パッケージ制作進行:ユーザーに喜ばれるパッケージ商品を作るため、全方位でサポートし“かたち”にする仕事
2024.12.20


音楽、アニメ、ゲーム、キャラクター、イベントなど、人に感動を提供するエンタテインメントにはさまざまなジャンルがあり、そのジャンルの数だけ多種多様な職種が存在する。
連載企画「エンタメ業界のお仕事紹介」では、ソニーミュージックグループで働くスタッフの生の声から、エンタメ業界に存在する職種と業務内容、そして、その仕事にどんな“やりがい”や“魅力”があるのかを紐解いていく。
第14回は、アーティストの活動を最も近くで支えるマネージャーに話を聞いた。
目次

AYUMI
ソニー・ミュージックアーティスツ
マネージャー
キャリア:9年目
音楽企画制作/経理・財務/アニメ・ゲーム宣伝/音楽営業(マーケティング)/マーチャンダイジング/音楽宣伝/グローバルマーケティング(音楽)/アニメ企画制作/人事/プログラマー/著作権・契約・法務/ゲーム企画制作/キャラクタービジネス/パッケージ制作進行/ファンクラブ運営/デジタルコーディネーター/クリエイティブ(クリエイティブ/アートディレクション・制作プロデュース)/グローバルマーケティング(アニメ・ゲーム)/エンタプライズITシステム/音楽営業(セールス・マーケティング)/イベント・展示会運営/クリエイティブ(空間設計/企画)
 
