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Eyes on

スー・ルイチー: 『Girls Planet 999:少女祭典』を経て日本ソロデビューを果たす

2022.04.11

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今、注目すべき旬のアーティストにスポットを当て、最新インタビューとプライベートショットで素顔に迫る連載「Eyes on」。

第23回は、デビュー曲「《燎》(The Phoenix)」の日本語バージョンを4月6日にリリースした、中国・四川省出身のスー・ルイチー。オーディション番組『Girls Planet 999:少女祭典』を経て、これからアーティストとして羽ばたくスー・ルイチーに、ここまでの道のりと、ソロデビューを果たした今の心境を、中国とのオンラインインタビューで聞いた。素顔が見えるオフショットも、本人のコメントとともに紹介する。

  • スー・ルイチー

    苏芮琪 Sury Su

    2000年8月20日生まれ。中国・四川省出身。2017年、ガールズグループ・ETM OrangEのラッパー、リードダンサーとしてキャリアをスタートさせる。2021年8月から放送開始した日中韓合同オーディション番組『Girls Planet 999:少女祭典』に出演。最終順位13位でデビューを逃すが、同年12月に「《燎》(The Phoenix)」でソロデビュー。2022年4月6日、同曲の日本語バージョンが発売された。

私はすごくラッキーな人間

──スー・ルイチーさんのこれまでのキャリアについて、中国でのデビューから振り返って話を聞かせてください。

私が活動を開始したのは2016年からです。最初は事務所の練習生としてスタートして2年ぐらいトレーニング期間があって、そのあとアイドルグループのメンバーとしてデビューしたんです。2018年に『創造101』という番組に、私も参加することになりました。自分にとって初めてのオーディション番組で、私はグループという形で参加させていただいたんです。ただそのころの私は、その番組に出ることで有名になれるとか全然想像もしてなかったですし、まさかそれが新しい出発になるとは思ってもいませんでした。

「とても寒い日だったので、ダウンジャケットを着ています」

──番組に出演することで、知名度を上げようという意識はなかったと。

そうなんですよ。というのも、私が歌とダンスをやってきたのは、単純に好きだからという理由だけだったんです。好きだから歌う、好きだから踊るって気持ちでずっとやってきて、何かを目指すぞ! っていう感じではなくて。私はここまで、“好きだから”という気持ちだけで芸能の道を進んできました。

そう考えると、私はすごくラッキーな人間だと思います。練習生のときにも1度だけコンテストに参加したことがあって、そのときもまさかの合格で。番組に参加して、たくさんのファンができたこともうれしかったです。もちろん大変なことはありましたが、私の人生はとても幸運だと思います。

──そのあともオーディション番組に参加されたんですよね。

はい、『創造営2020』と『Girls Planet 999:少女祭典』というふたつの番組に参加しました。それを通じて、私のことをより知ってもらえるようになりました。私は好きなことをひたすらやってきたわけですが、振り返るとそこにはずっと抱いてきた信念があるんです。昨日よりも今日はより良くなろう、より多くの人に私のことを知ってもらおう、私の魅力をもっと届けられるようにしようという思いで活動してきたなって思います。

「もしもーし、この電話、壊れてるの(笑)⁉」

──影響を受けたアーティストで、韓国のグループのSUPER JUNIORの名前を挙げていますが彼らのどんなところに惹かれたんですか?

私は、SUPER JUNIORがきっかけで歌やダンスの魅力をより深く知ることができたんです。私はもともと民族舞踊をやっていて、そのころはアイドルグループというものを知らなかったんです。初めてSUPER JUNIORのミュージックビデオを見たときに、何かに取り憑かれたかのように見つづけてしまって。そこから、ストリートダンスやヒップホップダンスといった現代のダンスを知り、自然とそうしたダンスに取り組むようになっていきました。今の自分があるのは、そこがスタートだったと思います。

──ステージで自分も輝きたいと思ったきっかけは、彼らの存在だったんですね。

そうなんです。今でも彼らは私にとって刺激を与えつづけてくれるアーティストですね。個性の際立たせ方、歌のハーモニー、ステージでの見せ方、バラエティ番組での楽しませ方と、いろいろな部分で気付かされます。

「1時間以上バスに乗りました。車内で自撮り!」

オーディション番組はプレッシャーが大きい

──スーさんの存在がより多くの人に広まったのは、日中韓のオーディション番組『Girls Planet 999:少女祭典』がとても大きかったと思います。参加メンバーとして、どんなことが得られましたか。

