生誕70周年――今こそ『ピーナッツ』を通して伝えたい大事なふたつのメッセージ
2021.02.26
ソニー・クリエイティブプロダクツ
10月に、京都の清水坂と嵐山にオープンした、スヌーピーのチョコレート専門店『SNOOPY Chocolat』。この新規プロジェクトの起ち上げで、中心となったキーパーソン、寺子屋の嶋津 健氏、近藤和也氏、小川洋子氏、そして外部デザイナーとしてプロジェクトに携わった白石佑佳氏に、『SNOOPY Chocolat』のプロジェクトがどのような経緯でオープンに至ったのか、それぞれの立場で語ってもらう。
後編では、日本全国の観光地でビジネスを展開する、寺子屋ならではの商品企画のプロセスを語ってらもい、日本の贈り物文化をどのように『SNOOPY Chocolat』で体現したのかを聞く。
『SNOOPY Chocolat』の情報はこちら
目次
近藤和也氏
Kondo Kazuya
寺子屋
白石佑佳氏
Shiraishi Yuka
デザイナー
小川洋子氏
Ogawa Yoko
寺子屋
嶋津 健氏
Shimazu Ken
寺子屋
──『ピーナッツ』の国内エージェントであるソニー・クリエイティブプロダクツ(以下、SCP)と一緒に仕事をすることについてはいかがでしたか。
近藤:寺子屋の海蔵副社長も言っていましたが、SCPの皆さんは我々のご提案を、いつも真摯に受け止めてくれます。その上で、仮に案がダメだったときも「ダメ」の一言で終わらせず、改善策を一緒に考え、アイデアをいただけるのが有難いです。
嶋津:白石さんをご紹介いただいたのが良い例です。『ピーナッツ』のことを熟知されているSCPご出身の白石さんがプロジェクトに参加してくださったので、SCPの皆さんとのコミュニケーションもより円滑になりました。白石さんに対するSCP側の信頼も厚いので、クリエイティブの監修をお願いすると、非常にスピーディーなリアクションをいただけました。我々だけではなかなかこうはいかなかったと思います。
白石:でもSCPのチェックは、普段通り厳しかったと思いますよ。限られた時間のなかで一生懸命考えて、裏付けも取り、自信を持ってご提案しても「もっと上を!」とシゴかれ続けました。でも、そこに嫌な感じは全くなくて、誰もが納得するご説明をしてくださるので、現場の雰囲気が悪くなることもありませんでした。ただ、気付いたら、より手間がかかって、大変な方へとディレクションされていくので、やっぱりSCPの皆さんはすごいなあと(笑)。
──SCP側のコンテンツ愛というのは感じられますか?
近藤:それはもう!(笑)。
嶋津:『SNOOPY Chocolat』は寺子屋が運営をしていくお店なので、我々が生み出すべきコンテンツという認識でスタートしたのですが、毎回、我々と同じ、もしくはそれ以上の熱量を返してくださるので驚きます。どうやったらかわいく見せられるかということだけでなく、ビジネスとしてどう成功させるかというところも一緒に考えてくださり、本当に『ピーナッツ』という作品が好きなんだと感じました。
──寺子屋は食に関してもプロフェッショナルでいらっしゃいますが、チョコレートという繊細な商品ということもあり、気を遣わなければいけないポイントがたくさんあったかと思います。お客様に喜んでもらいたいという思いから、どのような部分にこだわられたのでしょうか。
嶋津:担当者それぞれに思い入れがあると思いますが、私の場合は、テイクアウトの商品に強くこだわりました。観光地だからこそ、ここに来た思い出のなかに、その土地で食べたものの存在は大きいと思います。京都に行っておいしい抹茶のチョコレートジェラートを食べたとか、寒かったけど温かいチョコレートドリンクを飲んでホッとしたとか、そういう体験が残ってくれたらいいなと。
近藤:私は、チョコレートやグッズの商品開発にこだわりました。日本にはお土産という贈り物文化がありますよね。英語でいうスーベニア、自分のための記念品という意味ではなく、その土地ならではの物に思いを込めて大切な人へ贈る素敵な風習です。大好きな人やお世話になった人へのお土産、友人にメッセージを伝えるためのお土産、帰省するとき家族に喜んでもらうためのお土産……、いろいろな贈るシチュエーションを想定して商品開発にいかしました。贈る人には選ぶ楽しさ、贈られる人にはもらううれしさを、『SNOOPY Chocolat』の商品でたくさん作れたら素敵だなと思います。
小川:『SNOOPY Chocolat』は、観光地にあるお店なのでお土産の要素が強いですが、『ピーナッツ』のファンの方にも足を運んでいただいて、喜んでいただきたいという思いがありました。スヌーピーが好きな人たちの思い出になるような商品が作りたかったんです。具体的には、食べた後もかわいくて残しておきたくなるようなパッケージであったり、チョコレートにもコミックのリーフレットを添えることで、メッセージ性を込められるというような。リーフレットに日本語訳を付けたこともそうですね。ファンの方にも、特別ファンではない方にも、しっかりとメッセージを伝えられるものになったと思います。
