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エンタメビジネスのタネ

バーチャルタレントの“卵”たちをサポートし、個性を育てる『VEE』プロジェクト【後編】

2022.07.29

最初は小さなタネが、やがて大樹に育つ――。新たなエンタテインメントビジネスに挑戦する人たちにスポットを当てる連載企画「エンタメビジネスのタネ」。

今回は、ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下、SME)が手掛けるVTuberプロジェクト、『VEE』をピックアップ。オーディションを経て今年5月から始動し、現在11人のバーチャルタレントが所属する『VEE』が、VTuber業界でも異色の存在である理由とは? 所属タレントの紹介とともに、そのビジネスの在り方を、広報担当のバーチャルスタッフ・華灯が解説する。

後編では、6月にデビューした第2弾“Dev-b”の紹介と、今後のビジョンを語る。

  • 華灯

    hanavee

    自身もバーチャルタレントだった過去の経験をいかして、VTuberたちをサポートしつつ、最新情報を発信する『VEE』の広報スタッフ。

“Dev-b”は全員が新しくデビュー

Dev-b

(前編からつづく)――『VEE』バーチャルタレント第1弾“Dev-a”の5人のデビューから約1カ月後、6月下旬に第2弾“Dev-b”として、桜鳥ミーナさん、白粉いとさん、漣とあさん、神童児丫子さん、日和ちひよさん、ミュウ・ガルシアさんという6人のデビューを発表。7月からYouTubeでの動画配信活動をスタートしました。

“Dev-b”の6人も“VEE バーチャルタレントオーディション”の応募者約1万8,000人のなかから選ばれた皆さんです。“Dev-a”には、『VEE』所属以前から既に活動をしていた方も2人いらっしゃいましたが、“Dev-b”にはそういった加入者はおらず、全員が新しくデビューする方々です。

――“Dev-b”6人の皆さんの魅力を華灯さんの視点からご紹介いただけますか。桜鳥ミーナさんは、お姫様系と言いますか、とても華やかなルックスがかわいらしいですね。

そうですね、とてもキレイでとても清楚なんですが……ゾンビともつ煮とビールをこよなく愛するお姉さん、というギャップがある魔法使いです(笑)。そして、歌がお上手です。“歌ってみた”動画はもちろんですが、ピアノの弾き語りをしながら雑談をする生配信などもされています。

――バーチャルタレントというと、見た目がカラフルな方が多い印象ですが、白粉いとさんは白がメインでとても幻想的な雰囲気があります。

それはなぜかと言うと、白粉いとさんは、おばけ族と人間のハーフなんです。なので、身体の一部が透明で、包帯を巻いて隠しているのです。儚げな雰囲気があって、声も優しい。ダンスがお得意なので、皆さんの応援があれば、いつか披露できる日が来るのではないかと、とても楽しみにしています。

――つづいて、漣とあさんは黒を基調としたモノトーンがテーマカラーで、クールな印象を受けます。

漣とあさんは神の隠し子で、本当なら天使として天界と冥界で働く予定だったのですが、仕事もせずに同僚の天使にちょっかいを出し、怒った父に人間界に堕とされてしまった、という過去があります。ところが、人間界で改心するどころか、ゲームにハマってゲーム三昧の生活を送りたいという……堕天使です(笑)。なので、今はゲーム実況の配信をメインにやられています。

――肩に猫のような生き物が乗っているのも、特徴的ですね。

そうですね。実はこれ、天界の親が監視用に送り付けてきた生き物で、漣とあさんも、自分で猫だと思い込んでいますが……実は違うというのが面白いですね。

――次は神童児丫子さんですが……名前が非常にユニークです。

彼女の背景はなかなか複雑と言うか……丫子さんは実験体として作られたホムンクルスなんですが、実験が中止され研究所が封鎖されることになったときに、研究員によって逃がされました。ですから、研究を中止させた世界へのレジスタンスのために、配信活動を始めたという。なので、お話ししていてもちょっと人間離れしたところがありますね(笑)。個人的には、彼女のクリエイティブ力の高さに期待しています。“Dev-a”“Dev-b”ともに、デビュー告知のときに、タレント自身が考えた巨大広告を新宿駅地下で展開したのですが、神童児丫子さんはデザインも制作もご自分が手掛けていて、アイデアも完成度も秀逸でした。

『VEE』の巨大交通広告。

――そして日和ちひよさんは、これまでにいなかったマスコット的、アイドル的な存在ですね。とてもかわいいです。

日和ちひよさんは、ひよこの国からやってきた……ひよっこアイドルです(笑)。人間のアイドルに憧れていたのですが、「ひよこはアイドルになれない」と言われて国を出て、日本にやってきたのです。そこでVTuberの存在を知り、理想のアイドルになる夢を叶えるために、『VEE』に加入して配信活動を始めました。アイドル志望なので、やはり歌はお得意ですね。