まず『Girls Planet 999:少女祭典』への参加を決めること自体が、私にとっては非常に難しい決断でした。参加する直前までやめようかどうしようか悩んだんです。何を躊躇してたかというと、やはりコンテスト、オーディション番組に参加するのはとっても辛いというのをすごく知っていたから。精神的に乗り越えるのが難しいこともありますし、番組に参加している期間はそのことを誰にも言えない辛さもある。いろんなプレッシャーがとても大きいんです。

私はいくつかのオーディション番組に参加してきましたが、そのたびに所属しているマネジメント会社には「これを最後にする」って言ってきたんです。そう言いながらも参加してきたんですが、このときも泣きながら会社に相談しに行ったんです。何が怖かったかというと、ダメだったときのショックの大きさですね。これだけ努力して結局報われなかったってなったときに、今度こそ完全に自信を失くすんじゃないかって心配もありました。

「仕事現場への移動中、美しい景色に出会いました」

──そんな葛藤がありながらも『Girls Planet 999:少女祭典』に参加したのはなぜだったんですか?

それは、やっぱり夢があるからだと思います。私は練習生のころからこれまでずっとトレーニングを重ねて、自分のパフォーマンスを磨いてきました。『Girls Planet 999:少女祭典』への参加を悩んで、最終的に決めるときに、私は自分で自分の心に聞いてみたんです。「あなたはなんのためにこれまで頑張ってきたの?」「やっぱりステージに立つためじゃないかな」「もし参加しなかったら、あなたは後悔しないの?」「絶対に後悔する」「だったら賭けてみよう!」って。そう自分で決心して会社から帰ったんですけど、タクシーのなかで友達と電話しながら大泣きして、家に着いて親の顔を見た瞬間に、また泣いちゃったんです。

──それくらいプレッシャーが大きかったんですね。

オーディションは韓国で行なわれていたので、中国を離れて、海外でまたいちから頑張らなきゃいけないということもあったし、新しい生活への不安もありました。それだけ私にとっては大きなハードルでしたが、すべては夢に賭けたということですね。結果としては残念でしたけど、でも自分にとって大きな経験と実になるものを得ることができたと思っています。

「現場に到着したけど、気持ち的にはまだ寝ています……」

──『Girls Planet 999:少女祭典』の経験を経て本格的にソロ活動をスタートさせ、2021年12月に「《燎》(The Phoenix)」を配信リリース。その日本語バージョンが、初のCDシングル「《燎》フェニックス・ジャパン・スペシャル・エディション」としてリリースされました。日本での活動が決まったときの率直な感想を聞かせてください。

すっごくうれしかったです。でも、日本でCDが発売されると聞いたときは、思いもよらないことだったのですごく驚きました。夢にも思ってなかったことが起きたって言ったほうが良いくらいですね(笑)。日本での活動で何を目指すかというと、まずやっぱり、CDを買ってくださった人たちをがっかりさせないよう、これからも最高の仕上がりの楽曲を作っていくということです。たくさんの方に聴いていただきたいし、これを機にたくさんCDを出せたら良いなと思います。あとは、皆さんと直接お会いできれば良いなとか、いろんな期待をしています。

「ラーメンを作りました。おいしそうにできました」

──「《燎》(The Phoenix)」はご自身で作詞されましたが、歌詞にはどのような思いが込められていますか?

この曲自体に書かれているのは自分の歩みですね。鳳凰が火のなかで燃えて、不死鳥としてまた生まれ変わるというイメージを描いています。私は『Girls Planet 999:少女祭典』で、結果としては大きな成功を収めたわけではないんですが、でもこの番組を経て自分が新たなステージに立てたと思えるんです。

この曲を作詞したのは、番組が終わって中国に戻ってからの隔離期間中だったんです。歌詞のなかに“今宵月も赤”と出てくるんですが、それは、明るい未来、これから道が開けていくこと、明日への期待と希望を意味しています。隔離期間中だったので、歌詞はひとりで黙々と書きましたが、意外とスムーズで、半日ぐらいでできました。

──力強いミディアムテンポのサウンドで、メラメラと燃える闘志を歌っていますね。

皆さんにも感じていただけると思うんですが、すごく熱い曲になってます。歌詞を書いていたとき、時間もありましたし、YouTubeでいろんな動画を見ていたんです。自分の映像だけじゃなく、ゲーム実況の動画も見ていました。そしたらゲームの熱い雰囲気の試合を見ながら、自分も燃えるような気持ちになってきて、その気持ちのまま書き上げたんです。自分でも熱い歌詞になったなと思いますし、あと、想像力を掻き立てる歌詞になっているので、共感してもらえる部分もあると思います。

「うーん、 視界を邪魔する犯人はこれですか(笑)?」

アニメのワンシーンに入り込んだ気分になれる

「スマホにはLittle Nezhaを付けてます!」(※Little Nezha:アニメーションのキャラクター)

──今回、日本語バージョンを歌っての手応えは?

