りになりました。

加賀美ハヤト、夜見れな、葉加瀬冬雪の3人から成るユニットSMC組(すめしぐみ)。

トーク力を存分に発揮した舞元啓介、ジョー・力一のふたり。

 

声が出せなくても盛況だった「にじさんじ」の公演

「京まふ」と連動した、VTuber/バーチャルライバーグループ「にじさんじ」によるトーク&ライブが9月18日から3日間にわたってオフライン(現地会場)と、オンライン(ネット配信)で開催された。18日は『京まふ』の広報役を担うおこしやす大使として任命されたChroNoiR(葛葉、叶)のふたりが出演。19日は、加賀美ハヤト、夜見れな、葉加瀬冬雪の3人から成る異色のユニットSMC組(すめしぐみ)、20日は男性、女性どちらからも人気の舞元啓介、ジョー・力一のふたりが登場。会場内は新型コロナウイルス感染予防対策が徹底され、『京まふ』同様に入り口での検温、「COCOA」及び「あんしん追跡サービス」の登録から始まり、開演後もフェイスシールドとマスクを着用して席に座ったまま鑑賞することが求められた。また、会話や歓声も控えるように要請されたなか、観客はライバーたちの一挙手一投足に表情で応え、サイリウムを振ることで自らの盛り上がりを伝えていたのが印象的だった。

開催に対する世のなかの反応は?

──色々と制限のあるなかでの開催でしたが、SNS上での反応も良好だったと感じました。反対意見が飛び交うことも予想されていたのではないでしょうか。

皆越:京都市として関わるわけですから、当然、反対のご意見が多数出ることも覚悟していました。ただ、そうしたご意見をいただいたのはお電話で1本、あとはSNS上で我々が確認できたのが2件でした。もちろん、数が少なかったから良いということではなく、今後はそうしたご意見をお持ちの方々にもご理解をいただけるように努めていかなくてはいけないと考えています。

それと同時に、SNS上では「開催を決めてくれてありがとう!」という書き込みが多く見られ、これには我々が勇気をもらいましたね。

マグダレナ:当然ながら、この状況なので「今年は参加を見送ります」という声もありました。開催の是非を問うのではなく、行く行かないをご自身の感覚で、冷静に判断された方が多かったのも、今回イベントを無事に終わらせることができた要因なのではないかと感じています。

こちらはサテライト会場の「京都国際マンガミュージアム」。通常営業に加えて、『京まふ』のプログラムも実施されていた。

「京都国際マンガミュージアム」で開催されていたワークショップ。このほかにも、クリエイターによるトークイベントなどが開かれていた。

『京まふ』を共催している「東映太秦映画村」。取材当日が、4連休のなか日、アミューズメント施設の規制が緩和された日とあって、朝から多くの親子連れが遊びに訪れていた。ちなみに、「東映太秦映画村」の感染予防対策も徹底しており、テーマパークで初めて高性能な抗ウイルス・抗菌・防臭剤の「キノシールド」を採用。「東映太秦映画村」で人が接触するすべての施設に塗布されている。

『京まふ』と「東映太秦映画村」のコラボレーション企画がこの「行きなさい!京まふへ!エヴァに乗るために!」キャンペーンだ。10月3日にオープンされた、高さ15mのエヴァンゲリオン初号機を公開前に堪能できるとあって、20名の定員に対して応募が殺到した。

今後につなげるオンライン施策

──ところでオンラインというのも、今年の『京まふ』をはじめ、各イベントの今後のテーマや課題になったと思います。『京まふ』では昨年に引きつづいて、「にじさんじ」のステージや各公演がニコ生で生配信されていました。コロナ禍で参加できないというアニメ、マンガ・ファンにとって喜ばしいサービスですが、今後は中継だけでない、コロナ禍を考慮したオンライン上での企画なども考えられるのでしょうか。

マグダレナ:権利の関係で配信できないもの以外、ステージ・プログラムに関しては基本的に生配信しました。まさに新型コロナウイルスの影響で会場に行けないというファンの方にも観てもらいたいという意図で、無料で配信したプログラムもあります。

あと、例年は「みやこめっせ」の地下で行なっている「京都クリエイティブ企業キャリアフォーラム」は、今年はリアルでは開催できませんでしたので、Zoomを使ってオンライン上で行ないました。