――最後にもうひとり、ミュウ・ガルシアさん。少年っぽいイメージがある女の子ですね。

彼女は王様である父親にとても憧れていて、王様になりたいという人物です。王様になりたい、プリンセスなのです。周りからは、プリンセスらしく、女の子らしくしなさいと言われてしまっていますが、配信をすることで市民からの人気を得て、次期王を目指しているポジティブな子です。なので一人称も「ボク」ですし、とても中性的。かわいらしさのなかにも儚さがあったり、カッコ良さが混じっていたり、魅力的ですね。

――“Dev-b”は全員が新規デビューというフレッシュさも魅力ですね。

さらに“Dev-b”には、白粉いとさんと漣とあさんという、『VEE』初の男性バーチャルタレントがおふたりいらっしゃるので、その点にも注目してもらいたいです。おふたりでのコラボ配信も好評でした。“Dev-b”の6人でのコラボ配信では、男性が入ることで“Dev-a”とはまた違ったタレント同士の関係性も、ファンの皆さんに楽しんでいただけると思います。

【Dev-b】全員集合!【 #アツいぜVEE】

広報もファンの方に身近に感じてもらいたい

――『VEE』広報担当として活動されている華灯さんも、バーチャルタレントの姿でお仕事をされているのはなぜですか?

企業にはいろいろな広報の形があると思うのですが、やはり『VEE』はバーチャルタレントのプロジェクトということもありますので、広報もタレントさん側に近い存在でありたかったからです。さらに、ファンの方にもより身近に感じていただけるようにということで、このような形で広報として参加させていただいています。

――華灯さんご自身も、バーチャルタレントに興味があって『VEE』に参加されたんですか?

実はそうなんです。私は以前からVTuberが大好きで、いろいろな方の配信を拝見してきましたし、そこで得た知識もたくさんありました。そんなときに『VEE』のプロジェクトの存在を知り、タレントさんを支えるお手伝いが何かできないか? と、ご縁があって広報担当に立候補させていただきました。こういう形で広報活動をしていくことで、タレントさんの気持ちもすごく良く理解できますし、バーチャルでの活動のなかで起こる問題点や、今後何ができると良いのかという可能性についても、タレントさんに近い立場で考えることができるのではないかと。そういう立場から、より積極的なサポートをしていきたいと思っています。

――バーチャルな存在であるからこそ、広報活動のメリットも大きいと。

そう思います。こうした取材もそうですが、メディアの方とのお打ち合わせもこの姿でリモートでできるので、いつでもどこでもお話しすることが可能ですし、ファンの皆さまとのコミュニケーションも、よりフレンドリーに感じていただける。タレントの皆さんと一緒にコラボ配信をすることも簡単にできますので、幅広い広報活動にチャレンジできると思います。

企業広報というと一般的にはやはりお堅いイメージはあるので、YouTubeやTwitterでタレントさんの情報発信を行なったりと、ひとりでも多くの人に『VEE』を身近に感じてもらえるよう活動しています。今後はInstagram開設などもしてみたいですね。お仕事としてだけではなく、いちバーチャルタレントファンとしても、ファンの皆さんと一緒に『VEE』を盛りあげたいです。

――これからも『VEE』の所属バーチャルタレントは増えていくのですか?

はい、“VEE バーチャルタレントオーディション”から、今後もどんどん新しいタレントが羽ばたいていきます。『VEE』はタレント本人の意見と自主性を一番大事に考えていくプロジェクトなので、私たちスタッフの存在というのは、例えるなら調味料のようなものかもしれません。現在デビューしているタレントもそうですが、私たちから何かを提案する以前に、皆さんが自発的に“こういうことがやりたい”“こういうコラボがしたい”と、ユニークな企画をどんどん持ってきてくれています。

なので『VEE』の役割は、タレントさんに「こういうことをしなさい」と強制するのではなく、皆さんがやりたいことを、いかにソニーミュージックグループ内の知見をいかして実現するか、サポートに尽力することです。これからデビューするバーチャルタレントたちも、そういった自主性や企画性のある方を採用していますので、期待していただきたいですね。

――具体的に、今後『VEE』で実現したい企画はありますか?

デビュータレントの数も増えてきましたので、面白いコラボ配信や何かの大会など、企画性の高いものは積極的にやっていきたいですね。タレント本人からも、メディア露出や番組出演、企業コラボなどのアイデアがたくさんあがってきていますので、それも実現させたいですし……。将来的には大規模なイベントの開催や、ファンの方と直接触れ合える場を作れるようにもしたいです。『VEE』のタレントの皆さんは、本当に皆さん一生懸命に活動を頑張っています。今後の彼らの活動にもぜひ期待していただきたいですし、誰かひとりでも興味を持っていただけたら、ぜひ生配信や動画をのぞいてみてください!

文・取材:阿部美香

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