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連載Cocotame Series

Eyes on

Lizabet:プロデューサー・小林武史に見出された16歳の歌姫

2022.03.08

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今、注目すべき旬のアーティストにスポットを当て、最新インタビューとプライベートショットで素顔に迫る連載「Eyes on」。

第20回は、現在放送中のTBS系 日曜劇場『DCU』主題歌「Another Day Goes By」で歌手デビューを果たしたLizabet。3歳で音楽活動を始めて以来、ずっと歌ってきたという香港在住の彼女に、オンラインインタビューを行なった。

※このインタビューは2月16日に行なったものです

  • Lizabet

    リザベット

    イギリス人とベトナム人の両親の元、香港で生まれ育った16歳。3歳から音楽活動を始める。音楽プロデューサーの小林武史との出会いをきっかけに、TBS系 日曜劇場『DCU』主題歌「Another Day Goes By」(配信中)で日本デビュー。同曲のほか全3曲を収録するデビューCDが3月9日にリリースされる。3月14日、『CDTVライブ!ライブ!』に出演決定。

幼少期から声楽のトレーニングを受けてきた

「モノクロで自撮りしました」

――プロフィールを拝見すると、3歳から音楽活動を始めたとあります。

初めてステージに立ったのが3歳のときでした。幼いころから歌うことが好きで、一番情熱を持ってやっていました。6歳のときにはオーディションに合格して、モーツァルトのオペラ『魔笛』の“夜の女王”役をもらって。そのころからずっと歌ってきました。

――歌うことが好きな理由はなんでしょう。

人前で歌うときは、自分が別世界にいるような、別人になったような感覚があるからですね。ステージに立つと熱中し、興奮を覚えるし、本当に音楽が好きだなという気持ちになります。

――小さいころからシンガーを目指していたんですか?

はい。ずっとアーティストとして歌っていきたいと思ってました。『魔笛』のあと、7歳のときに“北京国際音楽祭”に呼ばれて、中国の有名オペラ歌手の梁寧さんと共演しました。“北京国際音楽祭”は、北京だけじゃなく上海でも開催されて、そこでも2曲歌わせていただきました。

――では、オペラを中心にアジアのステージで歌っていたんですね。

そうですね。もともとはクラシックの声楽トレーニングを受けてきたんですけど、ポップスやジャズも好きです。マイケル・ジャクソンを指導したレジェンドとしても知られている、ボビー・テイラー(2017年逝去)さんに師事することができたので、彼と出会ってからいろんなジャンルに挑戦するようになりました。

――デビュー曲「Another Day Goes By」をプロデュースしている小林武史さんとの出会いはいつごろですか?

4年前くらいに小林さんが香港にいらっしゃったときにお会いして、お話をしました。そのあと、小林さんが実行委員をされた“Reborn-Art Festival 2019”や、総合プロデューサーをされている “KURKKU FIELDS”にもお邪魔して。本当に素敵なプロジェクトを手掛けている方だなと思いました。

そこから少しずつ関係ができていって、去年の夏、小林さんが作られた曲に歌詞を書いて歌ってみないかと声を掛けていただきました。

――声楽を中心に学んできたなかで、日本のポップミュージックへの参加をオファーされたときはどんな心境でしたか?

本当に光栄に思いました。クラシックとポップスは違うジャンルだけど、私は、もともといろんな音楽に挑戦するのが好きでしたし、小林さんの曲に自分が歌詞を書いて歌うことは、もちろん、難しいこともありましたけど、経験として、とても楽しかったです。それが「Another Days Goes By」なんですけど、この曲では、実験的にクラシックの技法とポップスをミックスさせていて。ものすごい高音を歌っていることが曲のユニークさ、私らしさのひとつにつながっていると良いなと思ってます。

「これから写真撮影です」

厳しい困難をどう乗り越えていくかを歌いたかった

――「Another Day Goes By」の作詞はどのように進めていきましたか?

