エンタプライズITシステム:社内業務システムの企画、開発、保守運用でエンタメの現場をサポートする仕事
2024.12.27


音楽、アニメ、ゲーム、キャラクター、イベントなど、人に感動を提供するエンタテインメントにはさまざまなジャンルがあり、そのジャンルの数だけ多種多様な職種が存在する。
連載企画「エンタメ業界のお仕事紹介」では、ソニーミュージックグループで働くスタッフの生の声から、エンタメ業界に存在する職種と業務内容、そして、その仕事にどんな“やりがい”や“魅力”があるのかを紐解いていく。
第19回は、アニメ、ゲーム作品の海外へのプロモーションやライセンスビジネスを行なうグローバルマーケティング(アニメ・ゲーム)担当に話を聞いた。
目次

NAHO
アニプレックス
グローバルマーケティング(アニメ・ゲーム)
キャリア:16年目
音楽企画制作/経理・財務/アニメ・ゲーム宣伝/音楽営業(マーケティング)/マーチャンダイジング/音楽宣伝/グローバルマーケティング(音楽)/アニメ企画制作/人事/プログラマー/著作権・契約・法務/ゲーム企画制作/キャラクタービジネス/マネージャー/パッケージ制作進行/ファンクラブ運営/デジタルコーディネーター/クリエイティブ(クリエイティブ/アートディレクション・制作プロデュース)/エンタプライズITシステム/音楽営業(セールス・マーケティング)/イベント・展示会運営/クリエイティブ(空間設計/企画)
 
音楽営業(セールス)/音楽営業(マーケティング)/音楽宣伝(デジタルプロモーション)/海外ライセンス(アニメ・ゲーム)/国内ライセンス(アニメ)/スタジオエンジニア
私は、新卒入社でもキャリア採用でもない、少し特殊な入り方をしています。新卒のときは別のレコード会社に入社し、そこで洋楽の宣伝の仕事に就いていました。後にそのレコード会社がソニーミュージックグループに吸収されるかたちで経営統合をすることになり、ソニー・ミュージックレーベルズに転籍となりました。
レーベル、音楽配信などさまざまな部署を経験したのち、もともと海外に関わる仕事がしたかったという希望とご縁もあり、海外展開に精力的に取り組んでいるアニプレックス(以下、ANX)の海外事業部に異動になりました。
ANXが手がけるアニメ作品の海外ライセンス業務とマーケティングの両方を行なっています。ライセンス業務というと難しく聞こえるかもしれませんが、平たく言えば、海外のさまざまなパートナー企業に、ANXの作品の権利を許諾するための営業をする仕事です。私自身は、一部のグローバル系映像プラットフォームへの営業と海外マーケティングを担当しています。
以前は、海外の協力企業に宣伝もお任せするのが常でしたが、エンタテインメントを取り巻く環境も大きく変わり、SNSなどを使って日本にいながらも世界に向けて宣伝活動ができるようになりました。
今は作品の宣伝も、さまざまな国や地域に向けてグローバルに行なっています。さらには、海外のアニメイベントでの展示内容の考案や、クリエイターさん、出演声優さんを現地でアテンドするのも私たちの仕事です。
また、ライセンスやマーケティング業務以外にもうひとつ担当しているのが、音楽です。ANXが制作を手がけ、原盤の権利を持っているサウンドトラックやキャラクターソングを、海外に展開する仕事もしています。
劇中で流れる楽曲のサウンドトラックは海外で非常に人気が高いんですね。最近ですと、ソニー・ミュージックジャパンインターナショナルのそれぞれの国と地域の音楽担当と連携しながら、あるアニメのキャラクターソングを音楽配信プラットフォームへ取り上げてもらう施策に取り組んだり、海外向け音楽商品の企画として、最近リバイバルしているカセットテープの制作、販売にも携わりました。
世界のアニメマーケットは拡大していますし、世界各地から作品への問い合わせや、イベントへの出演オファーもたくさんいただくようになっています。音楽の展開としてはライブのライセンスなども含め、海外事業部では本当にいろいろなことをやっています。携われる分野が多いぶん、やりがいがありますね。
また、自分が海外の映像配信会社に売り込んだ作品が、その国や地域のアニメランキング上位に入ったという結果が出たときはもちろんですが、数字上の結果だけでなく、海外のファンの方が声を出して作品を応援してくれるのを見たときに、一番の達成感を感じます。
今年の夏に、アメリカ・ロサンゼルスで開催されたイベントで、私が担当するアニメ作品のパネルディスカッションを行なったのですが、会場のキャパを遥かに超えるファンの人たちが詰めかけ、入れない方が何百人と出てしまうほどの反響がありました。しかもイベントスタート前から皆さんが作品タイトルを何度もコールをしてくださったんです。アメリカのファンの方々の熱量にとても感動しました。
先ほどチラッとお話した、音楽をテーマにしたアニメ作品の音楽アルバムのカセットテープ盤を、海外向けに企画し、制作したことです。国内でも同様の動きがありますが、海外でもアナログレコードやカセットテープが再注目されていて、ぜひ作ってほしいというリクエストがあったんです。
ECのみの流通でしたが、海外では初回生産分が即完売で追加生産をするほど評判も良く、貴重なグッズのひとつとして価値あるものにできたと思います。国内でも逆輸入のかたちでカセット盤の予約販売を行ない、こちらも好評をいただきました。
ANXの雰囲気は事業部によって結構違いますね。私の所属する海外事業部は、いろいろな国や地域とコミュニケーションが必要な部署なので、国際色がとても豊かです。海外出身者もいますし、フロアでも多言語が飛び交っています。
やっぱり海外との窓口になるので、ある程度の語学力は必要になります。そのうえで、語学力と同じくらい大事なのが、作品に対する熱量だと思っています。先方の担当者に作品をアピールし、魅力を理解してもらえなければ、特に海外ではプロモーションもライセンスビジネスも拡大できません。
多少、表現が間違っていたとしても、人と人のコミュニケーションなので、こちらの熱意がしっかり伝われば結果が良い方向に変わることもあると思うので、海外志向があり、人とのコミュニケーションとアニメやゲームが好きな人は、この仕事に向いていると思います。
私自身が、グループ内のいろいろな会社、部門で働いてきたからこそ思うのですが、ソニーミュージックグループはさまざまなエンタテインメントを扱う会社なので、どの部門に配属されても、きっと“楽しい”を見つけることができると思っています。
今はアニメに関わる仕事をしていますが、制作、宣伝の人たちが全力で作品を作り、世に出し、エンタテインメントを追求しているのを見ると、ぜひサポートしたい、一緒にその魅力を伝えたいという気持ちになり、仕事にも身が入ります。
また、グローバルマーケティングの仕事はアニメをライセンスする立場で、海外のライセンシーや海外のメディアと直接話をするので、本当にグローバルにアニメのプロモーションに携わることができます。
日本のアニメというコンテンツそのものが海外から注目されている今、作品の魅力をしっかりと発信しながら、さらには海外ならではの楽しい企画や面白いグッズ制作などを、これからも続けていきたいですね。
文・取材:阿部美香
撮影:干川 修
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