イメージ画像
イメージ画像
連載Cocotame Series

Love Say you -恋するVoice-

ペイトン尚未:憧れを胸に、夢を咲かせる声優【後編】

2023.11.01

  • Twitterでこのページをシェアする(新しいタブで開く)
  • Facebookでこのページをシェアする(新しいタブで開く)
  • LINEでこのページをシェアする(新しいタブで開く)
  • はてなブックマークでこのページをシェアする(新しいタブで開く)
  • Pocketでこのページをシェアする(新しいタブで開く)

ソニーミュージックグループ所属の声優をクローズアップする連載「Love Say you -恋するVoice-」。インタビューにて彼らの言葉、写真で姿、そして録り下ろしのオリジナルメッセージでその声をお届けする。

連載2回目に登場するのは、TVアニメ『ラブライブ!スーパースター‼』の平安名すみれ役で注目を集め、ドームクラスのライブステージをファンで埋め尽くす劇中スクールアイドルグループ・Liella!(リエラ)の一員としても活躍する声優・ペイトン尚未。今年3月にはソロアーティストとしての音楽活動もスタートし、11月3日に2ndシングル「Nemesis」をリリースする。そんな彼女のこれまでの道のりと“今”に迫る。

後編では、彼女のプライベートと、声優としての目標や仕事に対する想い、そして音楽活動ついて聞いた。

ペイトン尚未プロフィール写真

ペイトン尚未 Payton Naomi

2003年7月1日生まれ。身長158㎝。特技・趣味:チアダンス(全国2位)、歌、アニメ鑑賞。2021年よりTVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』で、劇中スクールアイドルグループ・Liella!の平安名すみれ役を務める。音楽活動では、2023年3月1日に1stシングル「魔法」、11月3日に2ndシングル「Nemesis」をリリースする。

堂々としているように見せているだけ

前編からつづく)声優として、役と一緒に成長していると語るペイトン尚未。そんな彼女は、ひとつの役に長くつき合うことができるのは、声優という仕事ならではのやりがいであり、醍醐味だと感じているという。

「これがもし生身の役だったら、ひとつの役を時間が空いても演じつづけることは、もっともっと難しいと思うんです。歳を重ねていくうちに、当然顔つきも変わっていきますし。私は15歳のときにミュージックビデオに出させていただいたことがありますが、もし続編としてその役をまたというオファーをいただいても、今の私では生身の15歳を演じるのは難しいかもしれないです……って言ってしまうと思います(苦笑)。

でもアニメのキャラクターなら、何年経っても、お話のなかでずっと高校生を演じることができる。それはすごく魅力的です。幸い、私は顔出しのお芝居も、声優としてのお芝居も両方経験させてもらっているので、それをひとつの武器にしていけたら良いなと思っています」

ペイトン尚未写真1

ペイトン尚未写真2

今では、自分の武器に気づき、自分が成長したことを実感できるようになった彼女だが、一番の思い出として心に刻まれているのは、やはり初めての声優出演作となった『BATON=RELAY』だと振り返る。2020年にスタートした『BATON=RELAY』は、同名ゲームアプリをメインとした新世代声優ヒロインプロジェクト。プレイヤーが声優事務所のディレクターとなり、16人の新人声優の活動をディレクションし、成長を見守るという内容。演じ手の声優も、ペイトン尚未と同じく新人が起用され、リアルと現実が交差したユニークな作品だ。

「『BATON=RELAY』は、初めて役をいただいたということもあって、思い入れが深いです。ただ……思い返すと、当時はまだレッスンも受けたてホヤホヤでしたし、声優としての技術を何も学んでいない状態で収録に挑んだので、今は台詞を全部やり直したいくらい。良い意味でいうと、めっちゃナチュラルなペイトン尚未なんですよ(笑)。もう、普通に喋っているだけの女の子。だから、感情表現しようと思って、どんなに粘ってみても全然うまくいかなくて、ものすごく苦労しました。

逆に今、同じ役をやろうとしたら、どうしてもキャラクターとしての声を作っちゃうと思うので、当時と同じ声は絶対に出せないし、同じようなフレッシュなお芝居はできないと思うんです。だからこそ、すごく大事に思ってますし、そんな私にも、スタッフさんがすごく優しく接してくれたのも思い出に残っています。

収録に行くたびに、全然ダメな私に『ペイトンさんは地声が強いし、ポテンシャルはすごいから』と励ましてくださるんです。きっと褒めて褒めて伸ばそうとしてくださっていたんだと思います。ありがたいなと思いながらも『私、全然そんなんじゃないんです……』と不安になりつつ、ずっと恐縮してました……」