音楽営業(セールス)/音楽営業(マーケティング)/音楽宣伝(デジタルプロモーション)/海外ライセンス(アニメ・ゲーム)/国内ライセンス(アニメ)/スタジオエンジニア
もともと音楽が好きだったこともあり、バンドのマネージャーを志望していて、専門学校でもマネジメント科で学んでいました。卒業後はマネジメント会社に就職したのですが、そこでは結局マネージャー業務には就けず……3年ほど勤めたあと、一度業界を離れて別の仕事をしていました。
でも、エンタメ業界での仕事が楽しかったことを思い出し、“やっぱり音楽に関わる仕事がしたい”と考え、転職活動を始めました。
そのなかで、ソニー・ミュージックアーティスツ(以下、SMA)に出会い、キャリア採用に応募して採用となりました。マネージャー志望かつ、エンタテインメント全般が好きな私にとって、音楽アーティストだけでなく、俳優、声優、お笑い芸人から、その道のスペシャリストまで幅広くタレントが所属しているSMAは、とても魅力的でしたね。
仕事内容を一言で表わすと、いわゆる音楽アーティストの現場マネージャーです。業務を統括するチーフマネージャーのもと、レーベルのスタッフともやりとりをしながら、アーティストが仕事に集中しやすい環境を作っていきます。
SMAではアーティスト、俳優、声優、お笑い芸人、タレントなど、それぞれのジャンルごとに部署、担当者が分かれています。私が所属する部署では、ロックバンドやシンガーソングライターなど、さまざまな音楽アーティストが所属しています。
スケジュール管理はもちろんですが、ライブやレコーディング、メディアの方々からの取材対応など、個々の現場では車での送迎を含めてアーティストのケア全般が仕事です。
また、現場に出ること以外でも、例えばライブツアーをやるとなったら、アーティストが実現したいアイデアをもとにチーフマネージャーと一緒に、会場の選定から予約、スタッフィングといった具体的な制作まわりも調整します。
そしてライブ本番になると、ライブ制作のスタッフの皆さんと協力しながら、本人の楽屋まわりをセッティングしたり、スタイリストさんが同行できない場合は、衣装のメンテナンスをしたりと、複数の業務を担当します。
アーティスト本人がどういったタイプか、どういったチームで動いているかによって、マネージャーが担当する範囲も内容も人それぞれ。ひと言では言い表わすことができないのも、マネージャー業務の特徴かもしれません。
たくさんありますが、やはりファンの方々のアーティストへの熱量を直接感じられる場所での感動は大きいです。例えばライブを企画して満員御礼になったときは、この仕事でしか得られないやりがいを感じますし、現地でファンの皆さんが感動して、泣きながら帰っている姿を見ると、私もついもらい泣きをしてしまいます。
個人的なことだと、1年に1度くらいの頻度ですが、アーティストのファンの方から私宛にお手紙をいただくこともあって。仕事をしていると、上手く立ち回れないことがあったりして落ち込む日もあるのですが、ファンの方々が自分の仕事も見てくださっていると思うと、とても励みになります。
手紙と言えば……私が担当しているアーティストもよくスタッフに手紙を書いてくれるんです。アーティスト本人から、“いつも側でサポートしてくれてありがとう”という言葉をもらえると、純粋にうれしいですね。
専門学校で学んでいたこともあり、ある程度の知識はあったのですが、いざ入社してみると想像以上にアーティストのケアを中心に、やるべきことが多いという気づきがありました。
また、一緒にお仕事をする方々からのお問い合わせは、基本的に、マネージャーが窓口となるので、全方位に気を配ることも必要です。とても責任のある仕事だと実感しています。
お話しした通りSMAは音楽アーティストだけでなく、さまざまなジャンルのタレントが所属しているので、エンタメ業界での視野を広げるにはうってつけの会社だと思います。
実際、アーティストやタレント同士は交流がなくても、スタッフ同士、マネージャー同士は社内でも日常的な会話や情報交換を行なっているので、“お笑い芸人さんはこういう動きや展開があるんだ”とか、“声優さんはこういうオーディションを受けているんだ”といった、違うジャンルの仕事を知ることができてとても面白いですし、参考になります。
たくさんありますが、入社して最初に担当したアーティストの現場で得た知識と経験は、とても大きかったですね。実務経験もそうですが、当時のチーフマネージャーからかけてもらった言葉が今でも印象に残っています。
ちょうど全国のライブハウスをめぐるツアーの真っ最中で、いよいよ念願のマネージャーの仕事ができる! という喜びでワクワクしていた私に、「ライブの現場では、マネージャーは舞台監督のアシスタントだと思いなさい。メンバーのことはもちろん、ステージに関するすべてのことを把握しておけるようにならなければいけないよ」というアドバイスをもらいました。
マネージャーの仕事は現場次第でやることが変わりますが、それぞれの現場に関する知識がないと、アーティストのより良い仕事につなげられません。今でも仕事をするうえで大事にしていることです。
マネージャー業務においては、アーティストの“仕事をお手伝いしている”という感覚ではなく、“一緒に作っていく”という当事者意識を欠かさないようにしています。そのうえで、“アーティストの一番近くにいて、その考えや想いを最も知る存在、より良いビジネスパートナーでありたい”というマネージャー像はいつも心にとどめています。
日々いろいろな方と接する機会が多いので、人とコミュニケーションをとるのが好きな方や得意な方は向いていると思います。でも、それは常にテンションが高いとか、積極的に話しかけるとか、語彙力が高いとか……そういうことだけではない気がしていて。
いざというときに臆せず自分の意思や考えを伝えられるか、人の話をちゃんと聞いて相手にわかりやすく伝達できるかという、コミュニケーションの基本が大切だと思っています。
特に現場マネージャーは自分の裁量で動かなければいけないことも多いので、相手の立場になって自分から動ける人、愛情を持って仕事ができる人だと、なおいいなと思います。マネージャーというのは、決まったやり方がない、マニュアルのない仕事です。まさに未経験者大歓迎の職種なので、そこに興味を持った方が入ってくれたらうれしいですね。
いつかゼロからアーティストを育成してみたいですね。そして、これはSMAでマネージャーをやっているからこそ刺激を受けた部分でもありますが、例えば、文化人やアスリートなど、大好きな音楽を離れたジャンルのマネジメントにも携わってみたいです。
SMA、そしてソニーミュージックグループにいるからこそチャレンジできることがたくさんあると思うので、もっと視野を広げながら、この先のキャリアについても考えていきたいです。
文・取材:阿部美香
撮影:干川 修
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