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Creator Profile(クリエイタープロファイル)

「ギターを楽しむ人を増やすためならなんでもやりたい」YouTuberギタリスト・かずきの挑戦【後編】

2021.09.15

注目のクリエイターにスポットを当て、本人のパーソナリティや制作の裏側などを探るインタビュー「クリエイター・プロファイル」。

今回は、ギターのレッスン動画で人気のギタリストYouTuber、かずきが登場。彼にとって、ほぼ初取材である本編で、自身の音楽的バックグラウンドから、登録者数13万人を持つYouTube動画に込めた思いまでを語る。

後編では、YouTuberとして活動することの喜びや、日常生活で大事にしていることなどから、かずきの人生観が垣間見える。

かずき Kazuki

2018年より、YouTubeにて『かずきのギターチャンネル』を公開しているギタリストYouTuber。“ギターをもっと楽しく”をコンセプトに、多くの人にギターを楽しんでもらうことを目的としている。初心者から上級者まで、誰にでもわかりやすい解説は、ギター演奏ですぐに実践できる内容として定評がある。2021年4月に、ギタープレイヤー同士が交流を楽しみながら、みんなで上達していけるコミュニティとして、『かずきのギターサークル』を設立。10月28日に、初の書籍となる教則本『世界一わかりやすいエレキギターの教科書』を発売する予定。

普通に就職するのではなく、何か自分でやってみたい

2018年9月にYouTubeチャンネル『かずきのギターチャンネル』をスタートしたかずき。そもそも彼がギター演奏をレクチャーするYouTubeを始めたのは、どんなきっかけからだったのだろう。

「僕は、“弾いてみた”動画を中学生のころからアップしたり、Twitterでも動画を投稿してたので、もともと動画でギターを弾く文化には馴染みがあったんです。YouTubeで『かずきのギターチャンネル』を始めたときは大学3年生で、卒業後に普通に就職するのではなく、何か自分でやってみたいと思い始めていた時期でした。

ちょうど、中学のときに一緒にギターを始めた友達がプロのギタリストになったので、彼に誘われてレストランで演奏させてもらったり、バイト先の後輩にギターを教えたりしてたんですね。そうしたことをやっていくなかで、ギターを通して人に喜んでもらう活動って楽しいなって思ったんです。じゃあ、それで生きていくためには何をすれば良いのかいろいろ探してみた結果、時代の流れ的に、YouTubeが一番ハマるんじゃないかと思って、『かずきのギターチャンネル』を始めました」

以前であれば、音楽の専門学校などに通ったのち、レッスンのプロを目指すというような道が定番だったが、YouTubeを使ってやりたいことを自分で発信できるというのは、今の時代のメリットだろう。

「改めて音楽の学校に行くとか、そちらの道を進むよりは、新しいことをやっていったほうがうまくいく可能性が高いなと思いましたね」

そのように始めたYouTubeでの活動で、彼が感じている楽しさはふた通りあると言う。

「まずひとつは、視聴者からコメントをもらえるのが素直にうれしいです。『かずきさんのおかげでこういうギターが弾けるようになりました』とか、『この曲が弾けるようになりました』といったコメントをもらうと、すごくうれしいです。もうひとつは、個人でクリエイターとしてやっていくとなると、ギターのスキルはもちろん、動画作りのスキルなども上げていく必要があるわけじゃないですか。それ自体が楽しいんですよ。僕は、人生は自分のステータスを上げていくゲームみたいな印象があって、そのふたつが、今の活動をやってて楽しいなと思うところですね」

新たな武器やスキルを得て、レベルアップしていくRPG的な感覚を、彼はリアルな人生で実践しているわけだ。ゲームは遊びではなく日常にあるもの。これも、今の若い世代ならではの感性かもしれない。

「このステージをクリアするには、この武器を買ってこのスキルを身につけてやっていこうとか、完全にそういう感じなんです。ほんとに、リアルなゲームをプレイしてるみたいな感覚はすごくあります」