──白石さんはそのような寺子屋の皆さんの思いを受けて、どのようなデザインを提供していったのですか。『ピーナッツ』ファンやお客さんをこうやって喜ばせたいなど、意識されたことはありますか。
白石:『ピーナッツ』は元々コミックですが、商品化の際には、そこからスヌーピーを中心にキャラクターたちの絵柄だけが取り出されることが多いです。でも今回、「恋」「友情」「家族」「小さな幸せ」の4つのテーマでコミックをセレクトし、チョコレートに印刷したタブレットチョコレートは、1コマ1コマをバラバラにしてしまうのではなく、4コマをワンセットで見ることができます。個人的には、このコミックの選定で、今まで以上に『ピーナッツ』の世界観に深く触れ、それをデザインとして形にできたことがうれしかったです。お客様にも、お土産だからこそ、あの人にはこのストーリーを贈ろう、という感じで楽しんでもらえたらと思います。
──最後に皆さんそれぞれの『ピーナッツ』やスヌーピーへの思いをお聞かせください。
嶋津:私は『SNOOPY Chocolat』に関わるまでは、『ピーナッツ』のコミックを読んだことがなかったのですが、知れば知るほどもっと読みたいと思うようになりましたね。スヌーピーは自分の近くにいてほしいし、家族にしたいキャラクターです。
近藤:今回、ライセンス契約が1950〜1970年代の絵柄を使わせていただく契約だったのですが、この年代の原作者・シュルツさんの絵柄が醸し出す世界観がかわいいなと思うところからのスタートでした。知れば知るほど、シュルツさんという偉大な作者が気になりますし、作品のことも、もっと知りたいと思うようになりました。
小川:私はもともとこの年代の絵柄が好きでした。でもしっかりと1話ごとに物語を読み込むのは初めてで、嶋津や近藤と同じで、今まで知らなかったスヌーピーの一面にも触れることができ、もっとスヌーピーが大好きになりました。
白石:私は、今までのお仕事でもピーナッツのコミックを色々と読ませていただきましたが、今回ほど面白いと思ったことはありませんでした。1本1本を単発で読むのと違って、続けて読んでいくことの面白さを改めて実感しましたね。だからこんなにも長い間、世界中で愛され続けるのだと思いました。
スヌーピーのチョコレート専門店『SNOOPY Chocolat』には、チョコレート以外にも魅力的なグッズが販売されている。ここでしか買えないこだわりのアイテムをチェックしよう。
ぬいぐるみ
¥2,500
目や鼻、耳がチョコレート色のスヌーピーは、SNOOPY Chocolat でしか手に入らない超レアなアイテム。ほわほわした手触りとつぶらな瞳に、スヌーピーファンならずとも誰もがメロメロ。
マスコット
¥1,500
撥水マグ
¥1,400
マスコットはチョコレートカラーのスヌーピーをお手軽サイズで楽しめる。バッグやポーチにぶら下げてスヌーピーといつでも一緒に。ぽってりとした佇まいがかわいいマグ。写真の白いマグは清水坂の限定色で、嵐山の限定色はブラウン。
モバイルタンブラー
¥3,600
密閉力が優れているのでバッグに入れて持ち歩いても安心。サーモマグとのコラボレーションアイテムなので、保冷力・保温力が抜群だ。大人デザインの2トーンカラーは、ビジネスシーンで、男性へのプレゼントにもおすすめ。
左:清水坂・嵐山共通柄、右:清水坂限定柄
嵐山限定柄
トートバッグ(黒)
¥1,500
保冷トートバッグ(ベージュ)
¥1,800
清水坂店と嵐山店の限定アートをあしらったトートバッグ。黒のミニサイズはお弁当を入れたり、通勤・通学のサブバッグに持ち歩いたりと使い方はいろいろ。白の保冷トートバッグは、お弁当箱とペットボトルを入れるのにちょうど良いサイズ。
ウッドフレーム
¥800
タブレットショコラに付いてくるリーフレット(「ピーナッツ」コミック)の専用フレーム。旅先で出会ったコミックを思い出とともに部屋に飾って。スタンドとしても壁掛けとしても使用できる。
文・取材:新谷麻佐子
撮影:篠田麦也(物撮り)/冨田望(取材)
SNOOPY Chocolat 清水坂店
京都府京都市東山区清水2-252
営業時間:9:30~18:30
電話番号:075-708-3728
SNOOPY Chocolat 嵐山店
京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町22-3
営業時間:10:00~18:00
電話番号:075-366-8778
公式サイトはこちら
© Peanuts Worldwide LLC
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