私の書いた詞をもとに日本語版にしてもらったんですが、歌うのはやっぱり難しかったですね。発音をいろいろ教えてもらいながら頑張りました。私、この日本語バージョンがとても好きなんですよ。なぜかというと、中国語で歌うのとまったく別のスタイルになっているから。それに、私は日本のアニメを見るのが大好きなので、日本語版を歌っているとアニメのワンシーンに入り込んでいるような気分になれてうれしいです。

──どんなアニメがお好きなんですか?

どちらかというとバトルものが好きです。『FAIRY TAIL』『進撃の巨人』、最近は『鬼滅の刃』『東京喰種 トーキョーグール』などを見ています。(日本語で)私は日本語のアニメ映画が大好きです!

「魔女登場!」

──曲の振り付けはどんな雰囲気になっているんですか?

パフォーマンスはすごく印象に残りやすいものになっています。動きはシンプルなように見えますが、すごくカッコ良いところもあって。テーマが鳳凰、不死鳥なので、鳥のような振りもありますし、あと両方の指で丸を作るようなポーズは予言を意味するマークだったり、皆さんに覚えていただきやすそうな振りがたくさん入ってます。

苏芮琪SuRuiqi《燎》(The Phoenix) Japanese Ver. Dance Video

──ソロアーティスト、スー・ルイチーとして目指すものを教えてください。

私が目指してるのはオールマイティなアーティストです。音楽性で言うと、いろんなタイプの楽曲を歌えるようになりたいです。バラードでもアップテンポの曲でも上手に歌いたいし、ダンスもうまくなりたい。私はどんなことでも自分を高めていきたいという性格で、ある意味、完璧主義なところがあるんですよ。自分が興味を持ってやり始めたことはとことん極めたい。人に負けたくないし、もっと上手になりたいという思いでやっていきたいです。

──自分を極めていくアーティストでありたいと。

そうですね。例えばラップでもダンスでも、自分が納得いくところまでやりたい。そして、自分が納得するだけじゃなくて、せっかくたくさんの人たちが私のことを応援してくれてるんだから、その人たちをがっかりさせたくないんです。私を好きになってくれた人たちに、「スー・ルイチーを好きになって良かった」って思ってもらえるようになりたいんです。ファンの皆さんに、私を自慢に思ってもらえるくらいの存在に自分を高めていきたいと思ってます。

「おいしいごはんを食べると満たされます」

──では、アーティストとしてスーさんが突き動かされるもの、一番のモチベーションはなんですか?

それはやっぱりファンの方々の存在ですね。より良いものをお見せすることで、ファンの方にお返ししたいんです。パフォーマンス、出す作品、すべにおいて、適当に作るのではなく、磨きに磨きをかけたものを披露したい。それはファンの皆さんのためでもありますし、自分のためでもあります。そうじゃないと、私自身が自分を許せないんですよ(笑)。それが自分が前進するモチベーションになっています。

──いつか日本に来たときにやってみたいことはなんですか?

私はとにかくマンガが好きなので、イベントや即売会に行ってみたいです。あと以前、撮影で北海道に行ったことがあったんですが、そのときはお仕事だけで観光が全然できなくて、すごく残念だったんです。ほんとにきれいな場所だったので、今度はぜひ観光で行ってみたいですね。あと、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンにとても行きたいです(笑)!

──では最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。

できるだけ早く皆さんにお会いしたいと思ってます。皆さんからたくさんの応援の言葉やお手紙などをいただいて、本当にうれしいです。メッセージはすべて読ませてもらってます。必ず最初から最後まで真剣に読んでいるのですが、皆さんの気持ちに触れると本当に感動するんですよ。これから私は、良い作品を皆さんにたくさん捧げたいと思っています。直接会える日が待ち遠しいです!

文・取材:土屋恵介

リリース情報

「《燎》フェニックス・ジャパン・スペシャル・エディション」
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