音楽宣伝:コミュニケーションで信頼関係を築き、アーティストプロモーションを実行する仕事
2024.12.13


音楽、アニメ、ゲーム、キャラクター、イベントなど、人に感動を提供するエンタテインメントにはさまざまなジャンルがあり、そのジャンルの数だけ多種多様な職種が存在する。
連載企画「エンタメ業界のお仕事紹介」では、ソニーミュージックグループで働くスタッフの生の声から、エンタメ業界に存在する職種と業務内容、そして、その仕事にどんな“やりがい”や“魅力”があるのかを紐解いていく。
第5回は、ライブやイベントなどに欠かせないオリジナルグッズの企画、制作、販売を行なうマーチャンダイジングの担当者に話を聞いた。
目次

MIO
ソニー・ミュージックソリューションズ
マーチャンダイジング
キャリア:7年目
音楽企画制作/経理・財務/アニメ・ゲーム宣伝/音楽営業(マーケティング)/音楽宣伝/グローバルマーケティング(音楽)/アニメ企画制作/人事/プログラマー/著作権・契約・法務/ゲーム企画制作/キャラクタービジネス/マネージャー/パッケージ制作進行/ファンクラブ運営/デジタルコーディネーター/クリエイティブ(クリエイティブ/アートディレクション・制作プロデュース)/グローバルマーケティング(アニメ・ゲーム)/エンタプライズITシステム/音楽営業(セールス・マーケティング)/イベント・展示会運営/クリエイティブ(空間設計/企画)
 
