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連載Cocotame Series

アーティスト・プロファイル

宮世琉弥がRyubi Miyaseを語る――自分にしか奏でられない『PLAYLIST』への想い【後編】

2024.04.19

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気鋭のアーティストの実像に迫る連載企画「アーティスト・プロファイル」。

今回登場するのは、4月10日に1stアルバム『PLAYLIST』でメジャーデビューを果たしたRyubi Miyase。躍進中の若手俳優・宮世琉弥として、映画初主演を務めた『恋わずらいのエリー』や4月より放送開始のTVドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』も話題。映画、ドラマのみならずバラエティ番組などにもひっぱりだこな若き才能だ。

Z世代からも圧倒的な人気を博し、アーティストとしても俳優としても飛躍するRyubi Miyase/宮世琉弥に、デビューアルバム『PLAYLIST』とアーティスト活動への想い、彼の現在地を語ってもらった。

後編では、俳優、アーティストとしてのこだわりや5月より開催の全国ツアー『Ryubi Miyase Live Tour 2024 “NEVERLAND”』の意気込みを聞く。

Ryubi Miyaseプロフィール写真

Ryubi Miyase 宮世琉弥

2004年1月22日生まれ。宮城県出身。趣味は映画鑑賞、サウナ、ファッション、料理。特技はカメラ、ギター、歌唱、球技。「宮城から世界へ」という想いがこめられた“宮世琉弥”で活動中。2023年にMUSIC PROJECTを始動。デジタルシングル「AWAKE」「S.W.I.N.G」「孤狼」「DeeDooDah」「Lightning」を配信リリース。2024年1月28日に東京国際フォーラム ホールAにて、初ライブ『宮世大決起集会 20th ANNIVERSARY LIVE』を開催。4月10日に1stアルバム『PLAYLIST』をリリース。

俳優として積み重ねたキャリアがRyubi Miyaseにもたらしたもの

前編からつづく)シンガーとしての魅力もこの『PLAYLIST』には、そこかしこに散りばめられている。少し紗のかかったまろやかでセクシーな響き、そこからグッと透明感を増すハイトーンのファルセット。曲調に合わせて表情を変えながら、Ryubi Miyaseの歌声は聴く人の心にスッと染み込んでくる。それがとても心地良い。

「自分では声が良いとはまったく思わないんですよね。『もっと綺麗な声が良かった!』って思ってしまいます……。歌はずっと歌ってきているんですけど、自分の歌も全然上手くなった気がしなくて、いつもめちゃくちゃ下手だなって。だから、声を褒めてもらえると……『えっ、そうなのかな?』ってうれしいです(笑)」

左目に右手を重ねたポーズのRyubi Miyase

そう本人は言うものの、リード曲「Ms. Playlist」を筆頭に『PLAYLIST』の収録曲は、音楽的にはどれもグルーヴィでテクニカルな歌唱を要求される難曲ばかり。「全部、難しかったです!」と話すRyubi Miyaseだが、それをしっかりと自分のものとして歌いこなしていることに、彼のアーティストとしての実力を感じ取ることができる。加えて、随所に散りばめられたラップパートも聴きどころだ。

「ラップは『パリピ孔明』でKABE太人をやらせてもらったときに、ラップ監修の方に指導してもらったおかげですね。ラップを勉強することで滑舌も良くなりました」

ラップのテクニックは一例にすぎないが、俳優として演技のキャリアを積むことで、音楽に対する表現力も培われたと彼は言う。

「感情の入れ方もそうなんですけど、曲の世界に入りやすくなりました。『Ms. Playlist』に、“教えて play your list for me 新しい音が生まれる”というフレーズがあるんですけど、その“新しい音が生まれる”というところは、本当の“音”でも良いですし、音が“目標”という意味でも良いし、歌っているそのときの感情によって意味合いが変化する。そこがすごく良いなと思うんです。

それこそ、聴いてくれる人が恋をしてるときに、カップルで話したことがその“音”になり、新しいプラスの何かに聴こえてくるとか。それは例えばの話ですけど、僕が歌ったこの曲の世界で、聴く方のそういう感情や気持ちにうまく当てはまってくれて、元気もらえるな! って思ってもらえたら、すごくうれしいですね」

ちなみに『PLAYLIST』のナンバーにはラブソングが多いが、恋をしている楽曲の主人公の世界にナチュラルに入り込んで歌えるのは、彼が役者だからなのだろうか?