以前から、自分で曲を作って歌詞を書くことはやっていましたが、これほど大きなプロジェクトの曲に歌詞を書くのは初めてで。でも、曲そのものが素晴らしかったので、聴いた瞬間にどんな思いを乗せるべきなのかが浮かんできましたし、歌詞はスラスラと書けました。設定としては、遠距離の関係性なんですけど、あまり限定しすぎずに、一般化していて。できるだけたくさんの方に共感していただける、いろんな場面に寄り添えるような曲になれば良いなという思いで書きました。

――放送中のドラマ『DCU』の主題歌になっていますが、ドラマ主題歌を担当することについてはどう感じていましたか?

ドラマを見ている方の感情が曲によってさらに盛り上がると良いなと思ってましたし、とにかくドラマに合う曲にしたかったんですね。ついこの前の放送では、隆子さん(中村アン)が大変なことになってしまって……。

――ドラマも見てるんですね。

はい! 毎回、楽しみに見ています。悲しい回でしたが、ドラマのシーンと曲が偶然にマッチしていて。展開には驚きましたけど、ドラマに合う曲になっていて良かったなと思いました。

「レコーディング中の1枚です」

―― 歌詞の内容は“遠距離の関係性”ということですが、どんな思いが込められていますか。

それが、愛する家族なのか、恋人同士なのか、友達なのか、知り合いなのかは限定せず、どうしても離れなければいけないっていう状況を思い浮かべて書きました。例えば、恋愛に限定してしまうと、多くの人に思いが届かないかもしれないので、かなり普遍的に書いたつもりです。

愛と悲しみを歌ってはいるんですけど、それ以上に、厳しい困難をどう乗り越えていくかっていうところを歌いたくて。私たちも、今、このコロナ禍でそういう状況に直面しているので、皆さんに共感していただけるような、心のつながりを感じていただけるような曲にしたいという思いを込めました。

――強く前に進む気持ちが感じられる楽曲になっています。

はい! Stay strong. Keep on going、強く、前へというメッセージがキーになってます。

――レコーディングにはどんなアプローチで臨みましたか。

歌のなかにどれだけ感情を込められるかというところに一番力を注ぎました。その感情が聴いてくださる方に届いて、共鳴していただけて、かつパワーを与えられるような曲になれば良いなという思いで歌いました。

――小林武史さんからは何かディレクションはありましたか?

いくつかあったんですが、具体的というよりは、かなりアーティスティックなものでした。オンラインで東京と香港をつないで、お話を聞きながらレコーディングを進めていきました。難しかったんですけど、とてもチャレンジングで楽しいレコーディングになりました。

――「Another Day Goes By」のミュージックビデオ(以下、MV)を手掛けたのは、映画『スワロウテイル』(1996年)などの岩井俊二監督です。

Lizabet - Another Day Goes By (TBS系 日曜劇場『DCU』主題歌)Official Music Video

素晴らしい体験でした! たくさんの映画を撮っている、とてもクリエイティブな方で、私も『スワロウテイル』を見ていて。すごく素敵な映画ですよね。だから、岩井監督と一緒に仕事ができることも光栄でしたし、たくさん学ばせていただきました。

――MVでは黒と白の衣装で、コンテンポラリーダンスを踊っていますね。

岩井監督は私の長い髪にインスピレーションを受けて、そこから黒と白のイメージができたそうです。ダンスとか、かなり動きを入れていただいてあの形になりました。特に手の動きですね。ダンサーの方たちのダンスと、自分の歌と言葉、動きが一体になることを意識してやってました。みんなも気に入ってくれると良いんだけど!

――ちなみに、その長い髪は何歳から伸ばしてるんですか?

生まれてから一度も切ってないです。

――そうなんですか!

