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連載Cocotame Series

オーディション~原石の発見

『マイナビ 閃光ライオット』グランプリ受賞バンド・でかくてまるい。初インタビュー【後編】

2023.09.15

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ソニーミュージックグループが関わるさまざまなオーディションをピックアップし、開催の舞台裏、求める才能、そこに込められたスタッフの思いなどを掘り下げる連載「オーディション~原石の発見」。

今回は、9年ぶりに再始動した10代アーティスト限定音楽オーディション『マイナビ 閃光ライオット produced by SCHOOL OF LOCK!』から、8月に行なわれたファイナルで、応募総数全3,674組のなかからグランプリを受賞した3ピースバンド、でかくてまるい。へのインタビュー。オーディションを勝ち上がっていくなかでの思いや、そこで起きたドラマとは。そしてグランプリの冠を手に、これから彼らが目指す場所を聞く。

後編では、バンドの結成秘話からグランプリ受賞後のこれからについてまで、今の思いを語る。

  • でかくてまるい。プロフィール画像

    でかくてまるい。

    Dekakutemarui。

    (写真左から)齊藤寛太(Ba) 、米田拳梧(Vo、G)、村上凜斗(Dr)。北海道出身の3ピースバンド。2019年5月に結成。札幌を拠点にライブ活動を行ない、ストレートなギターロックサウンドと圧倒的なボーカルで注目されてきた。2023年8月『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』でグランプリを獲得。

マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!

緑黄色社会パフォーマンス画像

ゲストライブで会場を盛り上げた緑黄色社会

TOKYO FMの人気ラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』とソニーミュージックが主催する、音楽活動をする10代限定のオーディション。2008年に初開催され、2023年、9年ぶりに再始動した(本年のみ、コロナ禍の影響を鑑み、2020~2023年に20代になった年齢層にも応募枠を拡大)。本年の審査員は、いしわたり淳治、岡崎体育、蒼山幸子、若井滉斗(Mrs. GREEN APPLE)が務め、グランプリには優勝賞金100万円などが贈られた。過去には、Galileo Galilei、緑黄色社会、GLIM SPANKY、BURNOUT SYNDROMES、片平里菜、ぼくのりりっくのぼうよみ(現たなか)、SHE'Sなど、現在音楽シーンで活躍中のアーティストたちが多数参加。

2019年『全道軽音新人大会』で総合グランプリを獲得

――(前編からつづく)『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』(以下、『閃光ライオット2023』)に出場するまでのでかくてまるい。の活動についてお聞きします。皆さんは北海道札幌市を拠点に活動されていますが、3人は札幌の同じ高校で出会ったんですよね?

でかくてまるい。画像1

米田:はい。高校時代、軽音部で一緒になって、それで出会いました。

――高校に入ったら「バンドをやりたい! 軽音楽部に入りたい!」と思っていた?

村上:僕は、もっと軽い感じでした。中学時代はずっとバスケをやっていたんですけど、高校でどの部活に入るかは、何も決めてなかったんです。たまたま、軽音部の先輩たちが新入生歓迎会みたいなライブをやっていて、それを観たときに「ドラム、やってみたいかもなぁ」と思って、楽器未経験で軽い動機で軽音部に入ったんです。

齊藤:僕も同じような感じです。ベースは全然やったことがなかったので、軽音部に入ってからです。

米田:自分も小中学校はずっと野球漬けで頑張ってたんですけど、高校の野球部ってすごい厳しいイメージがあるし、いっぱい走るの嫌だなと思って、野球部には入らなかったんです。じゃあどうしようかとなったときに、自分は歌を歌うのが大好きで、中学からカラオケにもかなり行ってて。BUMP OF CHICKENとか歌いまくっているうちに、バンドのボーカルをやってみたくなって、軽音部に入りました。僕もほかのふたりと同じで、ギターは全然触ったこともなかったです。

――では、皆さん高校で楽器を始めるところからのスタートだったんですね。すぐに3人でバンドを組んだんですか?

米田:いえ。でかくてまるい。で3人が揃ったのは、結構あとの話ですね。高校1年のときは、僕は(齊藤)寛太と一緒にコピーバンドみたいなやつをやってて、村上は違うバンドをやっていて。僕らのコピーバンドが解散することになって、そのあと2019年の5月に組んだのが、でかくてまるい。だったんです。最初は自分と寛太と、女子2名のメンバーで、オリジナル曲をやるようになりました。

――その顔ぶれだった初期のでかくてまるい。でも、コンテスト入賞歴があるそうですね。

米田:2019年の秋に『全道軽音新人大会』っていう、運動部でいうと新人戦みたいな感じですかね。北海道の高校軽音部の1年と2年が出られる大会があって、オリジナル部門グランプリと総合グランプリをもらいました。

――今の体制になったのは?

