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連載Cocotame Series

オーディション~原石の発見

『マイナビ 閃光ライオット』グランプリ受賞バンド・でかくてまるい。初インタビュー【前編】

2023.09.14

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ソニーミュージックグループが関わるさまざまなオーディションをピックアップし、開催の舞台裏、求める才能、そこに込められたスタッフの思いなどを掘り下げる連載「オーディション~原石の発見」。

今回は、9年ぶりに再始動した10代アーティスト限定音楽オーディション『マイナビ 閃光ライオット produced by SCHOOL OF LOCK!』から、8月に行なわれたファイナルで、応募総数全3,674組のなかからグランプリを受賞した3ピースバンド、でかくてまるい。へのインタビュー。オーディションを勝ち上がっていくなかでの思いや、そこで起きたドラマとは。そしてグランプリの冠を手に、これから彼らが目指す場所を聞く。

前編では、ファイナル大会の様子や、その裏で起きていた出来事と思いを率直に語る。

  • でかくてまるい。プロフィール画像

    でかくてまるい。

    Dekakutemarui。

    (写真左から)齊藤寛太(Ba) 、米田拳梧(Vo、G)、村上凜斗(Dr)。北海道出身の3ピースバンド。2019年5月に結成。札幌を拠点にライブ活動を行ない、ストレートなギターロックサウンドと圧倒的なボーカルで注目されてきた。2023年8月『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』でグランプリを獲得。

マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!

緑黄色社会パフォーマンス画像

ゲストライブで会場を盛り上げた緑黄色社会

TOKYO FMの人気ラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』とソニーミュージックが主催している、音楽活動をする10代限定のオーディション。2008年に初開催され、2023年、9年ぶりに再始動した(本年のみ、コロナ禍の影響を鑑み、2020~2023年に20代になった年齢層にも応募枠を拡大)。本年の審査員は、いしわたり淳治、岡崎体育、蒼山幸子、若井滉斗(Mrs. GREEN APPLE)が務め、グランプリには優勝賞金100万円などが贈られた。過去には、Galileo Galilei、緑黄色社会、GLIM SPANKY、BURNOUT SYNDROMES、片平里菜、ぼくのりりっくのぼうよみ(現たなか)、SHE'Sなど、現在音楽シーンで活躍中のアーティストたちが多数参加。

2次審査の前に大変なことが起きました

――『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』(以下、『閃光ライオット2023』)、グランプリ&マイナビ賞受賞、おめでとうございます。

一同:ありがとうございます!

――でかくてまるい。がバンドとしてメディアでインタビューを受けるのは、これが初めてと伺いましたので、まずは自己紹介をお願いします。

米田:でかくてまるい。のボーカルとギター、作詞・作曲をやってます、米田拳梧です。

米田拳梧画像1

齊藤:ベースの齊藤寛太です。

齊藤寛太画像1

村上:ドラムの村上凜斗です。

村上凜斗画像1

米田:全員、同じ学年で20歳、今年21歳になる代です。

――ちなみに、皆さんが初めて自分で好きな音楽を意識して買ったCDを教えてもらえますか?

米田:あんまりちゃんと覚えてないんですけど……小学生のときのSMAPが最初だった気がします。

齊藤:僕も最初は小学生ですね。Mr.Childrenの『REFLECTION』というアルバムでした。

村上:僕は幼稚園か小学校に上がったころですかね。親に買ってもらったCDが安室奈美恵さんで、自分でお金を貯めて初めて買ったのは、THE ORAL CIGARETTESでした。

米田:僕もバンドものだと、一番好きになって自分で買ったCDは、KOTORIというバンドで。

――そういえばネット配信されていた『閃光ライオット2023』のファイナルステージの模様を見ていた皆さんが、SNSで“でかくてまるい。のボーカルの人がKOTORIのバンドTシャツを着てる!”というコメントを書き込んでいました。

米田:あ、はい(苦笑)。めちゃめちゃ憧れてるバンドなので、それも知ってほしくて着ました。

――グランプリを受賞された『閃光ライオット2023』ファイナルへの道のりを聞かせてください。

村上:1次審査は音源審査だったので、まだ実感は湧かなかったんですけど。

米田:2次の札幌でのスタジオ審査の前に、大変なことが起きました。

――何があったんですか?

米田:2次審査の本番の1週間前くらいだったと思うんですけど、サポートでギターを弾いてくれてた同い年の子が急に、「就職が決まったから、“閃光”に出るのは無理だ」となりまして……。せめて審査の日だけは何とかならないかと言ってみたんですけど、やっぱり無理で。

――大事件ですね。

齊藤:マジでビックリしたよね。

村上:うん、ビックリだった。

米田:「俺ら3人だけでどうする?」みたいになって……いやもう、当たって砕けるしかないね! と、そのまま3人で2次審査に行ったんです。俺も一応歌いながらギターは弾くんですけど、すごく下手だから、ギターソロとかは全部そいつに任せていたんです。なので、1週間くらいで必死にギターソロを覚えていったら、通りまして。

村上:すごく不安だったから、2次を通ったのがめちゃくちゃうれしかったです。

――その後の3次審査は、東京でライブ審査が行なわれましたが、そこでの手応えはどうでした?