はい。一度も切ってないって言うとみんな驚きます。なので、毛先は赤ちゃんヘアですね(笑)。お手入れは、シャンプーとトリートメント、ブラッシングくらいで、特別なことはしてなくて。しばらくはこのまま伸ばそうかなと思っています。

「セキセイインコを飼ってます。私の相棒です」

――少しパーソナルな部分もお聞きしたいのですが、ご自身はどんな性格だと思いますか。

自分の性格を自分で分析するのは難しいけど、友達からは「クリエイティブでチルな人」って言われますね。自然体な感じで、結構、面白いところもあるみたいです(笑)。

――歌ってるとき以外で一番楽しいのは?

フリータイムは、アートが好きなのでペインティングをすることが多いですね。特に動物や自然の絵を描くことが好きです。身体を動かすことも好きなので、外に出てウォーキングやジョギングをしたりもします。あと、ダンスも好きですね。

「私の作品たちです!」

――では、今後、歌いながら踊ることもあるかも?

歌いながら踊るのも好きなので、いつかやってみたいです。踊りも表現のひとつですし、やってみたいですね。

自由に海外に行けるようになったら、真っ先に日本のステージで歌いたい

「日課の散歩中。外の空気を感じてリラックスしてます」

――「Another Day Goes By」は配信中ですが、3月9日に、同曲も収録したデビューCDもリリースされます。カップリング曲の「Reaching for the Stars」も、同じく小林武史プロデュース、作詞は自身で手掛けてますね。

“志高く”という意味のタイトルなんですけど、明るくて優しい気持ちになれる曲かなと思います。ある意味では、「Another Day Goes By」とは対極なところもあるけど、共通するのは、気持ちを高揚させるところかな。

最初に小林さんから曲をいただいたときに、これまでの曲とは雰囲気が違っていたので、ちょっと驚いたんですね。明るくて軽やかな気持ちで、ロマンチックなフィーリングが入ってる。「Another Day Goes By」よりも、つながりを持ちたいという感情が入っている曲になっていると思います。

――さらにもう1曲、「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」の英詞カバーも収録されています。

とても美しい楽曲ですよね。アイコニックで、歴史に残るような曲を歌わせていただけるなんて、本当に貴重な経験なので、光栄に感じてます。そして、決して簡単な曲ではないので、感情を込めるのには苦労しました。YEN TOWN BANDでオリジナルを歌われたCHARAさんをとてもリスペクトしていますし、素晴らしいシンガーだなと思ってます。

この曲に感情を込めて表現することは、本当に簡単なことではないんですよ。ハイノートが多い、難しい曲なので、歌ってみて改めてCHARAさんは本当に素晴らしいなと思いました。ほかの2曲とはスタイルが違う難しさもあったんですけど、同時に、英語バージョンを歌うにあたっては、自分らしさを出して、自分なりのスタイルで歌いたいなと思って挑戦しました。

「外で自撮りしてみました」

――日本でシンガーとしてデビューすることは想像してました?

本当に考えてもいなかったことですし、画期的な、素晴らしいことだなと思ってます。3月9日は自分にとっても節目となる日だなと思っています。

――日本でのデビューを家族や友人はどう言ってますか?

親戚や友達が世界のいろいろなところにいて、みんなお祝いのメッセージを送ってくれました。それに、日本の皆さまからの反響もうれしく思ってます。YouTubeのMVへのコメントも拝見し、たくさんの方から応援メッセージをいただけるのはとてもうれしいことです。

――今後の目標を聞かせてください。

これからも歌いつづけていきたいし、とにかく一日も早く皆さまの前で歌える日が来ると良いなと思っています。できればライブツアーをして、たくさんの方の前で歌いたいですね。自由に海外に行けるようになったら、真っ先に日本に行って、ステージで歌いたいです。日本の美味しいご飯も食べたいし、いろんな新しい経験を積んで、キャリアを重ねていきたいなと思います。そして、いつかは世界中の皆さんとお会いしたいです。

――日本の好きな食べ物はありますか?

豚骨ラーメンとお餅が好きです。日本のラーメンは間違いないです(笑)! 香港には、日本の商品が買える人気のお店があって、日本食も売ってるんです。そこで、大福やお餅を買って食べてます。

――最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

Stay strong. Keep on going!

文・取材:永堀アツオ

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