ペイトン尚未写真3

デビュー作のディレクターが言った“ポテンシャルがすごい”という言葉を、ペイトン尚未自身はお世辞と捉えてあまり信じていなかったようだが、その後、自身の代表作でもある『ラブライブ!スーパースター‼』、そしてLiella!での活躍を目の当たりにすると、決してお世辞だったとは思えない。何万人ものファンの前で、演技、歌、ダンスを披露する姿は、とても堂々としている。

「そうなんです。『いつも堂々としてるよね』ってよく言われるんですけど……堂々としているように見せているだけで、本当はものすごくビビリだし、何かやるときもめちゃめちゃ緊張します。Liella!のライブには、アリーナやドーム球場に何万人もお客様が来てくださるんですけど、舞台の裏ではもう必死で。『緊張する! どうしよう?』って言って、後輩の子に『大丈夫ですよ』って励まされてるくらいです。ずっと手のひらに“人”書いてますね(苦笑)」

ペイトン尚未写真4

みんなで声を合わせて“キラッ☆”をやりたい

声優活動を始めてからのことは、さまざまなインタビューで語られていることも多いだろうから、ここで少しプライベートトークを。学生時代のペイトン尚未は、どんな様子だったのだろうか。公式プロフィールに記載された「チアダンス(全国2位)」という経歴も気になる。

「チアダンスは中学生のときですね。その学校の制服に憧れて入学したんですが、学校説明会に行ったとき、初めてチアダンスというものを見たんです。それがめちゃめちゃカッコ良くて! 小学生時代にクラシックバレエをやっていたんですけど、踊るのは好きなので、中学では違うダンスをやってみたいと思って、チアダンス部に入部しました。

でも、いざ入ってみるとものすごく厳しくて……勉強の成績が悪かったら、部活に参加できないというルールもあるんですよ。もともと勉強があまり得意じゃないので、いつもギリギリな感じでした(苦笑)。でも、そのうち芸能のほうのお仕事も始めるようになったこともあり、残念ながら途中で辞めてしまいました」

ペイトン尚未写真5

クラシックバレエやチアダンスで培った身のこなしは、今の活動にも大いに役立っているそうだ。

「Liella!のダンスは、チアダンスほどではないですけど、すごくキビキビした動きが求められるので、学生時代の経験が、すごくいきていると思います。クラシックバレエのターンの技術もそうだし、パフォーマンス中の動きや、立ったときのポーズをいかにキレイに見せるかも役立ってますね。どちらもやってて良かった! って思います。

ただ、バレエは体の重心を上に持っていかなきゃいけない踊りだから、ヒップホップダンスとか、重心を下に置いて肩を入れて……というようなストリート系のダンスは、すごく苦手です。Liella!のメンバーだと、岬なこちゃんは、子どものころからストリートダンスをやっているから教えてもらったこともあります」

ペイトン尚未写真6

子どものころはプリキュアになるのが夢だったというくらい、大のアニメファンとしての一面もファンにはよく知られているが、そのほかの思い出のアニメも挙げてもらった。

「わっ、好きな作品がありすぎて……ほんと悩みます……でもやっぱり『エヴァンゲリオン』シリーズは外せないですね。でも見始めたのはつい最近で、高校2年生ぐらいからなんです。私、三石琴乃さんが大好きで、前から葛城ミサト役をやられていることは知っていたんですが、血が流れたり痛々しい表現が苦手なので、ちょっと遠ざけていたんですね。

でも、それじゃいけないと思って、克服も兼ねてチャレンジしました。バトルシーンも最初のうちは、指の隙間から恐る恐る見るくらいだったんですけど(笑)、やっぱり見たらすごく面白くて! TVシリーズから始めて、新旧の劇場版も全部網羅しました」

歌が好きな彼女らしく、アニソンからファンになった作品もあるそうだ。

「『マクロスF(フロンティア)』は主題歌の『ライオン』がきっかけでした。友達と一緒にカラオケでデュエットをよくしていて、曲を知ったときはまだアニメのほうは見ていなかったので、曲から入ってアニメも大好きになりました。

May'nさん、中島愛さん、おふたりの歌声もとても素敵だし、坂本真綾さんの『トライアングラー』も中島愛さんの『星間飛行』も全部が名曲ですよね。私も、自分のイベントで『トライアングラー』と『星間飛行』をカバーさせていただいたことがあるんですけど、コロナ禍でまだ声出しができないタイミングだったので、コールの代わりにファンの皆さんが『星間飛行』の“キラッ☆”のポーズをペンライトで一緒にやってくれて、すごくうれしかったです。次にライブをやるときには、みんなで声を合わせて“キラッ☆”をやりたいです!」