米田:すごく自信が湧いてきました。正直、2次くらいまでは、いきなりサポートギターがいなくなったこともあったし、「こんなの落ちるに決まってる」くらいの気持ちだったんです。でも……当日の演奏というよりは、あとから『閃光ライオット2023』のYouTubeチャンネルにアップされた自分たちのライブ審査の映像を見たら、「これでファイナルに行けなかったら、逆におかしいじゃん!」みたいな謎の自信がついて(笑)。

村上:あった。みんな自信ついたよね(笑)。

米田:でも3次審査が終わるまでは本当に自信がなかったんですよ。もちろん絶対に優勝したくて出てるんですけど、いろんなことが起こりすぎて。でも予選で、「もうやるしかない!」ってある意味吹っ切れたから、逆にこの3人だけで必死に演奏できて良かったのかなと思います。今振り返ると。

でかくてまるい。画像2

――3次審査のライブ映像やファイナルステージでの演奏を観た人は、そんな危機的なアクシデントがあったことに、誰も気づいていなかったと思います。それほど、3ピースバンドとしての結束力を感じました。そして、Zepp DiverCity(TOKYO)での憧れのファイナルステージにコマを進め、当日はどんな気持ちでした?

齊藤:ずっと緊張してましたね。

米田:面白いくらい緊張しました。

村上:まず、用意してもらったお弁当が、緊張で食べられない(苦笑)。

米田:俺は結局、2個食べましたけど(笑)、本番前もずっと楽屋をうろちょろしてましたね。

村上:もう、1カ所に止まってられなくて。

米田:とりあえず、あったかい飲み物は喉に良いよなと思って……。楽屋の廊下とかにお茶をいれる用のポットが用意されてるんですけど、紙コップにお湯だけいれて、ちびちびずっと飲んでました。本番で思い切り声を出せたのは、それが良かったのかも(笑)。

ファイナルは客席を見る余裕もなかった

結束バンド画像1

オープニングアクトを務めた結束バンド

――ファイナルステージには9組のアーティストが登場しましたが、ほかの皆さんと交流はありましたか?

村上:初対面で一番交流したのは、滋賀の極樂万博ですかね。

極樂万博画像

極樂万博

米田:ボーカルの澤村ザクヲくんから、ファイナルの前にSNSでDMをもらっていたんです。“お話しできる機会があったらって。あと大阪のBlue Mashは、もともと友達でした。俺らが初めて遠征したときに一緒に名古屋で対バンをしてから、すごく仲良くなったんです。

齊藤:Blue Mashはトップバッターだったから、ステージも観ました。

Blue Mash

Blue Mash

米田:めっちゃカッコ良かったんで、それで余計に緊張しちゃって(苦笑)。ほかの人たちがやってる間もそわそわしてて、客席に観に行ったりしながら、もう落ち着かない感じで、ずっとうろちょろしてました。

村上:僕ら、いつも対バンライブとかではトップに出ることが多いんですけど、今回は審査されるバンドのトリだったので……待ち時間がほんとに長くて。ずっと緊張してました。

――そんな緊張感のなか審査のラストを飾りましたが、ステージに上がる瞬間は、3人で気合いを入れたりしました?

米田:……いえ、カッチカチすぎて、マジで何も覚えてないんです(苦笑)。

齊藤:ステージに出ていったのは覚えてるんですけど、客席とか周りの景色を見る余裕もなくて。

村上:演奏を始めたら緊張は解けたんですけど、それでも余裕はなかったですよね。審査の本番より、グランプリをもらったあとのウイニングライブのほうが、記憶は鮮明に残ってます。めちゃめちゃ気持ち良いライブだったので(笑)。

でかくてまるい。画像3

――ステージ裏で緊張していたぶん、本番のステージでは大暴れでしたよね。まず、3人編成とは思えない爆音にも驚かされましたし、米田さんのボーカルもとてもパワフルで激しかった。ものすごいバンドの熱量に圧倒されました。

米田:とにかく、自分たちの音がみんなに刺さることしか考えてなかったです。「国道」「Boys」「36号線」の3曲をやったんですけど、3次のライブ審査の映像がネットにアップされて、そこで一番見られていた「36号線」で、最後にみんなに合唱してもらおうと思いついたのも、本番の30分前くらいだったんです。本当は、俺がギターをブリッジミュートして、落ちた感じでサビを歌う曲なんですけど、もうギターを弾くのも止めちゃって、配信の映像に声が乗るか乗らないかもわかんなかったけど……。

――「みんなで歌おう、歌えるヤツは歌ってくれ!」と米田くんが叫んで、アカペラで歌い出しましたよね。

米田:はい。そうしたら、なんかめっちゃ歌声が聴こえてきて。そのとき、やっと冷静になって客席を見れて、みんなが歌ってくれてることに、本当に感動しました。

誰にでもわかるように物事を伝えたい

――「36号線」を歌い終えた米田さんの「ありがとう閃光ライオット! 俺はあんたたちを本当に愛してる!」という叫びにも、胸が熱くなりました。その「36号線」もそうですが、でかくてまるい。の楽曲は、若さがほとばしる本音や内面を、ストレートに表現しているところが魅力です。ソングライターである米田くんは、どんな思いで曲作りをしていますか?

