デジタルコーディネーター:グループ各社から持ち込まれるIT関連の相談に応え、解決する仕事
2024.12.26


音楽、アニメ、ゲーム、キャラクター、イベントなど、人に感動を提供するエンタテインメントにはさまざまなジャンルがあり、そのジャンルの数だけ多種多様な職種が存在する。
連載企画「エンタメ業界のお仕事紹介」では、ソニーミュージックグループで働くスタッフの生の声から、エンタメ業界に存在する職種と業務内容、そして、その仕事にどんな“やりがい”や“魅力”があるのかを紐解いていく。
第16回は、ソニー・ミュージックソリューションズ(以下、SMS)でアーティストのファンクラブの運営に携わる担当者に話を聞いた。
目次

SAYAKA
ソニー・ミュージックソリューションズ
ファンクラブ運営
キャリア:4年目
音楽企画制作/経理・財務/アニメ・ゲーム宣伝/音楽営業(マーケティング)/マーチャンダイジング/音楽宣伝/グローバルマーケティング(音楽)/アニメ企画制作/人事/プログラマー/著作権・契約・法務/ゲーム企画制作/キャラクタービジネス/マネージャー/パッケージ制作進行/デジタルコーディネーター/クリエイティブ(クリエイティブ/アートディレクション・制作プロデュース)/グローバルマーケティング(アニメ・ゲーム)/エンタプライズITシステム/音楽営業(セールス・マーケティング)/イベント・展示会運営/クリエイティブ(空間設計/企画)
 
音楽営業(セールス)/音楽営業(マーケティング)/音楽宣伝(デジタルプロモーション)/海外ライセンス(アニメ・ゲーム)/国内ライセンス(アニメ)/スタジオエンジニア
ライブやイベントの運営に興味があったからです。私は中学から高校まで海外で暮らしていたのですが、そのころから洋楽をよく聴くようになりました。日本に帰国してからは、友達がDJをするイベントに行って、すっかりベースミュージックやハウスミュージックにハマり、週末になるとクラブイベントに通うようになりました。
“些細なきっかけで、こんなに自分の世界が広がるんだ!”と驚きましたし、自分でもライブイベントを企画、制作して誰かのワクワクのきっかけづくりをしてみたくなりました。そこで、エンタメ業界に絞って就職活動をし、ソニーミュージックグループに入社しました。
入社前はイベント運営を行なう部署を希望していたので、ファンクラブ運営の部署に配属されたときは驚きましたが、とても楽しく働いています。
現在担当しているのは、ボーイズユニット、シンガーソングライター、海外アーティストなど複数のファンクラブです。
具体的な運営内容としては、リリースやライブなど、大きな動きがあるときには特設サイトを制作し、チケットのファンクラブ先行予約も行ないます。大規模なアリーナツアーや海外アーティストの来日ツアーなどでは、私たちが同行して会場施策を実施。ある海外アーティストのツアーでは、北海道から福岡まで10日近く帯同したこともありました。
また、リリースやライブがないときも、定期的にアーティストの画像や動画を発信するなど日々コンテンツ更新を行なっています。ファンクラブの会報に掲載するインタビューや、生配信、観覧イベントの募集をかけるなど、ファンの方々の熱量に応えるためにやるべきこと、できることはたくさんあるので、アーティストサイドの意向を伺いつつ、常に企画を考え、実行していくのがファンクラブ運営の仕事です。
やっぱり、ファンとアーティストに喜んでいただけたときは、頑張って良かったと思います。
海外アーティストの来日ツアーに同行したときには、ファンクラブ会員を対象にリハーサル見学を行ないました。参加したファンの皆さんはとても喜んでくださり、「本当にありがとう!」とお礼を言ってくださって、こちらまで幸せな気持ちになりましたね。
さらに打ち上げの場では、アーティスト本人からも「おつかれさま。いつも日本のファンに喜んでもらえる企画運営をありがとう」とサイン入りの楽器をいただいて。大感激しましたし、とても思い出深いできごとでした。
そのファンクラブは、長期に渡って会員でいてくださる方が多くて、とてもアットホームな雰囲気なんですよね。ファンの方の温かさや熱量を一番近い場所で感じることができるのが、この仕事の最大の面白さだと思います。
入社したばかりのころは、自分でも興味のあるファンクラブや評判の高いファンクラブに入り、研究をしました。今も施策を行なったときには、SNSでファンの皆さんの反応を必ずチェックするようにしています。
そして、ファンダムを学ぶために、もっとも参考になるのがライブツアーです。会場施策では直接ファンクラブ会員の方とやりとりするので、データだけでは見えてこない、ファンの方たちの実像を見ることができます。ライブも生で観ることで、ファンの方たちのリアクション、喜ぶポイントをチェックするように心がけています。
ファンクラブの運営なので、デスクワークが多いかと思いきや、全然そんなことはありませんでした(笑)。例えば、ファンクラブ用のPodcastを収録するとなったら、台本を自分で書くこともあるし、当然、収録にも立ち会います。収録やイベントでファンクラブスタッフが司会を務めることもあります。
また、先ほど言った通りツアーに帯同することも多いので、かなりあちこちを飛び回る仕事だったというのはギャップでしたね。業務の幅が広いからこそ、いろいろな経験ができるのは楽しいですし、自分のスキルアップにもつながっているなと感じています。
大きく3つのポイントがあると思っています。ひとつは、物事を柔軟に考えられること。アーティストの思いもマネジメントの考え方も、それぞれの現場で異なるので、担当するファンクラブごとに、こちらも柔軟に対応しなければなりません。
例えば、Aでは当たり前だったことが、BではNGということがあります。それに対して、“なぜ?”と力むのではなく、“そうなんだ”と受け流して、その現場で自分のパフォーマンスを最大限発揮することにフォーカスできるほうがいいと思うんです。現場での対応力を養うという意味でも、柔軟性というのは大事だと思っています。
ふたつ目は、アイデアが豊富な人。アイデアが豊富というと乱暴に聞こえるかもしれませんが、大事なことはファンの皆さんに喜んでもらうこと。ファン目線で“こういうアーティストならこんな施策ができるかも”と想像して、クリエイティブなアイデアを出せる人は、絶対に向いていると思います。
そして最後が、体力のある人。ファンクラブ運営の仕事は、思った以上にパワー勝負です(笑)。ライブ会場では重い物を運ぶこともありますし、ブースの設置などでは力仕事もあります。ほかにも仕事が立て込んだときは、長めの勤務時間になるときがあるので、体力自慢の方は、ぜひ手を挙げてもらいたいです。
ファンクラブ運営は、仕事のやり方を覚えてくると、それぞれの状況への対処の仕方もわかってきてどんどん面白くなっていきますが、最初のうちはそうもいかないですよね。そういう意味でも、この仕事では肉体的にも精神的にもしなやかさのある人が活躍できるのではないかと思います。
やはり、最初に希望したイベント制作の部署に行きたい気持ちは今もあります。ほかにもファンクラブ運営の仕事を通してつながりができた、レーベルの仕事にも携わってみたいです。だからこそ、今のファンクラブ運営のお仕事でいろいろなことを経験しておきたいですね。
ソニーミュージックグループは、手がけている事業の幅が広いので、ファンクラブ運営の経験をいかして、これからもいろいろなことに積極的にチャレンジしていきたいです。
文・取材:野本由起
撮影:干川 修
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