見ている人がどうしたら見やすいのかを最重要視

自分のステータスを上げて、よりクオリティの高い動画を提供する。そうする上で、かずきが念頭に置いていることとは。

「まず、見ている人がどうしたら見やすいのかを最重要視しています。見てる人が求めてるものを最優先にしてカメラの角度を決めたり、解説の順番も、『こうしたほうがわかりやすいよな』とか考えます。あまり自己満足にならないように気をつけてます。それを守りながら、部屋の背景や使っている小物などは、全部自分が好きなもので統一しています。それは、自分自身の世界観を出すためですね。カメラに映るものは、全部作り込んでます」

YouTuberギタリストは世界的にも大勢いるが、彼はほかのクリエイターの動画をたくさん見て、研究するタイプらしい。

「動画はいっぱい見ます。いろんな人の動画を参考にしまくって、良いところを取り入れたりしますね。なので、僕の動画は良いものを集めた集大成になっているはずです(笑)。ギターをテーマにした動画以外でも、例えば料理動画などを見ながら、『こういう構成にしたら魚を捌くことに興味がない人でも楽しめるんだな』と感じたり。ほんとにいろんな人から影響を受けてますね」

『かずきのギターチャンネル』の動画で、個人的に印象に残っているものとして、かずきは、次の動画を挙げる。

「僕的に印象深いのは、『バックトゥザフューチャーの「あのギターシーン」を解説します!【Johnny B. Goode / Marty McFly】』です。

1985年の名作映画ですが、ギターがめちゃめちゃカッコ良いシーンが出てくるので、すごく好きなんです。それについて語れたのがうれしかったですし、結構バズったというのもあって印象深いですね」

さらに、『かずきのギターチャンネル』の入り口に最適な動画としては、こちらをピックアップしてくれた。

「僕、初心者でも必ず弾けるシリーズっていうのをやってて、『ギタリストのためのニルヴァーナ入門【カート・コバーン】』では、ニルヴァーナの「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」、『【曇天/DOES】ギター初心者でも絶対に弾ける曲 【第2弾】』では、DOESの「曇天」という曲などをやっています。

僕のチャンネルを初めて見てくださる方には、『【初心者向け】絶対に弾ける曲』の再生リストもオススメです。初心者でも弾きやすい、だけどカッコ良いという曲を紹介してるので、ギターも弾けるようになるし、僕の解説も楽しんでもらえると思います」

かずきは現在、『かずきのギターチャンネル』で週2本、オンラインサロン『かずきのギターサークル』で週1本の動画をアップし、かなりのハイペースな日常を送っている。

「週というよりは、1日のなかでスケジュールを決めてます。だいたい午前中に動画の台本を書いたり、ほかの文章を書く仕事をしたり、頭を使う仕事をします。午後は、眠くならないように動画の撮影をしますね。夕方から夜にかけては、音源の作成やギター録音などに時間をかけてます。ちゃんと自分でルールを作らないとだらけちゃうんですよ。最近は、週3本の動画以外にほかの仕事が入ることも多いので、きちんとやらないと大変なことになっちゃう(笑)」

忙しいなかで、きっちりと自己管理をする姿勢にも、彼の勤勉さが表われている。

「結構、自分を管理するのが好きなんです。お昼に炭水化物は取らないほうが良いとか、そういうライフハックみたいなのを見つけては実践するのが好きですね。これも、ゲーム感覚に近い気がします。

最近は特に、生活リズムを絶対に崩さないように頑張ってます。朝、8時までには必ず起きれるよう、前の日は日付が変わる前には寝ようと心掛けてます。それだけは徹底してます。今までずっと夜中の2、3時に寝る生活だったんですけど、朝型に変えてから一気に体の調子がよくなったので、これで行きたいと思ってます」

体調管理のほかにも、ギタリストYouTuberとして、日常的に大事にしていることがある。

「やっぱり、最近どんなギターが流行っているかや、どんな曲が流行っているかなど、常に新しい音楽はチェックしてます。基本的にYouTubeとSpotifyでチェックするんですが、YouTubeでは、まず急上昇を見て、今めちゃくちゃバズってる曲があったら見ます。あと、有名なギタリストのチャンネルもチェックしてます。最近だとコリー・ウォンはいつも見てますね。Spotifyは、バイラルチャートとかをチェックしてます」