「いろんな恋愛のドラマだったり、映画だったりから、気持ちや景色を自分のなかに引っ張ってくることはありますね。ただ、ラブソングは意外と想像で作っていますね(笑)。想像で物語を作ることが好きなので。

今回の『PLAYLIST』には、ノンフィクションだけでなくフィクションの部分もたくさん詰め込んでいるんです。自分で歌詞を書いた曲も、主人公は“彼女に会いたい”という空しい気持ちを抱いている男の子にしたら、もっと面白くなりそうだな、とか。こういう展開が面白いなというのを思いついたら、そっちに踏み込んでいって。それに加えて、ストーリーのなかに僕自身のリアルな気持ちを入れているところもあって、入り組んでいる絡み合った物語には、なっていると思います」

爽やかな表情で話すRyubi Miyase

そういう妄想的な物語が浮かんだときこそ、メモを取って残しておくという。

「だから僕のメモには、そのときに思いついたフレーズがバーっと書いてあります。いざ、それを歌詞にしようと思って見直すと、うわ、なんだかすごい懐かしい! と思ったり(笑)。『Ms. Playlist』の歌詞を考えていたときの作詞のノートがスマホに入ってるんですけど、1フレーズ1フレーズ、いろんな候補を書き込んでいて。歌詞を書いていたのは去年の11月で、締め切りが近づいてきて3日くらいで書き上げたんですけど、そんなに昔のことでもないはずなのに、今見たらものすごく懐かしいな(笑)」

そう言って、噂の歌詞メモを「これなんですよ」と自ら見せてくれた。そんな人懐っこいパーソナリティもRyubi Miyaseの魅力だ。彼がアーティストであると同時に、俳優として活躍する理由も、そんな仕草から垣間見える。

上白石萌歌、石崎ひゅーいとの音楽を介した交流エピソード

アーティストデビューしたばかりの今はまだ、世間でも彼のイメージは俳優・宮世琉弥としてのほうが強いかもしれないが、音楽を愛し、自分でもクリエイトしてきた彼にとっては、音楽活動が思う存分できるフィールドは、とても大事な表現の場だ。

「確かに、まだ音楽のアーティストという印象は薄いかもしれないですけど、自分が好きで始めたことには、ちゃんとプライドを持ってやりたいなって思います。ちゃんと自信もつけていきたいです」

後ろを向き、振り返るRyubi Miyase

真摯な瞳でそう語るRyubi Miyase。以前に比べ俳優とアーティスト、どちらの活動も両立し、実力を認められている人が多くなったからこそ、彼の活躍にも期待が高まる。

「すごいと思う人はほんとうにたくさんいますね。身近な人だと(石崎)ひゅーいくんや、(上白石)萌歌さん。ドラマ『パリピ孔明』で仲良くなった萌歌さんとは、現場でも音楽の話で盛り上がったりしてたんですけど、インスタライブを一緒にやったときに、僕に『ライバルだと思ってるから』って言ってて……いやいや、あなた先輩だから! お姉ちゃんみたいな存在だよ! って言ったら、『お姉ちゃんじゃないよ、ライバルだよ』って引かないんですよ(苦笑)。

萌歌さんは歌も本当に上手いし、ライバルなんてやめて! って感じなんですけど、そう言ってくれたことがすごくうれしかったし、一気に距離が縮まりました。それも音楽という共通のものがあったからかな。萌歌さんもこれからは自分で作詞もしてみたいって言っていたので、これからも音楽仲間として高め合っていけたら良いなと思ってます」

上白石萌歌と同じく、『パリピ孔明』で共演した石崎ひゅーいとも、音楽談義に花を咲かせたそうだ。

「この間もひゅーいくんとご飯を食べたんですよ。そこで聞いたんですけど、ひゅーいくんってギターを弾くのも感覚派らしくて、コードとか正確に知らないのに、あんな素敵な曲を作れちゃう。それはもう、生まれもった音楽の才能なので、ほんとすごいなと思います。僕も曲を作るときにギターを弾くことがあるんですけど……まだまだ全然下手なので、そういう才能、羨ましいです」

