スピラ・スピカ:ファンの前での11カ月ぶりライブに今の自分たちをぶつけて
2020.12.10
今、注目すべき旬のアーティストにスポットを当て、最新インタビューとプライベートショットで素顔に迫る「Eyes on」。
第9回は、ボーカル&ダンスグループ、Jewelが登場。新型コロナの影響で延期された結成10周年記念ライブを2020年12月8日に開催し、“大人になった”パフォーマンスを披露する3人。そのライブの見どころや、前身のJ☆Dee’Z結成からの10年での変化や転機などを聞く。
Jewel
ジュエル
(写真左より)Nono/2001年7月27日生まれ。東京都出身。ami/2001年3月1日生まれ。兵庫県出身。MOMOKA/2000年3月13日生まれ。神奈川県出身。2010年、J☆Dee’Z結成。2014年9月24日、シングル『Beasty Girls/Let the music flow』でメジャーデビュー。2019年6月、Jewelに改名。『What Cha’ Gonna Do』(配信中)『横浜メモリーズ』『今日がずっと…』(ともに12月9日配信)連続リリース。12月8日に東京・TSUTAYA O-EASTにて、ワンマンライブ『Jewel Anniversary LIVE 2010-2020 THIS IS ME』を開催する。
――結成10年目に突入した2019年6月13日にJ☆Dee’ZからJewelに改名して、約1年と半年経ちました。今はどんな心境でいますか。
MOMOKA:名前の浸透はしたなっていう実感はありますね。自分たちで「J☆Dee’Z」って名前を言うと、懐かしい感覚があったりもして。改名のタイミングで曲の雰囲気もだいぶ変わったので、また新しいスタイルをどんどん見せられてるなっていう気持ちです。
Nono:自分たちもJewelっていう名前と楽曲、グループの雰囲気にも馴染んできたというか、Jewelと自分が一体になってきたなっていう感じがあります。ファンの方々のコメントにも、最初は「動揺」とか「寂しい」とか、ネガティブな言葉もあったんですけど、今は「改名して良かったね」っていう言葉をいただいたり、「Jewelの曲、すごく好き」って言っていただけているので良かったなって思ってます。
ami:この1年は思うように活動できなかったんですけど、家にいる時間が長かったから、昔の自分たちの曲をよく聴いてました。歌い方の幅を広げたり、いろんな曲を歌えるようになりたいという意味も込めての改名だったので、「あのときはこういう歌い方をしていたけど、今だったらこう歌うな」とか、考えることが多かったです。
――2020年6月14日に予定されていた結成10周年記念ライブが新型コロナウイルスの影響で延期になりましたね。
MOMOKA:ワンマンライブを発表したタイミングでコロナ禍になってしまったのがすごい悔しいというか、もどかしい気持ちだなと思って。せっかく新しいスタートを切った感覚だったのに、それが止まってしまって、忘れられてしまうんじゃないかっていう不安もあったんですね。でも、12月8日に開催できることが決まって、異例の“3カ月リハ-サル”というのをして。
ami:今回のライブでは、メジャーデビュー以降にリリースした48曲を全部やるんですけど、シングルのカップリングなどライブで一切やってなかった曲もあって。私たちが成長したことで、当時はわからなかった歌詞の意味がわかるようになっていたりもするし、歌い方も変わってるし、4thシングル『Dream Arch』以前の曲はハモリもあまりなかったので、3人で「ハモリを足そうか?」って話したりしました。
Nono:もともとは6月にライブをする予定だったので、2月くらいからずっと考えてたんですよ。
MOMOKA:とにかく私たちの集大成になっているので、ぜひ多くの方に観てほしいって思ってますね。
――キッズダンサーとして活動を始め、今amiさんが言った『Dream Arch』からすべて生歌、生コーラスのライブパフォーマンスにシフトし、本格派グループを目指し始めました。この曲も転機のひとつだと思うんですが、全48曲を振り返ってみて、ご自身の転機になったなと思う曲を挙げていただけますか。
Nono:5thシングル『Answer』ですかね。中3で受験の時期だったんですけど、『Dream Arch』からハモリ合宿を始めて、なかなか学校に行けなくなって。受験生だから、勉強もしないといけないけど、自分の夢も追いかけたい。すごくしんどくて、気持ちがゆらゆらしてる時期があったんですね。正直、「もうやめたい」とまで思ったこともあったんですけど、“間違いも正解もない”っていう『Answer』の歌詞にも支えられたし、スタッフさんにも温かい言葉をいただいて。それで「よし、続けよう」って思いました。