今後はアーティストとしてもギター楽曲を発表したい

YouTubeでの動画公開と並行して、今年4月にスタートしたオンラインサロン『かずきのギターサークル』にも精力的に取り組んでいる。

「YouTubeは楽しく見せる要素が強いんですが、『かずきのギターサークル』では、基礎からギターが学べる動画を投稿しています。僕は、ギターは一生楽しめる楽器だと思っているので、皆さんにもそういうふうに感じてほしくて、土台になるようなレッスン動画を投稿しています。

あと、ここではメンバー同士の交流もできるようになっていて、欲しい機材などについての意見を交換したり、YouTubeの企画を皆さんと一緒に考えたりもしますね。例えば『視聴者さんに聞く!人生最高のギターリフランキングTOP5』といった企画もやってますし、ギターをテーマに、みんなと一緒になって何かをやっていこうと思っています」

レッスンの場ではあるものの、『かずきのギターサークル』は、かずき自身が視聴者と交流を持てる貴重な場所にもなっている。

「そういう場が欲しかったんですよ。教えてるから立場が上とか、全然そんなんじゃなく、サークルではできるだけ皆さんとフラットな関係で、一緒にギターを楽しみたいなと思ってます」

YouTubeを軸にしながら、活動の幅をどんどん広げているかずきだが、10月28日には初の書籍『世界一わかりやすいエレキギターの教科書』が発売される予定だ。

「基本的には、ギターの入門書というカテゴリーに入る内容です。『かずきのギターサークル』でもYouTubeでも言っている、僕が今までに伝えたかったことをすべて詰め込んでいますね。自分でも、ギター初心者のときに知っていればよかったのにって思う事柄が結構あるんですよ。そうしたものを全部詰め込んだ、新しいタイプの教則本になってます。ギターを買ったばかりの初級者にもオススメですし、中級者でも見落としがちなことって結構あるので、そういう人たちが見ても、しっかりと得るものがある内容になっているんじゃないかと思います」

次々と新しいフィールドを開拓するかずき。この先の彼はどこへ向かい、どんなチャレンジをしていくのだろう。

「極論を言うと、ギターを楽しむ人を増やすためならなんでもやりたいんですよ。例えば、今後はグッズのプロデュースや販売をやりたいです。ギターを弾く人にとって、こういうアイテムがあると役に立つしテンションが上がるというものを作りたいですね。あと、僕自身がアーティストとして、ギターのインストゥルメンタル曲などを作りたいと思ってます。ギターを教える立場としては、先生自体がカッコ良いことってすごく大事だと思ってるんです。自分が習う立場でも、どうせならカッコ良いと思える人から教わりたいという気持ちになるので(笑)。そういう意味でも、僕自身がカッコ良い作品を発表したいということも思ってます。今後は、教えるだけにとどまらず、自分の作品の制作も頑張ります」

インタビューでは、動画で見るままの、優しく、実直な姿勢でさまざまな質問に答えてくれたかずき。ギターを愛し、その魅力を広めたいと真摯に語る彼に、最後に根源的な問いかけをしてみた。世の中にはいろんな楽器があり、今やPCであらゆる音楽を作ることができる状況で、ギターという楽器が持つ普遍的な魅力とはなんだろう。

「ギターってすごく原始的な楽器なんですよ。どう頑張っても、EDMとかで使うような気持ち良い周波数は完璧に作れないし、どこまでもアナログなんです。でも、だからこそ、弾き手の感情が伝わるんだと思います。感情と直接結びついた楽器として、その役割はこの先も廃れないと思っています」

 

文・取材:土屋恵介
撮影:大塚秀美

最新情報

『世界一わかりやすいエレキギターの教科書』(KADOKAWA刊)

2021年10月28日発売(予定)
予約はこちら

関連サイト

YouTube
かずきのギターチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCbnZnyao-VPjoVrIpufKx9w
 
Twitter
https://twitter.com/NagomiBright
 
かずきのギターサークル
https://lounge.dmm.com/detail/3359/
 
note
https://note.com/kazuki_guitar/

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