ペイトン尚未写真7

誰かに届く瞬間が一番やりがいを感じる

そんなワンマンライブへの夢も語ってくれた彼女は、今年3月、シングル「魔法」でアーティストデビューも果たした。

「私自身は、自分の歌声に自信がないというか。良いと思ったことは正直ないんですけど、周りの方から、歌声が良いねと言っていただけることが多かったんです。根が疑り深い人間なので、ほんとかな? と思いつつ、ペイトン尚未を応援してくださっている皆さんから、ソロアーティストとしての曲も聴いてみたいという声をいただくので、挑戦してみようと思いました。

いつもお世話になっている方々の支えのおかげで、シングルをリリースすることができて、ファンの方もすごく喜んでくださったのが一番うれしいです。もちろん歌うのは好きだし、楽しい。でも、誰かに届く瞬間が一番やりがいを感じるので……リリースできたのも皆さんのおかげ。いつも応援してくださってありがとうございます! とお伝えしたいです」

ペイトン尚未写真8

そんな彼女に、歌いたい音楽のジャンルは? と聞くと、すぐさま「ポップス! アイドルの女の子が歌うようなキラキラしたサウンドの音楽がずっと夢でした」という答えが返ってきた。

「スクールアイドルとしてLiella!でも、アイドルらしい曲はたくさん歌わせていただいていますが、役として歌うのとは別に、『魔法』ではペイトン尚未の歌の表現として、まずは一番好きな王道アイドルソングから始めたいと思いました。

作詞・作曲・編曲は成宮亮さんという、ボカロPとしても有名な方で。私、もともとボカロ曲を聴くのが好きなので、大好きなボカロ曲を作曲されている成宮さんにお願いしました。私のファンクラブの名前も『ペヰトン浪漫』なので、“ロマンティックな魔法”という言葉を歌詞にしてくださいとお願いしたら、サビの一番良いところに入れてくださってありがたかったです」

ペイトン尚未写真9

ペイトン尚未公式YouTubeチャンネルでは、今年3月の1stライブで歌唱した「魔法」の映像も見ることができる。AKB48に憧れ、キラキラと輝く「プリキュア」に憧れた、アイドルらしい彼女の歌とパフォーマンスが、とても微笑ましい。堂にいったステージに見えるが、「やっぱり緊張でガチガチで! 歌詞を間違わないようにするのに精一杯でした!」と笑顔を見せる。そして11月3日には、2ndシングル「Nemesis」をリリースする。表題曲「ネメシス」は「魔法」とはまた違う世界観を構築しているそうだ。

ペイトン尚未「魔法」-2023/3/21 ペイトン尚未 1st Live 魔法-

「たぶん……ペイトン尚未を応援してくださっている方が、びっくりしちゃう楽曲になっているかも。今まで歌ったことのないダンサブルな曲でサウンドも今までのイメージと違うので、私の名前がなかったら、誰が歌ってるの? って思うかもしれないですね(笑)。たくさんの方に聴いてもらえたらうれしいです」

アーティスト活動でも夢が広がるペイトン尚未。もちろん声優としての野望もある。

「私の夢のひとつなんですが、少年漫画に出てくるようなヒーロー物の少年役を演じてみたいです。今の実力では絶対できないというのは自分でもわかっているので、いつか叶えることができたら! そのためにも、これからいろいろな役に挑戦できるよう、頑張って力をつけていきたいです!」

ペイトン尚未 Love Say you -恋するVoice-

文・取材:阿部美香
撮影:干川 修

リリース情報

ペイトン尚未「Nemesis」ジャケット写真
2ndシングル「Nemesis」
発売日:11月3日(祝・金)
購入はこちら(新しいタブで開く)

イベント情報

2ndシングルリリース記念イベント「Nemesis」
 
日時:11月3日(金・祝) 開場12:00 / 開演13:00
会場:EX THEATER ROPPONGI(https://www.ex-theater.com/(新しいタブで開く)
 
チケット料金:7,700円(全席指定)
※ドリンク代別
※未就学児入場不可
 
2ndシングル「Nemesis」特設サイトはこちら(新しいタブで開く)

連載Love Say you -恋するVoice-

  • Sony Music | Tech Blogバナー

公式SNSをフォロー

ソニーミュージック公式SNSをフォローして
Cocotameの最新情報をチェック!