――ニューヨーク武者修行のドキュメンタリーMV(ミュージックビデオ)も話題になりました。
『Answer』Jewel(J☆Dee’Z)
MOMOKA:私たちにとっても大きい曲ですね。それまでも目の前にあることは全力でやっていたけど、自分が見えていた視界のなかだけの話だったんですよね。でも、未知の世界に足を踏み入れて、見たことのない世界を見て、感じたことのない感情を感じて、視野が広がったし、まだ全然知らないことだらけだなと思って。もっといろんな人に聴いてもらいたい、いろんな人に認めてもらいたいっていう気持ちになった曲でした。
ami:ちょうどハモリを始めたのもありますし、このころはパフォーマンスのレベルを上げることばかり考えてました。まずはパフォーマンスのレベルを上げないと表現まで到達できないっていう時期だったんです。だから、まだそんなところでつまずいているのかっていう自分への怒りもあって。そんなときにニューヨークに行って路上ライブをしたことで、原点を思い返すことができたんですね。
私がこの世界に入ったのは、歌やダンスが好きだっていう気持ちがきっかけだったし、原動力だったのに、それを忘れて、技術を上げることばかりに意識がいっていたなってことに気付いて。それからはずっと、ライブをやるときは、本番までにいっぱい練習して、ステージでは楽しむっていうことを自分のなかで決めて、今もずっとつづけてますね。
――MOMOKAさんの転機になった曲は?
MOMOKA:私は7thシングル『ひとひらの涙』で、特にそのときに行なった合宿が印象に残っています。みんなと5日間、同じ家に住んで、家事もしながらレッスンもして。当時、もう既に7年間一緒にいたんですけど、合宿で新たに知る一面もあったし、大変な日々のなかでいろいろと考えた時期でもあったんですよね。自分たちのやりたいことや形にしたいものをなかなかわかってもらえなかったりもして、頭がパンクしそうになって……。
Nono:しかも、ずっとカメラが回ってるしね(笑)。
MOMOKA:そうそう。もちろん、今となっては、全部自分たちのためにやってることだってわかるんですけど、当時の苦しい気持ちはまだ忘れられないですね。頑張りたいんだけど、どういうふうに向き合えばいいんだろうって、すごく悩みながらやってましたし、今もこの曲を聴くと、合宿のときの練習部屋とかを思い出しますね。
ami:合宿最終日にこの曲をお客さんの前で初披露するっていう企画でもあったので、とにかく時間がなかったし、ステージに立つのが怖くなってしまって。でもそこで、デビュー当時を思い出したんですよ。ステージに立つことにすごくドキドキしたし、怖いときもあったころを思い出して、すごく懐かしい感覚になったんですね。長くやればやるほど、慣れてきて良くなっていく部分と、慣れてきて忘れちゃってる部分があるなと思うんですけど、忘れちゃいけないことを再確認した曲だなと思います。
――そんなamiさんは?
ami:Jewelに改名後の最初のシングル『前へ』ですね。そこからライブをするときの意識が変わって。パフォーマンスというのは、ただただ熱量を上げるとか、がむしゃらにやるだけで押し切るものじゃない、いろんな表現方法があるんだっていうことを考え直したんですね。例えば、ただハモリの音を合わせるだけじゃなく、マイクと口元の距離を考えてみたり、最初から最後まで歌とダンスを精一杯やるのではなく、あえてサビでは少し引いて、ダンスパートで魅せようとか。今まで話し合えてなかったところまで話し合えたし、パフォーマンスするということに向き合うきっかけになったなって思います。
Nono:歌い方やダンスの振り付けもガラッと変わったタイミングだったんですよね。自分たち自身もライブをしていて楽しい曲だし、同じアーティストの立場の方からも「良い曲だね」って言ってもらえたことがうれしかったのを覚えてます。
MOMOKA:改名したけど自分たちが別物になるわけじゃないっていう、心情的に難しい部分もあって。でも、この曲で歌い方や曲調、見た目、いろんなところに変化をつけることができた。初披露のときよりも今のほうが馴染んできたと思うし、Jewelの成長度合いがわかる曲になっているんじゃないかなって思います。
――J☆Dee’ZとJewelでは、フューチャーベースを導入したクールなダンストラックというサウンド自体に大きな変化がありましたが、一番の違いは何ですか?