米田:高校を卒業するくらいのころです。女子ふたりがバンドから抜けることになったので、そこからドラムの村上を誘って3人が揃ったんです。当時は、ライブハウスで誘ったギターがもうひとりいたんですけど、去年の冬に脱退してしまって……。ライブのときは、今はサポートギタリストに入ってもらってやっています。

“仮”のままズルズル来ちゃいました

でかくてまるい。画像2

――変遷を経ての『閃光ライオット2023』出場だったんですね。でかくてまるい。というバンド名はとてもインパクトがあります。どうやってつけたんですか?

米田:新しいバンドを組もうとなったときに、教室で話をしてたんです。「バンド名どうする?」みたいな。そのときに、当時メンバーだった女子のひとりが、俺のことを指さして「それこそ(米田)拳梧はでかくて丸いから、それでいいんじゃない?」みたいに言ってきて(笑)。

齊藤:最初は「でかくてまるい。(仮)」だったんですけど。

米田:“仮”のままでいたら、そのままズルズル来ちゃいました。

村上:
いつの間にか正式名称になってるし。

米田:略称も“でかまる”で覚えやすいし、パッと見てもらうだけでインパクトがあるから、まぁ良いかな! って思ってます。

――一度聞いたら忘れないバンド名です。『閃光ライオット2023』に応募しようと思ったのは、いつごろ? 何がきっかけでしたか?

米田:自分にとってのきっかけは、4年前の『マイナビ未確認フェスティバル2019』です。

――『未確認フェスティバル』は、2014年まで行なわれていた初代『閃光ライオット』の意志を引き継いで、2015年から2019年までラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』が『Eggs』プロジェクトと共催していた、10代限定参加のフェスですね。2019年が最後の開催でした。

米田:その『未確認フェスティバル2019』で、札幌のバンドとして僕らの先輩になるSULLIVAN's FUN CLUBが、グランプリを獲ったのを生で観ていたんです。そこで、俺らも出たい! と思ったのが最初です。でも、次の年にはフェス自体が開催されなくて。諦めていたら、今年『閃光ライオット』が復活するというのを知ったんです。しかも、コロナ禍に高校を卒業した、10代じゃない人も今回だけは応募できる。ギリギリ間に合う! と思って応募しました。

――『閃光ライオット』の流れからの『未確認フェスティバル』、そして今年復活した『閃光ライオット2023』は、『SCHOOL OF LOCK!』がコラボレーションする10代のための音楽フェス。皆さんのなかでは、どんなイメージがありましたか?

村上:僕らがリアルタイムで体験したのは『未確認フェスティバル』ですけど、『閃光ライオット』という名前もやっぱり知っていたので、ずっと憧れのフェスでした。東京のファイナルステージに立てるのは、全国から何千組も応募するなかのたった数組。せっかくバンドをやるなら、そこに僕らも行ってみたいな、という憧れのコンテストでした。

でかくてまるい。画像2

齊藤:僕もそうです。さっき拳梧が言ってたように、4年前にSULLIVAN's FUN CLUBがグランプリを獲ったこともあって、僕らも憧れてました。

米田:でかまるは、普段は札幌で活動していて、月に3本くらいライブをやってます。ほかにも、今まで対バンライブに呼んでもらって数回、東京にも遠征してるんですけど、観に来てくれるお客さんって、やっぱり若い人なんですね。でも『閃光ライオット』で予選を勝ち抜けたら、『SCHOOL OF LOCK!』ファンにも聴いてもらえたり、ライブも観に来てもらえたりするし、ラジオを通じてお年寄りとかお父さん世代、お母さん世代の人にも知ってもらえるチャンスがある。バンド好き、若い音楽好きだけじゃなくて、いろんな層に自分たちの歌が届けられる、すごい貴重な場だと思うんです。出場してファイナルまで行くことで、もっといろんな人にでかまるの歌が刺さってほしいという思いがありました。

――『閃光ライオット2023』は4月に応募が締め切られ、音源審査のあとに全国9会場でのスタジオ審査を経て、6月には3次ライブ審査が東京、大阪で行なわれました。予選大会を勝ち抜いて『SCHOOL OF LOCK!』や『閃光ライオット2023』の公式サイトでバンドが紹介されたり、ライブ審査の映像が公開されたり、多くの人の目に触れる機会があったので、実際ファイナルステージに至るまでにも、いろいろな反響があったでしょうね。

米田:はい。音源を聴いて、ラジオに「でかくてまるい。イイよ!」とコメントしてくれた人がいたり、さっき言ったみたいに、本当に新しく出会ってくれた人がたくさんいました。それこそSNSでも、かなり年上の世代の人だと思うんですけど「久々に、こんなおじさん泣かせやがって」みたいなコメントがあって……そういうのが、なんかすごくうれしかったですね。

――グランプリ受賞後の、リスナーの反響は?

