日向坂46とおひさまが『ひなたフェス』で一緒に考えた“楽しみながら”始めるサステナビリティ②
2025.01.18


2025.01.18
2024年9月に宮崎県・ひなた宮崎県総合運動公園・ひなたサンマリンスタジアムで開催された『ひなたフェス2024』。日向坂46と宮崎県の絆から始まった本フェスは、ライブイベントという枠を超えてメンバーとスタッフ、そしてファンである“おひさま”がともにSDGsに取り組む場となった。
持続可能な社会の実現のためにエンタテインメントはSDGsの領域で何ができるのか。エンタテインメント×SDGsが果たすべき役割とその可能性について、『ひなたフェス2024』の企画、運営に携わったスタッフ3名に話を聞いた。
目次

茂木 徹
Mogi Toru
ソニー・ミュージックレーベルズ/Seed & Flower合同会社

森 槙一郎
Mori Shinichiro
ソニー・ミュージックレーベルズ/Seed & Flower合同会社

矢澤ゆり
Yazawa Yuri
ソニー・ミュージックソリューションズ
記事の後編はこちら:日向坂46とおひさまが『ひなたフェス』で一緒に考えた“楽しみながら”始めるサステナビリティ②
──2024年9月7日、8日に、ひなた宮崎県総合運動公園・ひなたサンマリンスタジアムで開催された『ひなたフェス2024』。ソニーミュージック所属のアーティストとしては初の単独フェスの開催地となり、2日間で4万人を動員、配信で2.5万人が視聴しました。まずは、皆さんのこのイベントにおける役割を教えてください。
茂木:私は、日向坂46のマネジメントを担当しています。今回の『ひなたフェス』では、イベントの企画、全体の統括を行ないました。
森:私も茂木さんと同じく、日向坂46のマネジメントセクションに在籍しています。『ひなたフェス』においては、マネジメント内のサステナビリティ担当として、SDGs関連の企画に多く携わりました。
矢澤:私はソニー・ミュージックソリューションズ(以下、SMS)のブランドPR部に在籍していて、茂木さんや森さんなどマネジメントの皆さんと一緒に、『ひなたフェス』のSDGs軸での企画、PRを担当しました。
──『ひなたフェス2024』には、SDGsの取り組みが随所に盛り込まれていました。“日向坂46×SDGs”という発想が生まれた背景を、改めて教えてください。
茂木:もともと『ひなたフェス』はSDGsの取り組みを軸として企画したイベントではなかったんです。むしろ音楽イベントを組み立てていく過程で“もしかしたら『ひなたフェス』にはSDGsの要素があるのでは?”と気づいたことから、かたちになったイベントとい言ったほうが正しいかもしれません。
そもそも宮崎県と日向坂46とのご縁は、彼女たちがデビューした2019年に始まったものでした。“日本のひなた”というキャッチフレーズのある宮崎県から「何か一緒に取り組みができたらいいですね」とお声がけいただいたことをきっかけに、彼女たちの冠番組『日向坂で会いましょう』のロケを宮崎県で行なったんです。
──メンバーが心から楽しんでいる様子が、おひさまの間でも“神回”と名高い放送回となりましたね。
茂木:そうなんです。1泊2日のロケで彼女たちもたちまち宮崎県のことが大好きになって、個人的に宮崎県を訪れたというメンバーもいました。そのあとも何かと宮崎県にお世話になるうちに、やがてメンバーのなかから「いつか宮崎県でライブをやりたい」という声が上がるようになりました。
それもただのライブではなく、「宮崎県の美味しいものや素敵なところをたくさん知ってもらえるフェスをやりたい」と。そこから始まっていますので、『ひなたフェス』は“宮崎の魅力に出会ってもらう”をテーマに企画したイベントだったんです。
森:メンバーやスタッフの宮崎県に対する純粋な親しみの思いが、『ひなたフェス』の起源。なので、フェスに関わるものすべてを東京から持ち込むのではなく、地元で頑張っている企業や学生さん、自治体など、宮崎の皆さんと一緒に作っていきたいと考えました。
■宮崎ブーゲンビリア空港
宮崎駅