音楽営業(セールス)/音楽営業(マーケティング)/音楽宣伝(デジタルプロモーション)/海外ライセンス(アニメ・ゲーム)/国内ライセンス(アニメ)/スタジオエンジニア
私は、2018年にキャリア採用(中途採用)でソニー・ミュージックソリューションズ(以下、SMS)に入社しました。大学では情報工学を学んでいたのですが、私はパソコンに向かって作業するのが性に合わないタイプだと途中で気づきまして……(笑)。同級生の大半はシステムエンジニアなど大学で学んだ知識をいかす職業に就いていましたが、私は人と関わったり話をしたりすることが好きだということもあり、違う道に進むことにしました。
ただ、なかなかやりたいことが見つからなくて。このまま妥協して仕事を決めたくなかったので、大学卒業後、8カ月ほどは定職に就かず、自分のやりたいことを探す時間を過ごしていました。そんななか改めて気づいたのは、私は“音楽、アニメ、映画、舞台などのエンタテインメントが好きだ”ということ。そこでエンタテインメントに関わる仕事を探したところ、前職に出会いました。
前職は、コンサートグッズやキャラクターグッズ、さまざまな業界のノベルティグッズを企画、制作する会社に勤めていました。現在はSMSでマーチャンダイジングの仕事をしているので、同業他社からの転職ということになりますね。
前職では、アニメやゲームなどのイベント、声優のライブなどで販売するグッズの営業アシスタントをしていたのですが、あくまでも営業担当者をサポートする立場だったんですね。でも、時間が経つにつれて、自分が主体的に動いて仕事をしたいという思いがどんどん強くなって。そこで、前職の会社を1年半ほどで退職し、転職活動を始めました。
そのときに、偶然SMSの採用募集を見つけて。ソニーミュージックグループは、自分が好きなエンタテインメントをすべて扱っている会社だし、前職と同じマーチャンダイジングの業務に関する募集だったので、スキルや経験もいかせそうだと思い応募しました。縁と運に恵まれましたね(笑)。
ライブやイベント、展示会などで販売するグッズの企画、制作です。私が所属している部署では、音楽アーティスト以外のアニメ、ゲーム、声優、ゲーム配信者などのイベントや展示会のグッズを担当しています。
最近ではSMSのイベント制作チームが、イベントの企画、会場のデザインや設営、グッズ制作、当日の運営、イベント終了後のグッズ通販などをトータルで請け負うケースが増えています。
エンタテインメントの領域において、こうしたワンストップソリューション(1社ですべての課題を解決する)を可能にしているのがSMSの強み。私の在籍する部署でも、イベントチームが請け負った案件について、グッズ制作も担当する機会が増えていますし、特にコロナ禍が収束してからはイベントの数が増え、グッズを含めたご相談がとても多くなっていますね。
案件にもよりますが、まずはイベントの規模や想定来場者数、予算を確認してからグッズを企画して、クライアントに提案。そこでラインナップが決まれば、グッズのデザインや工場での製造を進めていきます。
SMSがワンストップソリューションで請け負っているIPおいては、グッズ制作だけでなく販売まで携わることもあります。社内には、イベント会場での物販を取り仕切る部署もあるので、“来場者数も多いので、売り場はこれくらい広げないといけないね”“レジはこれくらいの数は必要だね”と相談しながら進めていきます。
前職ではグッズ制作のみを担当していましたが、今は仕事の幅が広がり、できることも大きく増えました。もっと主体性を持っていろいろなことに挑戦したいという転職前の希望が叶って満足しています。
街なかで私が携わったグッズを身に着けている人を見かけると、とてもうれしいですね。特にライブの物販を担当するケースでは、お客様がグッズを身に着けてライブを楽しんでいる様子を見られるので、“この仕事に携われて良かった”とやりがいを感じます。
ただ、この喜びに至るまではスケジュールとの戦いです。ライブもイベントも開催日は決まっているので、限られた時間でどれだけいいものを作れるか、クライアントとギリギリまで調整しています。しかも、なぜだかわからないけど、毎回、思い描いた通りにスケジュールは進行しないため、期限とクオリティのバランスをどう取るか、いつも四苦八苦しています。
あとは、クライアントから難しい要求があっても、「できません」とは言わずに折衷案を出す。しかも、1案ではなく2、3案提出して、できるだけ希望に沿ったかたちにできるようにします。また、あらかじめ余裕を持ったスケジュールを立てておき、デザイナーや資材を調達する部署、工場と調整しながら進めることも心がけています。
グッズ制作の仕事は、人との関わりが多く、関係各所の意見を聞いたうえで業務を進める必要があります。そして、先ほども言いましたが、最初に立てた予定通りに進む案件はほぼありません(笑)。
なので、スケジュールが崩れたときでも臨機応変、柔軟に対応でき、なおかつ情熱をもって取り組める人が向いていると思います。また、印刷データのチェックなど細かい作業もあるので、物ごとを注意深く見られる力も求められますね。
また、特別な知識はそこまで必要ありませんが、音楽、アニメ、ゲームなど何かひとつでも好きなものがあると、より仕事を楽しめると思います。私は、幅広くいろいろなジャンルが好きなタイプなので、興味の幅が広いからこそ、「新しくこの作品の案件やってみない?」と相談されたり、任せてもらえたりするのもうれしいです。
グッズ制作は、ひとつの案件にひとりの担当が向き合う個人商店のような仕事ですが、横のつながりは強く、わからないことや相談ごとがあれば上司も同僚も話を聞いてくれますし、何かあればサポートしてくれます。
真面目な話はもちろん、たわいない雑談をすることも多いですし、そうやって部署の皆さんと話すことが、ストレス発散にもつながっています。フランクな雰囲気なので、自分の意見や新しいアイデアも発言しやすい環境だと思います。
また、好きなコンテンツについて熱く話すことも多くて。自分のデスクには、好きなアーティストのブロマイドやアクリルスタンド、アニメのぬいぐるみなど、何かしら“自分の好き”を飾っている人が多いです(笑)。ファンの方たちの“好き”をかたちにする仕事なので、自分の“好き”を発信することにも積極的な人が多いですね。
ゆくゆくは、グッズの企画にも携わってみたいと考えています。私は、既にある程度決まっているものを製造していく案件より、すべてを任せていただき、一から作り上げていくほうが楽しくてやりがいを感じます。なので、ひとつの案件について、グッズのラインナップからデザインまで担う、プロデューサーのようなポジションで仕事に携わることができたらうれしいです。
さらに、ソニーミュージックグループにはさまざまなグループ会社があるので、グッズ制作以外の業務にも挑戦してみたいです。ソニーミュージックグループでは日々幅広い職種の人たちと関わりますし、今後の自分自身の選択肢も多くあります。就活生の皆さんがキャリアを築く出発点としても、最適ではないかと感じています。
文・取材:野本由起
撮影:干川 修

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