でかくてまるい。画像4

米田:一番びっくりしたのは、YouTubeチャンネルの登録者数です。『閃光ライオット2023』からだいたい1週間で、1,000人くらい増えました。

村上:チャンネルを始めたのが2020年だったんですけど、これまでは全然だったのに(笑)。

米田:YouTubeの「36号線」のミュージックビデオの再生数も増えて。たくさんの人に、でかまるを知ってもらえて、ほんとうれしいです。

齊藤:X(旧:Twitter)のほうもフォロワーが増えて、おめでとうのコメントもたくさんもらいました。

『閃光ライオット』出身者は活躍できるということを示したい

でかくてまるい。画像5

――10月8日には、地元のライブハウス、札幌・SPiCEで『閃光ライオット優勝記念フリーワンマンライブ』も開催されます。

米田:それも夢だったんです。それこそ4年前に『未確認フェスティバル2019』で優勝した先輩バンドのSULLIVAN's FUN CLUBが、同じライブハウスで優勝記念のフリーライブをやってて、俺らもグランプリ獲れたら、同じことをやろうって決めてました。

――ファンの方にとってもうれしいですね。

米田:フリーライブをやることもそうだし、俺ら、対バンライブはいっぱいやってるけど、単独のワンマンっていうのは初なんです。『閃光ライオット2023』で初めてでかまるを知った人も無料だから来やすいと思うし、初めてライブハウスに来る人とか、初めてでかまるを観てみようという人も、フリーライブだったら気軽に来れるから、良い機会になるなと思いました。

――バンドとしては、『閃光ライオット2023』でグランプリを獲ったことで、また新しいスタートラインに立ったと思いますが、これからどういう活動をしていきたいですか?

村上:せっかくいろんな人に知ってもらえたから、僕はツアーで全国を回ったり、もっといろんなところでライブをして、バンドで生活できるようになれたらなと思ってます。

齊藤:僕も同じです。バンドで飯を食っていけるようになりたいですし、メジャーデビューして、テレビとか……あ、YouTubeの『THE FIRST TAKE』にはぜひ出たい(笑)。

米田:今までも『閃光ライオット』でグランプリを獲ったバンドはたくさんあるけど、20代を過ぎてプロになれなかったら活動しなくなったり、音楽を諦めてしまうバンドもいるイメージがあるんです。だから、俺らはこれから『閃光ライオット』をめざす10代の希望になりたいですね。俺らが憧れた『閃光ライオット』という大会自体が、これからもめちゃめちゃ盛り上がるように、まず自分たちが音楽で飯を食えるようになって、夏フェスとかにもたくさん出て、『閃光ライオット』出身のヤツらはこんなに活躍できるんだ! というのを、示したいです。夏フェスで言うと、俺らは札幌のバンドなので、やっぱり『RISING SUN ROCK FESTIVAL』は……。

村上:外せないですよね。

齊藤:めっちゃ出たい!

でかくてまるい。画像6

――東京進出も考えていますか?

米田:今は、俺と村上はまだ大学生だから地元を離れられないというのはあるんですけど……。『閃光ライオット2023』が終わったあとで、曲を公開している音楽サブスクの再生数とかを調べてみたんですけど、やっぱり北海道の人の再生数より、東京で聴かれている数のほうが圧倒的に多いんです。それがすごい印象的で……札幌だけでやってくのは、やっぱりしんどいのかな? ということも、ちょっと考えますね。

村上:『閃光ライオット2023』の最中は、優勝することがモチベーションだったから、そのあとのことは、終わってから考えようってなってたんですけど。

米田:でもグランプリを獲れたので、次はその先へという気持ちですね。『閃光ライオット2023』に出たときも、一発、夢見たいな! と思ってましたし、まず今は札幌で活動をつづけつつ、東京や大阪でもワンマンができるバンドになりたいです。『閃光ライオット2023』をきっかけに、また大きな夢ができたので、頑張ります!

文・取材:阿部美香

ライブ情報

『閃光ライオット優勝記念フリーワンマンライブ』フライヤー画像

『閃光ライオット優勝記念フリーワンマンライブ』
2023年10月8日(日)
札幌SPiCE

関連サイト

『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』公式サイト
https://www.tfm.co.jp/lock/riot/(新しいタブで開く)
 
『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』X(旧Twitter)
https://twitter.com/SenkouRiot2023(新しいタブで開く)
 
『マイナビ 閃光ライオット2023 produced by SCHOOL OF LOCK!』Instagram
https://www.instagram.com/senkouriot2023/(新しいタブで開く)
 
でかくてまるい。X(旧Twitter)
https://twitter.com/Dekamaru552(新しいタブで開く)
 
でかくてまるい。Instagram
https://www.instagram.com/dekamaru_band(新しいタブで開く)
 
でかくてまるい。YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCigwDjJ47RBnk3HRW6ia3hA(新しいタブで開く)
 
でかくてまるい。TikTok
https://www.tiktok.com/@dekamaru552(新しいタブで開く)

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