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エンタメ業界のお仕事紹介

著作権・契約・法務:エンタテインメントをファンに届けるために欠かせない契約を担う仕事

2024.12.20

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音楽、アニメ、ゲーム、キャラクター、イベントなど、人に感動を提供するエンタテインメントにはさまざまなジャンルがあり、そのジャンルの数だけ多種多様な職種が存在する。

連載企画「エンタメ業界のお仕事紹介」では、ソニーミュージックグループで働くスタッフの生の声から、エンタテインメント業界に存在する職種と業務内容、そして、その仕事にどんな“やりがい”や“魅力”があるのかを紐解いていく。

第11回は、エンタテインメントをユーザーに届けるために必要な著作権、契約、法務を担う知的財産部門のスタッフに話を聞いた。

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    AYANO

    ソニー・ミュージックエンタテインメント
    著作権・契約・法務
    キャリア:4年目

【解説】ソニーミュージックグループの著作権・契約・法務

【著作権管理】
日本国内で使用される、外国曲、内国曲の管理と使用料の徴収と分配を行なう。管理楽曲数を増やし、“作家のマネージャー”を合言葉に作家の利益を守り、正当な対価が得られるように管理を行なう。

【契約・法務】
グループが保有しているIPのライセンスイン、ライセンスアウトまたは、新規に獲得、開発するIPに関する契約業務を行なっている。アーティストの場合は音源使用許諾に関する契約書作成および交渉、権利処理、利益の分配を行ない、アニメーションの場合は映像、音楽作品の企画、制作に関連する契約、劇場配給、配信、そしてパッケージの発売に関する契約に携わっている。事業活動に伴い発生する法律問題の対応や指導といった法律事務も行なう。

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ソニーミュージックグループを志望した理由は?

大学では法学部に在籍し、法律の勉強をしていました。入学当初は弁護士や公務員の道を考えていましたが、もともとアニメやゲームが好きだったこともあり、ゼミではエンタテインメントと距離が近い、知的財産法について学ぶことにしました。

そのうえで就職活動では、せっかくならゼミで学んだ知識をいかせる仕事がしたいと思ったことや、好きなことに関わって、興味を持って楽しく仕事ができる会社で働きたいと考え、音楽やアニメ、ゲームなど幅広いエンタテインメント事業を展開する、ソニーミュージックグループの知的財産部門を志望しました。

身振り手振りで話す著作権・契約・法務AYANO

知的財産分野の業務内容は?

知的財産法は、自社の知的財産の権利を守るための法律です。私が在籍する部署では、ソニーミュージックグループが保有する音楽やアニメ、ゲーム、キャラクターなどの知的財産の無断使用や改ざんなどが行なわれないように権利化し、保護するための手続きを行ないつつ、知的財産が正しく活用されることをサポートしています。

部署内での主な業務は、契約書を一から作成することや、取引先企業から送られてきた契約書を確認して修正案を作成すること。窓口となる担当者を挟んで取引先と契約書をやり取りし、内容を検討して、修正して、戻して……を繰り返しながら、契約締結まで伴走していきます。

そのなかで、私が担当しているのはキャラクターライセンスの分野です。ソニーミュージックグループでは、さまざまなキャラクターのIPビジネスを展開していますが、IPの権利元が外部の企業や団体である場合は、それぞれのIPの権利者と契約を結び、IPビジネスを行なうためのライセンスを受けることで、そのキャラクターを活用したIPビジネスを展開しています。

また、文具やアパレル、食品などの各メーカーが、各キャラクターを使って商品の製造や販売、キャンペーンなどに起用いただく場合には、利用を許諾する契約が発生します。このように、IPの活用においては契約書を交わす場面が多く発生するため、日々、それらの対応に取り組んでいます。

笑顔で話す著作権・契約・法務AYANO

どんなときにやりがいを感じる?

契約書というのは多くの場合10数ページに及ぶので、すべて作り上げたときには一冊の本を完成させたかのような達成感があります。

また、契約書の作成で携わったキャンペーンやイベントが、巷で話題になっていたり、ファンの方たちの間で盛り上がっていたりするときもうれしいですね。直接、運営に携わるわけではないのですが、契約というかたちで、ビジネスの最初の一歩をサポートできることに喜びを感じています。

また、自分が契約書の作成を担当したIPは、なぜだかキャラクター自体にも愛着が湧いてきます(笑)。新規のIPを担当するときには、その後の動向をSNSでちょくちょく検索してしまいます。“がんばれ!”と成長を応援するような気持ちが芽生えてきますね。

必要な資格や専門知識は?