藤本:「京都クリエイティブ企業キャリアフォーラム」はクリエイティブ業界に特化した合同就職説明会で、ポートフォリオのチェックや個別面談などを行なっています。また、現場の第一線で活躍されているクリエイターやプロデューサーにご協力いただいてキャリアセミナーも実施。こちらも生配信しました。

コロナ禍の状況とは関係なく、結果的に遠方に住まわれていて会場に足を運びづらかった方たちにも参加していただけたので好評でした。こうした取り組みは今後も継続していきたいですね。

椎根:オンラインについては、『京まふ』に限らず、さまざまなイベント、ライブ、セミナーで今まで以上に活用されるようになり、このコロナ禍を受けて、大きな扉が開いたように感じています。つまり、“今年できたことが来年できない”ではなく、“今年できたことを来年にどうつなげるか”が重要だと思います。

その上で、オンラインがすべての代わりになるかと言うと、そうではないと感じていて。やはり、この会場の空気、熱気、コンテンツが好きだという人の熱量、そういったものを体感していただける“リアルな場”の提供は絶対に必要なことだと考えています。

いずれテクノロジーが生まれ、オンライン上でもそうした体感ができるようになるかもしれませんが、それはまだ先のことだと思います。楽しみに待っていただいている方々のためにも、そして、イベントを生業としている自分たちとしてもオンラインをもっとうまく使いながら、何よりも楽しんでもらえるイベント作りをしていきたいですね。

『京まふ』のオリジナルグッズを販売する「京まふショップ」。今回は購入行列の密を回避するために、欲しいグッズをシートに記入してもらうようにした。来年はオンラインショップの展開などもあるのだろうか。

無事に終えた今、思うこと――そして未来への展望

──皆さんの徹底した感染対策、そして来場者の協力をもって、「あんしん追跡サービス」による関係機関からの問い合わせや、イベントでのクラスター発生もありませんでした。今までにない大変なイベントになったと思いますが、今回の開催を振り返って感じたこと、また来年への展望をお聞かせください。

椎根:今年はどうしてもイベントを盛り上げるというより、いかに感染対策を行なうかということに多くを割くことになりました。その結果、感染対策というミッションはクリアできましたが、やっぱりそんなことは気にせず、ファンの皆さんに純粋に楽しんでもらえる『京まふ』を開催したかったというのが本音です。

ただ、我々としてもこの規模のイベントを展開できたことで、大きな経験値を得られたので、その意味では取り組ませてもらって良かったと感じています。ただし、コロナ禍が終息したわけではありません。もっと大きな会場で、もっと多くの人が集まったらどうなるのか、そして、どうしなければいけないのか。繰り返しになりますが、そこを継続してブラッシュアップしつづけていくことが、来年への近道なんだと思います。

とは言え、なんとも言えない不明瞭なムードのなかから一歩踏み出せたので、エキシビションビジネス業界にとっても次につながるイベントになったのではないでしょうか。

マグダレナ:来年の状況はまだ見えてきませんが、今回策定したマニュアルを進化させながら、皆さんが躊躇することなく盛り上がれる『京まふ』をまた作れたら良いなと思います。

新型コロナウイルスという目に見えないものとの闘いは、まだまだ気を緩めることができませんが、そんなことを気にすることなくマンガやアニメを楽しめる日が一日も早くやって来ることを心から願っています。

あとは私の課題である『京まふ』への女性の来客数増加について、またトライできたらと思っています!(笑)。

皆越:これから先、『京まふ』ができたんだから、自分たちも挑戦してみようというイベントが出てきてくれたら、それも成果のひとつなのかもしれません。我々としても『京まふ』の実績報告を基にして、今後、さまざまな催し物が行なえるようにし、京都の街を今まで以上に活気のあるものにしていきたいですね。

藤本:実行委員会に加え、今回出展してくださった各企業の方々が口を揃えて「参加して良かった」と言ってくださいました。我々にとってはイベントを作られる民間事業者の方々にそう言っていただけたことが意義深いことなんです。それだけでも今年の『京まふ』をやったかいがあると感じています。“楽しい”に、“安心・安全”を加え、今後も京都からさまざまなカルチャーを発信していければと考えています。

文・取材:油納将志
撮影:干川 修

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