米田:俺自身は、結構ひねた物の見方をすることもあるんですけど、逆に、曲は素直に、ストレートに書きたいんです。難しい言い回しとか使わないで、誰にでもわかるように、変に屈折しないで物事を伝えたいんです。

例えば「36号線」でいうと、“どんなことがあっても、変わらないでいられることが一番カッコ良いんだ”ということを伝えたかった。そういう経験を俺もしたので。やっぱり、自分が感じたこと、いつも考えていることしか、歌にしたくないんです。それを、聴いてくれる人それぞれが、いろんな捉え方ができるような曲にしようと思ってます。

でかくてまるい。「36号線」Official Music Video

――「Boys」も、学校が嫌いでライブハウスに通い詰めていた、米田くんの経験から生まれた曲だと伺いました。

米田:そうですね。自分、ちょっとだけ学校に行ってないときがあって、そのときに(齊藤)寛太と一緒にライブハウスにずっと通っていたんですけど、それこそ『SCHOOL OF LOCK!』のリスナーにも、いっぱいいると思うんですよ。学校が嫌いとか、先生が嫌いとか、大人が嫌いとか……。自分がその経験を歌えば、そういう人にもきっと刺さってくれると思ったんです。

実は、俺が学校にまた通えるようになったのは、バンドのおかげなんです。軽音部で音楽をやることだけをモチベーションに、学校に戻ってこれて、ちゃんと卒業もできたんです。

――バンドをやることで、人生が変わったんですね。

米田:はい。俺はそうやって音楽に救われたから、そういう人に俺らの曲が届けられたら良いなと、ずっと思ってますね。

――齊藤さん、村上さんは米田さんが書く曲を、どう感じてますか?

齊藤:(米田)拳梧がオリジナル曲を作り始めたのが高2だったんですけど、初期の曲も、あとからできた「36号線」とかも、すごくメロディが良いし、どんな曲も歌詞がすごく伝わってくるので、とても好きです。

村上:それに、声が良いんですよね。僕はでかまるにあとから加入したけど、誘われる前から、彼の曲を聴いていて、すごく人を惹きつける歌だなって思ってます。

――そんな米田さんのストレートな曲と歌、そして3人のチームワークの良い演奏があったから、10代の音楽の甲子園と呼ばれる『閃光ライオット』らしい、泥臭さと青春の熱さをそのまま伝えることができたんでしょうね。観た方の投票にもそれが表われて、マイナビ賞とグランプリの同時受賞という結果を生んだと思います。受賞式は、どんな思いで迎えていましたか?

米田:グランプリ発表の前に、マイナビ賞のほうが発表されたので……。

村上:そっちで名前を呼ばれたときは、全然喜べなかったです。

米田:一応「夢みたいでうれしい」とは言いましたけど、内心は……(苦笑)。

齊藤:マイナビ賞をもらったら、グランプリはもう獲れないってことだと思ってたから、実は僕ら落ち込んでました(苦笑)。

でかくてまるい。画像4

――グランプリでもう一度名前を呼ばれたときは、すごく驚いた顔をしていましたからね。米田さんは「うれしすぎて涙も出ない」、村上さんは「うれしすぎて涙が出ました」と言ってましたし、齊藤さんは「うれしくて信じられない」と。

齊藤:ほんとに、そんなことあるんだ! って感じでしたね。

――地元、札幌のお友だちも、喜んでくれたでしょうね。

齊藤:すごく喜んでくれました。

村上:バンドの先輩たちも、みんな「おめでとう!」って言ってくれて。

米田:ファイナルまでいろいろあったけど、諦めずにグランプリめざして『閃光ライオット2023』に出て良かったです。

後編へつづく

文・取材:阿部美香

ライブ情報

『閃光ライオット優勝記念フリーワンマンライブ』フライヤー画像

『閃光ライオット優勝記念フリーワンマンライブ』
2023年10月8日(日)
札幌SPiCE

関連サイト

『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』公式サイト
https://www.tfm.co.jp/lock/riot/(新しいタブを開く)
 
『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』X(旧Twitter)
https://twitter.com/SenkouRiot2023(新しいタブを開く)
 
『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』Instagram
https://www.instagram.com/senkouriot2023/(新しいタブを開く)
 
でかくてまるい。X(旧Twitter)
https://twitter.com/Dekamaru552(新しいタブを開く)
 
でかくてまるい。Instagram
https://www.instagram.com/dekamaru_band(新しいタブを開く)
 
でかくてまるい。YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCigwDjJ47RBnk3HRW6ia3hA(新しいタブを開く)
 
でかくてまるい。TikTok
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