宮世琉弥としてのこだわり、Ryubi Miyaseとしてのこだわり

では彼のなかでは、俳優としての自分と、アーティストとしての自分は、どのように共存しているのだろうか。

「お芝居をするときと、音楽をやるときでは、切り替えていますね。ギアがちょっと違うというか、実際の表現の仕方は全然違うなと感じてます。

お芝居は自分ではないので、役のなかで皆さんに感動を届けられたらと思っていますけど、音楽では自分の本音も表現できる。でも、感情の込め方だったり、想像力だったり、お互いにいかせるところはいかせるんです。『パリピ孔明』でやらせてもらったラップも、音楽に興味がなくてゼロからの演技だと、もっと大変だったと思います。」

役者とアーティスト活動では、自分のなかでのこだわりも違うという。例えば役者としてならどうなのだろうか。

「役は監督やプロデューサーの方の作りたい理想像というものがありますから、できる限りそれに寄せて、自分なりに頑張って、かつ自分の気持ちも伝えるようにしています。役づくりも台本を読み込んで自分のベースはつくっていきますけど、そこからは皆さんと話し合いながらつくっていきたい。あまり役を固めすぎると、監督からやっぱりこうしてほしいと言われたときに、応えられなくなるので。だから、いろんな引き出しを持っていって、柔軟に対応できるようにはしています。

そのためにも映画やドラマをたくさん見ますね。自分ひとりの人生では経験しきれない感情がたくさんあるから、そういう役柄が来たときにちゃんと寄り添えるように、いろんな作品を見て、感情を覚えておくっていうのは大切にしています」

まっすぐに見つめながらインタビューに答えるRyubi Miyase

では音楽アーティストとして、こだわっていることは何なのだろうか。

「音楽は自分自身のものなので、本音や気持ちを大切にしています。歌詞の世界自体はフィクションだとしても、自分が思っていないことは歌わない。やっぱり、感情は僕のものだから。お芝居もフィクションですけど、表現するときの感覚もまた違っていて。さっきギアと言いましたけど、そのギアが役者とアーティストでは替わる……というか、意識しなくても勝手に替わっているのかなと思います」

原点である宮城県からスタートするライブツアーへの想い

アーティストとしての引き出しも、役者の場合と同じように、いろんな音楽を聴くことで増やしている最中だ。

「最近だと……宇多田ヒカルさんのアルバムを聴いたりしています。自分の単純な好みとはまた別のものとして、ジャンルにこだわらず、すばらしい作品を吸収したい。聴けば聴くほどすごく良くて、好きな曲がたくさんあります。

あと、最近よく聴いているのはKroiさん。僕のアーティスト活動のテーマはやっぱり、自分の好きな要素とダンスチューンを合わせた新しい音楽をつくりたいということなので、これからもいろいろな音楽を吸収していけたら良いなと思っています」

首に手を当て、目をつむりながら上を向くRyubi Miyase

もちろん、彼の音楽には欠かせないダンスへのこだわりもある。

「踊りの緩急は意識しますね。全部全力でやってます、みたいな見え方にはしたくなくて、抜くところは抜いて、バチバチに決めるところは決める! そこを今は練習しています。例えば、三浦大知さんのように踊ってみたいという憧れはもちろんありますけど、まだまだ全然なので、ダンスもこれからもっと頑張りたいです」

そんなRyubi Miyaseの歌とパフォーマンスを堪能できる初のライブツアー『Ryubi Miyase Live Tour 2024 NEVERLAND』が、間もなくスタートする。5月11日の宮城・東京エレクトロンホール宮城公演を皮切りに、6月23日の千葉・幕張メッセ 幕張イベントホール公演まで、4都市を巡る。

「どこも大きなホールなので、正直もうビビってます。最初にツアーの話を聞いたときは、『マジですか?』って言っちゃいました(笑)。僕は宮城県の石巻市出身で、宮世琉弥という名前も“宮城から世界へ羽ばたけるように”という願いからつけたもの。

メジャーデビューして初めてのライブを宮城から始められるのはうれしいし、僕が役者を始めてからの4年間の挨拶を、ちゃんと地元の皆さんにしたい気持ちです。まだまだ未熟なRyubi Miyaseなので、ファンの方々と心をひとつにして、素敵なライブを完成させていけたら良いなと思います。そして名前の由来にもありますが、いずれは世界でも活躍できるように、まずは力をつけていきたいです」

右手を頭に当てポーズをとるRyubi Miyase

文・取材:阿部美香
撮影:冨田 望

リリース情報

『PLAYLIST』ジャケット写真
 
『PLAYLIST』
発売日:4月10日(水)
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ライブ情報

全国ツアー『Ryubi Miyase Live Tour 2024 “NEVERLAND”』
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