空港の到着エリアやロビー、宮崎駅や商店街など道中に歓迎装飾があり、おひさまが撮影する光景が見られた。宮崎駅にある「アミュプラザみやざき」では特典などのコラボ、テナント装飾、POPUPショップ、メンバーパネルの装飾なども実施され、歓迎ムードに包まれていた。
■ひなたEXPO
公園内には「ひなたエキスポ」エリアが設定され、50を超える飲食ブースや、地元の物産ブースなどが並んだ。
■パレード
宮崎学園高校の吹奏楽部による演奏とともに、会場内をメンバーが乗ったオープンバスがパレードを行なった。
■ライブ
宮崎県のマスコットキャラクター“みやざき犬”がダンスを披露
宮崎県の三大祭のパフォーマンス
「HEY! OHISAMA!」を「HEY! MIYAZAKI!!」として歌唱
──矢澤さんが所属するSMSのPR部では、『ひなたフェス』が企画されたころ、ちょうどエンタテインメントがSDGsにどのように関わることができるかを模索していたそうですね。
矢澤:はい。そして私たちも『ひなたフェス』との関わりを通して、SDGsについて改めて勉強していったというのが正直なところです。なかでも大きな学びとなったのが、宮崎県におけるSDGs啓発の第一人者である難波裕扶子さんがおっしゃっていた「大切なのは内的動機」という言葉でした。
──内的動機とは具体的にどのようなことでしょうか?
矢澤:何のためにSDGsに取り組みたいのか? という動機の部分を明確にするということですね。SDGsと聞くと、“環境問題”に対する取り組みを思い浮かべる方が多いと思います。しかし、SDGsで掲げられている17の目標は、環境問題だけではありません。
今を生きるすべての人たち、そして未来の人たちがより良い方向に向かっていくために“一人ひとりができることをやりましょう”ということ。それがSDGsに取り組むということだと、私たちが学びを通して認識したことでした。
そこから私たちは、知識としてのSDGsではなく、まずは自分たちが理解し、それぞれ個人がSDGsに対して“腑に落ちる感覚”を得るべきだと感じ、難波さんにご提案いただいた、カードゲーム「2030SDGs」というゲームを行なうワークショップを社内で開催しました。
このゲームは国連でも採択されていて、与えられたお金と時間を使ってプロジェクト活動を行なうことで、最終的にゴールを達成するというものなのですが、何より楽しみながら体験し、勉強としてのSDGsではなく、体感的な理解や内的動機を得ることができました。
森:必ずしも17の目標すべてに完璧にコミットしなければいけないわけではない。もっとシンプルに“誰かのハッピーのためにできることからやりましょう”というところまで落とし込めたのは、『ひなたフェス』のなかに具体的にSDGsの施策を組み込んでいくうえで、大きな原動力になりましたね。
矢澤:何より「宮崎県の魅力に出会ってもらいたい」という日向坂46チームの血の通った思いから始まっている『ひなたフェス』には、実はそもそもSDGsに取り組む“内的動機”があったということを確信できたのも、大きな収穫でした。
//🌻//🌊//#ひなたフェスってサイコウだ
\\🍉\\🏝️\\
ひなたフェス2日間ありがとうございました!!
皆さんにとっても思い出に残るフェスになりましたでしょうか?
ぜひフェスの思い出を聞かせてください🌴✨宮崎から全国へ☀️
引き続き、日向坂46の応援よろしくお願いいたします🌈… pic.twitter.com/NNorORFIrN— 日向坂46 (@hinatazaka46) September 8, 2024
茂木:私は『ひなたフェス』を、おひさまの皆さんと一緒にSDGsやサステナブルな取り組みについて考えるきっかけづくりの場にできたというのも大きな意義になったと思います。この取り組みをパッケージ化することで、日向坂46以外のアーティストやほかの地域でも同じような取り組みができるかもしれない。エンタテインメントとSDGsが融合したひとつのかたちとして今後、もっと進化、拡大していけるといいですね。
後編では、イベント当日を振り返りながらSDGsの在り方、イベントを終えて感じた気付きや課題ついて聞く。
文・取材:児玉澄子
撮影:冨田 望

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