クリエイティブ(空間設計/企画):エンタメ空間のコンセプト設計から施工までを行ない感動体験を生み出す仕事
2024.12.27


音楽、アニメ、ゲーム、キャラクター、イベントなど、人に感動を提供するエンタテインメントにはさまざまなジャンルがあり、そのジャンルの数だけ多種多様な職種が存在する。
連載企画「エンタメ業界のお仕事紹介」では、ソニーミュージックグループで働くスタッフの生の声から、エンタメ業界に存在する職種と業務内容、そして、その仕事にどんな“やりがい”や“魅力”があるのかを紐解いていく。
第22回は、アニメ、VTuber、スポーツ、eスポーツなどの各種イベントや展示会の企画、制作、運営から個別のブースの制作まで請け負う、イベント・展示会運営担当者に話を聞いた。
目次

KOJI
ソニー・ミュージックソリューションズ
イベント・展示会運営
キャリア:8年目
音楽企画制作/経理・財務/アニメ・ゲーム宣伝/音楽営業(マーケティング)/マーチャンダイジング/音楽宣伝/グローバルマーケティング(音楽)/アニメ企画制作/人事/プログラマー/著作権・契約・法務/ゲーム企画制作/キャラクタービジネス/マネージャー/パッケージ制作進行/ファンクラブ運営/デジタルコーディネーター/クリエイティブ(クリエイティブ/アートディレクション・制作プロデュース)/グローバルマーケティング(アニメ・ゲーム)/エンタプライズITシステム/音楽営業(セールス・マーケティング)/クリエイティブ(空間設計/企画)
 