ソニーミュージックグループのことしかわからないですが、とりあえずこの会社では特に必要な資格はありません。ただ、同じ部署の皆さんは、やっぱり法学部出身者が多いですね。でも、知的財産法を専攻していた人は意外と少なくて、“入社してから勉強した”という方が多いです。

私も大学のゼミで知的財産法を学びましたが、実務で使う知識はやっぱり別ものでした。契約書の作成には民法なども関わってくるので、仕事に必要な知識が最初から身についている人はなかなかいません。特に新卒はそうですね。

でも入社後は、一から仕事を教えてもらえましたし、会社負担でセミナーなどにも参加させてもらえます。知的財産法に詳しくなくても、学ぼうという意欲さえあれば、経験や資格は問わない職種だと思います。

穏やかな表情で打ち合わせをする著作権・契約・法務AYANO

どんな人が知的財産部門の仕事に向いている?

学ぶことに抵抗感がなく、持続力がある人でしょうか。この仕事は、法律の知識だけでなく、音楽やアニメ、キャラクターなどのエンタテインメントがどのようなシステムで成り立っていくのかを知る必要もあります。

例えば、最近よく話題にあがるのは、生成AIに関する著作権の在り方などがありますが、エンタテインメント業界でも新しいサービスやムーブメントが、次々と生まれてきます。その度に、仕組みから学ぶことを求められますが、技術的な話や専門用語も多かったりするので、自分なりに深掘って勉強できる人が向いていると思います。

部署の雰囲気は?

知的財産部門と聞くと、全員がパソコンに向かって黙々と作業しているイメージがありますよね? でも、うちの部署はコミュニケーションが活発です。音楽、アニメ、ゲーム、キャラクターなど、それぞれの担当業務は分かれていますが、部署を横断して仕事の相談をすることもありますし、息抜きに趣味の話をすることも多くて、オフィスは和やかなムードです。私が新入社員のころから、そういう空気の部署なので溶け込みやすかったですね。

微笑みながら話す著作権・契約・法務AYANO

入社前と入社後でギャップはあった?

当たり前かもしれませんが、入社前は企業の知的財産部門がどんな仕事をするのか、まったくわかっていませんでした。契約書の作り方もさっぱりでしたね(笑)。

そんな状態で入社しつつ、仕事の説明を受けていくと、よくスマホアプリなどを使うとき、利用規約を読んで同意しますが、“あ、こういう文書を自分たちが作るんだ”と初めて知りました(笑)。

なので、入社後に一から勉強させてもらえたこと、サポートが手厚いことが一番の驚きでしたね。契約書は普段自分が書かないような文章の作り方なので、きちんと作成できるのか不安でしたが、先輩方の手厚いサポートのおかげで徐々に業務に慣れていきました。

また、働き方についても、いい意味でギャップを感じましたね。大学時代は「社会人になったら趣味とか、旅行とかに割く時間なんて、あまりないんだろうな」と勝手に思っていたんです。でも、いざ入社してみると上長含めて、皆さんが気軽に休暇を申請していますし、自分でタスクを管理すれば、繁忙期以外ならしっかり休みも取れるので、プライベートも充実できています。

思い描くキャリアプランは?

専門性の高い部署なので異動は少ないほうですが、新卒で知的財産の部署に配属され、ひと通り知識を身につけたうえで、「やっぱり、音楽の仕事がしたい!」と言ってソニー・ミュージックレーベルズなどのグループ会社に異動する人もいます。

私自身としては、当面は知的財産の仕事を続けていきたいですね。今はまだ上長や先輩にサポートしてもらうことも多いので、もっと自力でできる案件を増やしていきたいと思っています。

また、今はキャラクタービジネスの契約がメインですが、ソニーミュージックグループは多岐に渡るエンタテインメントビジネスを展開しているので、アニメやイベント制作、音楽などの違う分野の契約も担当してみたいと考えています。

いずれは、規模の大きい新プロジェクトの立ち上げにも携われるような、知財のプロフェッショナルになりたいです。

笑顔でこちら見つめる著作権・契約・法務AYANO

文・取材:野本由起
撮影:干川 修

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