Nono:自分たちの感覚的には、さっきamiが言ったように、以前は熱量とか一生懸命さが前面に出てたかなと思ってて。今は割と自分たちの気持ちも入りつつ、“魅せる”ことのパーセンテージが多くなった気がしてます。
ami:そうだね。よりパフォーマンス力を重視したグループになったなって思います。
MOMOKA:単純に年齢が変わったっていうのもありますよね。結成当時は8~10歳の女の子たちだったのが、私は成人もしたし、ふたりは学校を卒業して。自分で言うのはあれですけど(笑)、“女の子”じゃなく、“大人の女性”に変化したかなって思います。
――新しいJewelらしさや大人の女性としての一面というのは、連続リリースの新曲『What Cha’ Gonna Do』『横浜メモリーズ』『今日がずっと…』にも表われてますよね。
ami:そうですね。『What Cha’ Gonna Do』は、最初はもう少しJ☆Dee’Zっぽいさわやかポップだったんですけど、スタッフさんと話し合ってディスコっぽいサウンドにしてもらって。
Nono:レコーディングではウィスパーボイスを使って録ったりもしたので、新しい挑戦ができたと思いますね。
MOMOKA:“オンラインでもオフラインでも”っていう今の時代に沿った歌詞もあったりして、応援ソングという意味ではJ☆Dee’Zらしさも残しつつ、Jewelらしい新しさも出た曲かなと思います。
――『What Cha’ Gonna Do』と『横浜メモリーズ』のジャケットイラストはamiさんの描き下ろしになってますね。
ami:もともと絵を描くのは好きなんですけど、ジャケットを担当するのは初めてだったので、自粛期間中に絵の練習をしました。『What Cha’ Gonna Do』はディスコの雰囲気を色合いで出しつつ、かわいらしさも残したいので、自分たちにかわいい服を着せました(笑)。
『横浜メモリーズ』は、歌詞の“ベッドで送ったLINE”というフレーズがリアルだなと思ったので、自分でベッドに横になって写真を撮って、それを見ながら描きました。
――では最後に、ライブでメンバーのここを見てほしいという、それぞれの魅力を教えてください。
Nono:amiの、髪の毛が顔にちょっとかかったときが好きです。
MOMOKA:会場を巻き込んで盛り上げたりするのがうまいなと思います。
Nono:MOMOKAはめっちゃ声量があるんですよ。
MOMOKA:声量が良くも悪くもあるので(笑)、ハモとか音量を抑えなきゃいけないときに苦労してます。
ami:あはははは。MOMOKAはライブ中のふとした表情にも注目してほしいです。キャラクター的にも雰囲気的にもかわいいイメージが強かったと思うんですけど、「大人になったな、お姉さんだな」って感じてもらえる瞬間がきっとあると思います。
MOMOKA:Nonoは、ファンの人やカメラに対しての目線とか、自分を見せるのがうまいと思います。手を振ったりとか、アドリブでさらっとやっているので、すごいなって思ってます。
Nono:そんなこと思ってたんだ(笑)。初めて言われたよ。
ami:私はNonoの圧倒的歌唱力が大好きです。どんな曲でもNonoの声で聴いたらしっ
MOMOKA:Nonoがいないと成り立たない曲が多いんですよね。Jewelの歌の核になってるし、Jewelの声と言えばNonoの声っていうイメージになってると思います。
Nono:(照れてうれしそうに)いやん。あははははは。
ami:きっと、ファンの人もみんなそう感じてくれていると思います!
文・取材:永堀アツオ
12月8日『Jewel Anniversary LIVE 2010-2020 THIS IS ME』有料配信ライブ(会場SOLD OUT)
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公式サイト
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