音楽営業(セールス)/音楽営業(マーケティング)/音楽宣伝(デジタルプロモーション)/海外ライセンス(アニメ・ゲーム)/国内ライセンス(アニメ)/スタジオエンジニア
もともと音楽が好きで、専門学校ではライブなどのイベント企画制作について学んでいました。ですが、在学中にアーティストと二人三脚でエンタテインメントを生み出していくマネージャー職に就きたいという思いが強くなり、途中からマネージャーコースも受講することにしました。
そして、就職活動ではマネジメント事務所2社を受けたものの、残念ながらもどちらもご縁がなく……。そこでいったん就職活動を中断して、卒業後は専門学校在学中から働いていたレコード会社のアルバイトを続け、アーティストの販促イベントなどに携わっていました。
そのまま1年ほど経ったころ、求人サイトを見ていたときに、偶然ソニー・ミュージックソリューションズ(以下、SMS)のイベント制作部門が採用募集を行なっているのを見つけたんです。そこで初めて、SMSがイベント事業に携わっていることを知りました。
ソニーミュージックグループではレーベルやマネジメントを行なうグループ会社もあるので、数多くのアーティストを手がけていますし、アニメやスポーツ事業も行なっています。音楽ライブに限らず、幅広いイベントに携わることができるのではないかと思い、志望しました。
私が所属する部署は、音楽ライブ以外のアニメ、ゲーム、スポーツ、eスポーツなどのイベント全般を手がけています。そしてSMSは、エンタテインメント領域におけるワンストップソリューション(1社ですべての課題を解決する)を可能にしているのが会社の特徴です。
クライアント企業から依頼を受け、収支計画の立案から協賛企業の募集、チケット販売、グッズ制作、会場の確保や施工、宣伝、お客様からの問い合わせ対応、当日の運営、配信まで、イベントに関わることはすべて請け負っています。
もちろんイベント運営やブース制作のみの依頼もありますが、クライアントサイドの目線でいうと、すべてを1社に任せることができれば、施工会社、宣伝会社などと個別にやり取りする必要がないので手間がかかりませんよね。
こうしてイベント制作の依頼を請けたら、まず運営事務局という、すべてを取りまとめるチームを作ります。そのうえで、各部署と連携しながら準備を進めイベント開催に向けて動いていきます。
私は現在、大規模なアニメイベントに携わることが多く、イベント当日も含めると関わるスタッフは数千人にのぼります。これだけのチームで大きなイベントを作り上げ、それを無事に終了まで導くというのは、一体感があって楽しいですし、とてもやりがいを感じます。
また、大型イベントは組まれている予算も多いので、今までにない展示や演出にもチャレンジできます。例えば、1回のイベントのためだけに体感型シューティングゲームを作ったり、会場の中央に滑り台のようなアトラクションを設置したり。ボールを当てて敵を倒すようなアナログなゲームも、最近はスクリーンに当ててキャラが倒れる映像演出を加えるなど、デジタル系の施策が増えています。新しいアイデアを考え、提案し、実現するのも楽しいですね。
あとは、昨年夏に実施した大型ゲームIPのイベントは、規模も内容も業界トップレベルのイベントで、展示ひとつとっても凝っていて、非常にクオリティの高いものになりました。年々、内容がパワーアップしているので毎回ワクワクしますし、そこに携われていることに喜びを感じます。
ステージイベントでは例年新情報が解禁されるのですが、お客様の歓声もひときわ大きく、感動して泣いてしまう方もいます。ファンの熱量をこれだけ間近で体感できるというのも、この仕事のやりがいだと考えています。
ギャップと言うよりは、単純に驚いたことですが、入社したばかりのころは、部署の多さにびっくりしました。これなら確かに何でもできるなと感じましたね。
例えば、SMSだけで音楽フェスを作ろうと思えば作れてしまう。自分から動けばいろいろなことを実現できる可能性がありますし、さまざま人たちとつながることで自分の知識も深まっていきそうだなとも思いました。
また、仕事内容に関しては、思っていた以上にやることが多いなと……(苦笑)。外側から見ているのと違って、実際にイベント運営に携わると、想像もしていなかったところにまで気を配らなければいけないことに気づきます。
ですが、その要点がわかってきて一からイベントを作り上げられるようになると、仕事をスムーズに回せるようになります。我々は、イベント運営におけるハブのような立ち位置なので、関わらない部署がひとつもなくて。大変ではありますが、会社のなかでも特に多種多様なことを学べる部署だと思います。
運営事務局には、いろいろなタイプがいます。アイデアが豊富な人、出展社への対応が得意な人、真面目でスケジュール管理がしっかりしている人、ライブの演出に詳しい人……。そこで共通するのは、エンタテインメントに普段から触れているということ。音楽、アニメ、ゲームなど、どんなエンタテインメントにもイベントはつきものです。月並みな言い方かもしれませんが、何かひとつでも、夢中になれる好きなものがあるといいと思います。
また、イベントの運営事務局では、イベントに関わるすべてに対して目を配る必要があります。スケジュール、予算、スタッフの手配などあらゆることが対象になるので、真面目かつこまめに全体を見られるタイプが、向いているのではないかなと思います。
イベント運営は、経験してみないとわからないことが多々あります。私自身はアニメの展示会やフェスは得意ですが、音楽ライブの制作や演出、宣伝の知識はまだ弱いです。さまざまな経験を重ねれば、より多くのクライアント企業の相談に乗ることができ、仕事の幅も広がるはず。
だからこそ、今はこの部署で引き続き幅広いイベント運営に携わっていきたいですね。そしていずれは、カルチャーでもスポーツでもジャンルを問わず、世界的なビッグイベントに関わってみたいです。
先ほどもお話した通り、この部署で経験を重ねると幅広い事業について学べるので、その後のキャリアも大きく広がります。いろいろと経験するなかで、舞台演出や映像制作、音楽制作など専門の道を選ぶこともできますし、各方面との人脈もできるので宣伝の部署でも活躍できそうです。実際、この部署からレーベル、マネジメントなどに異動した人もたくさんいることが、その証だと思います。
文・取材:野本由起
撮影:干川 修
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